« 新聞記者S氏のFujeeのショルダーバッグ | メイン | チャーに見つめられると »

復活した栃木レザーの革

キペロン.jpg

久しぶりに日本のタンナーがなめした、魅力的な革に出会いました。
復活した栃木レザーがなめしたタンニンなめしのカーフ(日本ではキップ)です。
栃木皮革の説明では、3ヶ月ほどかけて10ほどの濃度の違うタンニン槽(ビット)に漬けては乾かしを繰り返して作った革だそうで、確かに良くなめされていて、素晴らしい質感を持った革に仕上がっています。

日本のタンナーの革なめしの技術は世界トップレベルです。しかし価格競争に走り、見た目だけ良い、中途半端ななめしの革を低価格で作っているタンナーが多くをしめているのが現状です。
栃木レザーはタンニンなめしの革のシェア最大のタンナーで、20年ほど前は私達も使っていましたが、なめしの甘さから色々な問題点が発生し、ヨーロッパ皮革を使うようになった原因を作ったタンナーです。

その後栃木レザーは倒産し、革部門だけは復活しました。心入れ替えて作った革がこの革です。
元々技術力のあるタンナーなので、世界トップレベルのタンニンなめし革を作るノウハウは持っているのです。その技術を使わなかっただけなのです。
この革で鞄を作ってみたいと思いました。ただ本生産した革が、このサンプル革のレベルで出来上がってくるかという不安があります。倒産前の栃木レザーの革がそうであったから。

でも、きっと頼むことになるでしょう。
ヨーロッパの革も、良いと思う革が少なくなってきています。
去年、素晴らしい日本的なクロームなめしのカーフを作っていたテイカというタンナーが、良い革を作っても日本の市場は認めてくれないと言ってタンナーをやめてしまった、悲しい出来事がありました。良い革を作ろうとがんばろうとしているタンナーは応援したい。

来年この革をオーダーするまで、革コレクターの私の革棚にしまっておきます。
良い革は年月とともにワインと同じように熟成されます。新生栃木レザーが作ったこのキペロンという革はそんな良い革です。


トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.kabanya.net/cgi-bin/weblog/mt-tb.cgi/285

コメント (6)

久しぶりの皮ネタ。
嬉しいですね。
皮は不思議と安心させてくれるように
思います。
いろいろお忙しいでしょうが、お体に気を付けられてお仕事頑張ってください。
楽しみに待ってます。

ル・ボナー松本:

たなかさん
お久しぶりです。
たなかさんに頼まれている注文も遅くれそうで、ごめんなさい。
がんばりますので待っててください。

私のはゆっくりいいです。
ご都合の良い時にゆっくりで良いですので、首を長くしないで待ってます。

ル・ボナー松本:

たなかさん
ありがとうございます。そう言っていただくと甘えてしまいそうになる私であります。いけない、いけない。
たなかさんも12月は宴会その他忙しいのでしょうね。お体大事にして、師走を乗り切ってくだい。

okuno:

栃木レザー
よく名前は耳にします
その気でつくればどこにも負けない革がつくれるのしょうね

見てみたいな~

ル・ボナー松本:

okunoさん
いつでも来てください。栃木レザーのキペロンお見せします。他私がストックしている、良い仕事の革たちをお見せしますよ。ただ私の革についての説明を長々と聞かないといけなくなってしまいますが。

コメントを投稿

(いままで、ここでコメントしたことがないときは、コメントを表示する前にこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。そのときはしばらく待ってください。)

About

2006年12月09日 20:47に投稿されたエントリーのページです。

ひとつ前の投稿は「新聞記者S氏のFujeeのショルダーバッグ」です。

次の投稿は「チャーに見つめられると」です。

他にも多くのエントリーがあります。メインページアーカイブページも見てください。

Powered by
Movable Type 3.35