« ランゲ1とレンセイ製菓 | メイン | 私のバブル景気の頃 »

絞り技法のペンケース

しぼりのペンケース.jpg

私は万年筆に興味を持ち始めてから、1本1本個別に保護されたペンケースが欲しくなりました。
ル・ボナーでは筆箱は作っているのですが、個別に保護されたペンケースは今までアイテムになかったのです。私自身が欲しいから始まって、それなら既製品にはないデザインで使い勝手の良いペンケースを作ろうと思いました。

私はTAKUYA君の作る万年筆ケースが好きです。絞り技法を使った無駄のないデザインは素晴らしく、4月末からTAKUYA君のペンケースもル・ボナーに展示して、関西で初めてTAKUYA君のペンケースをオーダーできるお店になりますが、1個ずつ絞りをして、それも2枚の革を張り合わせたモノを絞るのは大変です。その上全て手縫いで仕上げるので高価なものになってしまいます。値段に見合った手間ひまかけた仕事をしている見事なペンケースですが、多くの人が買える値段ではありません。

一点作りのペンケースはTAKUYA君に任せて、ル・ボナーが作るペンケースは、合理的な量産方法を考え出して手頃な値段で供給できる工夫をして、それでいて今まで既製品のペンケースにはなかったモノにしようと思いました。
絞りの技法は、ペンケースには最適の技法だとTAKUYA君のペンケースを見たとき思いました。しかしこの技法を使ったペンケースは、現在独立系の職人が一点作りするモノしかなく、そのため高価です。
この絞り技法を使った手頃な値段のペンケースは作れないものか思案しました。
まず絞り込みを自分でやっていては無理です。そこで、絞りを専門にやっている職人さんを見つけ出すことから始めました。これがなかなかおられない。昔はランドセルや学生鞄の前面に絞りを使ったパーツを使っていたので多くおられたようですが、そういった鞄の多くがビニール製になった現在では、量産の絞り職人は本当に少なくなりました。それでも、やっと見つけ出しました。
木型が出来上がり、現在絞りの試作をしてもらっているところです。革の二枚重ねを絞ってもらっているので大変だと思います。一本入れの方は大丈夫みたいですが、三本入れのタイプが苦労しているようです。溝の部分が沈みきらないのです。沈み込む角度が急だと難しいようです。木型を削り直しながら、今がんばってもらっています。

縫製はミシンです。縫う位置から絞り込んだ部分のふくらみが近いため普通に縫うと、膨らんだ部分の革をミシンの押さえが傷つけるため、普通手縫いするしかないのですが、手縫いすると手間をかける分、値段に反映させざるおえなくなります。そのためミシンの押さえを加工して、傷つけないように工夫します。

絞りさえうまくいけば、良いペンケースが出来ると思います。綺麗なふくらみに絞れたサンプルが出来上がってくるのを、祈るように心待ちしています。

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.kabanya.net/cgi-bin/weblog/mt-tb.cgi/342

コメント (11)

たか:

個別に保護する時計ケースもぜひお願いします(笑)。

ル・ボナー松本:

たかさん
時計ケースは一点作りの、お高いモノになると思いますが、いつか作りたいですね。私の所有する時計が一杯になった頃、作るのだと思います。まだまだ先になってしまうでしょうね。

orenge:

スケッチを見ると,シンプルでオーソドックスなペンケースですね。こういうシンプルなものほど仕事の良し悪しがよくわかりますね。こういうストレートなデザインで仕事で勝負しているものがスキです。デザインでごまかしているものはスキになれません。時計も最近はこれ以上シンプルなものはないといえるようなモノがスキです。手巻き2針,もしくは3針(できればスモールセコンド)のよさがわかる年齢になりつつあります。

sannennetaro:

時計ケースという言葉に反応してしまいました(笑)。
松本様の時計が増殖するよう心からお祈りしています。

poirot_1977:

おおっ!ついに万年筆ケースですか。
左側のふたが別のタイプにとてもかわいいですね(葉巻ケースにもなりそう)。
対象となるペンの大きさがとても気になります(モンブランの149?146?)。

ル・ボナー松本:

orenge さん
私もそう思います。シンプルでありながら丁寧な仕事をしたモノが好きです。シンプルだと誤魔化しがきかないのです。そういった革製品を作っていきたいと思います。

sannennetaro さん
私の時計の増殖はゆっくりで~す。身の丈に合わせて数年に一つぐらいですね。去年はがんばりすぎました。ゆっくり楽しみます。

poirot_1977 さん
今回は内径を15ミリで作ってみます。大体の筆記具は納まると思いますが、149は厳しいと思います。149のサイズで作ると多くの筆記具を入れたときグラグラになってしまうので。

TAKUYA:

ご紹介ありがとうございます!!
コラボペンケースはじっくりじっくり練っております。
4月には入魂の品をお届け致しますね!!
可愛らしいものと、渋いものを作りますよ!お楽しみに!!
TAKUYA拝

ル・ボナー松本:

TAKUYAさん
149とか太いタイプとかはTAKUYA君のオーダーペンケースで作ってもらうと良いですね。
独立系の人たちの作った製品がル・ボナーのお店に並ぶことを望んでいました。刺激を感じ切磋琢磨していきたいと思っておりま~す。

三好:

いよいよですか?来月には完成→私の手元に?ただ現在2本しか万年筆を持っていないのでもう一本買わないと・・・
しかし万年筆を使う機会があまりない私の生活なので将来大学に行くときまで大事にとっておくのもいいかな?

TAKUYA:

松本さま
なんて謙虚な!!
こちらこそ今後ともよろしくお付き合い下さいませ!!

ル・ボナー松本:

三好さん
万年筆だけを意識したペンケースではありません。ボールペンもシャープペンも入れてください。
ビスコンティーのローラーボールもばっちり。

TAKUYAさん
本当にそう思っています。今後とも宜しくお願いします。私は大変謙虚な人間?なのです。

コメントを投稿

(いままで、ここでコメントしたことがないときは、コメントを表示する前にこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。そのときはしばらく待ってください。)

About

2007年03月20日 20:50に投稿されたエントリーのページです。

ひとつ前の投稿は「ランゲ1とレンセイ製菓」です。

次の投稿は「私のバブル景気の頃」です。

他にも多くのエントリーがあります。メインページアーカイブページも見てください。

Powered by
Movable Type 3.35