2007年11月アーカイブ

2007年11月28日

絞りのペンケース店頭販売開始

12月1日(土)の11~16時に
「TAKUYA君の実演受注会」をル・ボナーでやりまぁ~す。
愛用のペンにぴったしフィットする手絞り手縫いの特別なペンケースを直接頼むことのできる良い機会ですので、いつか作ろうと思っていた人は是非この機会に。
グリマルディーのル・ボナー限定品以外の品も注文できますので、来てくださぁ~い。
TAKUYA君のホームページでじっくり下調べして来店してください。

その前に

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やっと「フラソリティー バイ ル・ボナー」で作った機械絞りの3本差しと1本差しのペンケース販売開始で~す。

この後、神戸セレクションの製品として楽天で12月中頃から発売開始しますし、同時期にフラボナのネット販売も開始しますが、その前にル・ボナーと「penn and message」の吉宗さんのお店で店頭販売を先行して始めます。明日11月29日から店頭販売しますが、29日は木曜日でル・ボナーはお休みなので、吉宗さんのお店の方が1日早く販売が始まります。

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3本差しのペンケースの絞りは大変でした。固くしっかり絞れていていいふくらみ。
安心してペンをガードします。
普通の人は万年筆とボールペンとシャープペンシル。私は太い万年筆を3本。
税込23,100円

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1本差しは大事な万年筆を。
ペリカン800程度の太さまで入れることができます。
税込12,600円

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裏もブッテーロの2枚重ねを絞っています。これはなかなかできない技術。
丈夫で堅く絞れます。そして大事なペンにも優しい。
名人絞り職人のなせる技。一枚仕上げだと倍の数のペンケースができま~す。

フラソリティーのみなさんありがとう!。思った以上に良いペンケースに仕上がりました。
この後絞りのペントレーも作りま~す。万年筆趣味が高じて、これから万年筆関連の革小物が増えていくような気がいたします。

2007年11月27日

パフ、パフッ!

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タックのステッチがけが終わりました。4色勢揃い。

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うねる稜線。やわらかなくぼみ。

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革、でもなく、バッグ、でもない。  別の世界。
さぁ、未来は開かれた。前を向いて進めぇー!   なんてね。

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内装の裏地。
ドレスみたいでしょ!
でも、口元が狭いパフ。持たれる方にもドレスは見えない。
それもありだけど、でも、もったいないので、このパターンを表にして、
普段使いのできるバッグ、来年作ろっと!
ブロンジェはおしまいなので、何の革にしようかな。

2007年11月25日

チャーの食欲は底なし、でもカニは

もうすぐ朝ごはんよとハミの声。
私も娘もウダウダすぐに席にはつかないのだけれど、起きたらすぐドッグフードを食べ終わっているチャーだけはなぜか着席。私たちの朝ごはんを狙っている。

ドックフードを朝晩の2回で十分栄養は足りるはずである。がしかし、この食べたぁ~いと願いこう瞳に負けてハミはいつもおすそ分け。人間様とペットの垣根は崩壊し、チャーは我がまま道まっしぐらぁ~

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こらぁ~! 座布団に座るなぁ~!

昼食はチャーには食べさせない方がいいと決めてペットフードはあげない。でも私たちが食べている横で「食べたぁ~い」と切ない声。それに負けてまたまたハミがおすそ分け。あげない時はいつまでもふてくされた声を出していじけている。

去勢手術をし子孫を増やすという本能を無理やり失い、都市生活の中で有り余る体力を発散できていないチャーにとって、食べることが何よりの喜びであるのは重々承知しているのですが、ビーグルという小型犬でありながら20キロオーバーは私同様メタボリまっしぐら。


親しくしている印刷会社の若社長が、松葉カニを届けてくれました。
日本海のシバヤマ漁港に、名人カニゆで職人がいるのだそうです。厳選した松葉蟹を選択しカニによってゆで加減を変えて、高級料亭でも食せない特別な松葉蟹をゆでるのだそうです。その話を聞いて私はペンケースとの物々交換を提案したのです。

この密約を承諾した若社長は、蟹の解禁を待って日本海まで車を走らせ買って来てくれました。
ただその蟹ゆで名人のオヤジさんは、まだ解禁直後で蟹が割高だからと適正価格になるまではゆでないと頑固なお言葉。そのため今回は高級料亭レベルの松葉カニだそうであります。それでも十分。
ゆで名人の蟹は絶対食べさせないと気がすまないと若社長。私達はペンケースで2度美味しい蟹を食すことになりました。ゆで名人の松葉蟹はいつかなぁ~。楽しみ、楽しみ。


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今回の松葉蟹はゆで蟹2つと生きてるのが1つ。
生きてるカニをさばくのは男の仕事と、私がすることに。

私は子供の頃、生きた殿様蛙のお尻に爆竹の一種2B弾なるものを突っ込んで木っ端微塵にしたり他色々な残酷物語を繰り広げた反動なのか、大人になってからは殺生は苦手であります。
この生きた松葉ガニはお腹に包丁を入れようとすると、沢山の足をバタバタさせながら「キューキュー」と鳴くのです。御免なさぁ~い蟹さぁ~ん。

この蟹は焼き蟹で食べました。甘みが超絶品。ミソも甲羅を洗ってそれをお皿代わりにしてオーブンで焼いて食したのですが、蟹肉とみそを混ぜて食すと天にも昇る美味しさ!。蟹ミソは今までグロテスクな感じがしてあまり好んで食べなかったのですが、焼くと以前北海道から直送していただいて食べた生ウニに似た臭みのない極上の甘み。料理は食材がよければ、料理の腕なんて関係なく美味しい!。

蟹を一心不乱に食べている私達家族の横のソファーでチャーは寝ています。いつもの食事時ならば、うるさいぐらいに「僕も食べたいよぉ~」と懇願する食いしん坊犬だのに、体の調子でも悪いのかと心配になりました。
どうやら蟹は嫌いのようです。チャーにも嫌いな食べ物があったのかと、8年飼ってて初めて知った。

2007年11月24日

定期入れ作っちゃいました

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久々に定期入れの登場です。今回はシュランケンカーフを使って作ってみました。
両面定期というシンプルなモノですが、薄くした革に強度をもたせるためすべてのパーツを革の2枚貼りにしています。

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フォトケースなどにも使えるように透明ビニールの額縁式という昔からある定期入れの形式ですが、透明ビニールは固定していないので、ビニールの上に入れると指で押し出せる工夫をしています。

今回はペッレテリアのまるさんの作るバッグのように、革色とステッチのコンビネーションで遊んでしまったので、来店して見て選んでくださ~い。これは量産では出来ない、独立系職人の楽しい特権です。購入する側は楽しく悩むことになります。

値段は税込み6,720円です。

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ハミはパフの制作にはいります。長い間革棚で熟成させていたので、裁断する前に少しの間影干ししてから作り始めます。
本当に素敵な深みのある色合いとしっとりとした質感の特別なシープナッパ革です。革のシルクと呼ばれる革だけあります。

私はこれから年末恒例、太ダレスの製作にはいります。頑張りまぁ~す。

2007年11月23日

パフ

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世界中で3つめの、ライトグリーンのミセスが完成し、

パフの製作に入ります。
昨年ご注文頂きました、レッド、ワイン、ブルー、ブラックの4点です。

この革は四方60センチぐらいの小さな小さなシープで、
フランス、ボダンジョアー社のブロンジェ。

ピレネー山脈の、なだらかなフランス側で大切に育てられたのでしょう、
シープでは最高峰、と言われいるほどで、私達は今まで手にしたことのないほど
傷が少なく銀面(表皮)が整っていて嬉しくなってしまいます。

画像でわかるかしら?
色がきれいでしょう!
赤、は嫌みのない澄んだ本当の赤、
青、美しいでしょう!
こんな色、日本では作れないでしょうし、
地中海、映画「グランブルー」の海を思い浮かべ、
乾いた空気のもと、空の青さが海に映る。
この青を作りだしたボアンジョアー社はヨーロッパを感じるし、
この青を選ばれたお客様は色を楽しまれてる。

なめらかなほどに柔らかく、優しい優しい肌ざわり。
平面的な仕立てでは、このしなやかさが生きないなぁー、と思い
パフ、が生まれました。

用途が分からないバッグ、花瓶?という男性陣の批判?をよそに
望んで下さる方が多く、いつの間にか革の在庫がなくなってきました。

たぶん、個人営業では私達しか持っていないかもしれない。
サンプルとしてのまとめ買い、非常に高価だったことは覚えています。
もうあんなに勇気ある買い物はこの先出来ないかもしれない。

文化服装時代、(あの頃は鞄科として独立はしていなかった)
週1度の鞄の授業、
仕立てられる以前の、革、大きく広げられた、革
初めて見て、触れて、「これだぁ~!」、と決めたのです。

だからね、革が好きで好きで、この革で仕立てたいと思う革がどんどん増えてゆく。
それぞれの違った個性の革に出会い、触れ、
それぞれの違った個性を生かし、どう膨らませることが出来るか、考える
その時間が、私には最も重要で、大切な時間。
ブロンジェのサンプルに触れ、
このブロンジェ、どうしても欲しかったし、仕立てられる幸せを今、かみしめています。
だって、この4点で、ブロンジェのパフは、もうおしまい!

もう!おしまい!

2007年11月21日

ドイツ車VSイタリア車

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10年一緒にいた1968年式フォルクスワーゲン・ビートルが、神奈川の茅ヶ崎の陶芸家の卓ちゃんの所に旅立って1か月と少し。ようやく車検が通って機嫌良く湘南の海岸線を走っているよと、連絡がありました。神奈川は兵庫より車検が厳しいようで、大変であったようです。新しいご主人と仲良くやってくれることを願っております。

そんな卓ちゃんがビーちゃんのことをホームページのダイアリーに書いていた。私はイタリア女に夢中のスケベオヤジだそうです。なるほどアルファロメオ145クワドリフォリオ前期型は女性名詞だったのかぁ~。アル君ではなくてアル子なんだぁ~。
確かに私は現在イタリアの悪女に夢中です。これから起こるであろう色々なアクシデントを乗り越えて愛し続けます。

昨夜、第2回金属プロジェクトの会合が三宮のお好み焼き屋さんでありました。
その席で、ドイツ車派とイタリア車派に2分して、どっちがいいかなんてどうでもいい論争に発展してしまった。感と愛嬌のイタリア車好きは私とアルファ147GTAのイタリアチョイ悪Y氏だけかと思いきや、今回から参加した固ぁ~い粉の会社の社長さんが、なんとランチャ・デルタ・インテグラーレに乗っていることが判明。完全なイタリア車のエンスーだぁ~。ポルシェの最新の車に乗っていても、もうドイツ車の美点をいくら並べたとしても、問題多々あるこのイタリア車の名前がでたらお話にならない。

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スペックや性能を考えた場合ドイツ車には全然かなわないイタリア車です。だから現在のイタリア車も正常な進化としてドイツ車的になっている。これはイタリア的な車を愛する者には許せない。面白くないのであります。子供がゴーカートで遊ぶように、公道でドライブをエンジョイしたい時の大人?の玩具でイタリア車はあり続けて欲しい。この少数意見を具現化している車が、デルタであり私の145です。
職人が楽しんで作っていることが感じられ、使い手も心して乗らないといけない。修理やメンテナンスを楽しむ心意気が必要です。

イタリア的な車は、子供の頃感じたワクワクドキドキした感じを呼び戻す、中年オヤジのタイムマシーンです。ボディーの剛性感のなさは、子供の頃皆で裏山に作った秘密基地のような危うさ。これがいい。
それに比べドイツ車は大人のおもちゃです。大人はドイツのおもちゃを。

2007年11月19日

文庫本カバー第2弾完成

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漉き屋さんから1ミリ厚に割った革が戻ってきて、文庫本カバーの第2弾を作りました。
ペリンガーのシュランケンカーフで、トープ(ダークグレー)、ライトグレー、ジーンブルー(水色)を。
バタラッシーのミネルバボックスで茶とグレー、ミネルバリスシオではチョコの色で作りました。
ブックカバーはこれで当分作りません。ブックカバーをお望みの方は来てくださぁ~い。

2007年11月18日

フラボナの絞りのペンケース勢揃い

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計画してから半年、フラソリティー バイ ル・ボナーで販売する絞り技法のペンケースの写真撮影用に全色初めて揃いました。公開、こうかぁ~い!。

私の大好きな,
イタリアのワルピエ社のブッテーロの黒、チョコ、茶、グリーン、バーガンディー(ワイン)の5色での登場で~す。ブッテーロはタンニンなめしの革の中では抜群に発色が綺麗な革です。
内側もブッテーロを使ってます。

このペンケースを完成させるまで紆余曲折大変でありました。
TAKUYA君の手縫い手絞りのペンケースを知って、絞りの技法を使ったペンケースを量産できないかと考え検討に入りました。絞りの技法は、革のランドセルや学生カバンの前面部分によく使われた技法で、作業用の工具をベルトにさげるケースや昔はカメラケースにもよく使われた技法ですが、絞りをする職人さんは大変少なくなっています。

特に今回どうしても妥協できなかった裏に革をはりあわせた状態での絞りが出来る職人さんを探しだすのが難儀でありました。タンニンなめしの1枚革を絞れる職人さんはまだおられますが、2枚貼り合わせで絞るとなるといない。
今回もやっと見つけ出した名人絞り職人さんが夏場入院してしまい、他に絞りのできる職人さんを探したのですが、満足な絞りが出来る職人がいない。1本差しは絞りがゆるくて柔らかい。3本差しに至っては仕切りの溝の部分の革の表皮が裂けてしまってお話にならない。2枚貼り合わせた状態で絞るとなると急に難度が高くなってしまうのです。
結局最初に知り合った老名人絞り職人さんの退院を待って製作するしかありませんでした。

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左TAKUYA君の手縫い手絞り、右今回の2枚貼り合わせ機械絞り

TAKUYA君の作る手縫い手絞りのペンケースは縫いの入るエッジ(コバ)部分に向って内側に絞り込まれます。これは機械絞りでは出来ません。そのことで大きな万年筆を納めても思いの他小さく収まります。内側に絞り込まれているので、ミシンで縫うことはできず、手縫いの縫製でないとこのフォルムはうまれません。

それに比べ今回のフラボナは機械絞りなのとミシンで縫うためエッジが縫い代のように出っ張ります。
しかし2枚貼りの革をここまで固く絞れたことはすごいと思っています。特に3本差しの仕切り部分の革の表面を裂くことなく絞りきるには、何度かの木型の修正と絞り職人さんの長年の経験と技術力があってこそ。

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1本差しで最大径17ミリの万年筆まで納まり、3本差しでは18ミリ強まで納めることが出来ます。
私は高級筆記具に興味を持つまで、ジャラジャラと一杯入るペンケース(筆箱)しか作っていなかった。
万年筆に興味を持って初めて、ペンとペンが接触しないペンケースが欲しいと思った次第であります。1本だけ納めるペンケースの必要性などは考えもしなかった。今は両方必需品です。

この絞り技法で作ったペンケースは11月末あたりから店頭発売します(ネット販売は12月になってから)。
神戸セレクション」でも販売しますし、吉宗さんのpen and messageでも当然販売します。
価格は3本差しが23100円で、1本差しが12600円です。
浅草の名絞り職人とフラソリティーとル・ボナーが力を合わせて作ったペンケースです。大事なペンを優しく包み込み、鎧のように大事にガードします。

2007年11月17日

やはり大好きな時計アンテア

雑誌の取材で来られたカメラマンの方が付けていた時計が気になった。
それがSTOWAのアンテアとの初めての出会いでした。聞くとドイツで購入したそうで、日本ではその当時発売されていなかった。バウハウス的なデザインのそのケースはシンプルな機能美が、チャーミングな表情を見せていて、良いと思った。学校の教室にあった掛け時計を小さくしたようなデザインがノスタルディー。

それまで全然時計に興味がなかった私でしたが、その時計には不思議なほど魅力を感じてしまった。
桜の咲く頃には日本でも発売されることを知り、それも68000円という価格で販売されることを知り買った。私の初めての機械式時計でした。

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それから2年弱、色々な時計をその後購入しましたが、このアンテアを一番よく付けている。
素敵な時計はいっぱいあるけれど、この時計が私は一番好きです。私の身の丈にぴったしで、気がねしないで気分がいい。だったらこのアンテアだけでいいじゃないかと言われればその通り、でもなぁ~。

シースルーの裏から見えるETAのムーブメントは汎用品で面白いモノではないけれど、誤差日に数秒で不満はないし、納得価格が気持ちいい。同じようなデザインで同じムーブメントを組み込んだドイツ時計は他にもあって、倍以上の値段がする。私は良心的な値段設定のアンテアを選択した方が気持ち良い。

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私は私の判断で価格に見合っていないと思った工業製品は、どんなに魅力的でも購入しない?。
ただ作り手個人を感じれるモノは別です。魅力を感じ、作り手の思いやそのモノ作りに共感した時の分身のようなモノは、価格というファクターは二の次です。買える買えないは別にして。

アンテアに付けているベルトは私の持っている時計の中で唯一自作ではないベルトです。
オーダー好きのの顧客のOさんがジャン・クロード・ペランに特注したものをいただいたのですが、既製のベルトとはやはり違う。オーダーだから当然マニファクチュールです。値段も同社の既製の倍以上するベルトです。流れ作業の工業製品でない魅力があります。私にとっていい勉強になります。

現代社会のグローバル経済システムは消費して繰り返し購入することを促すように仕組まれています。
それに異を唱えても変わるものではないけれど、ずーっと大事にしたいモノを選択し使うように心がけ、作り手としてずーっと大事にしてもらい使い続けれるモノを作ってゆきたい。

STOWAのアンテアは工業製品ではあるけれど、この価格に見合った良心的なモノ作りの姿勢と私の趣味趣向にあったデザインが、いつまでも大事にしょうと思わせる。
不思議なもので、どんな工業製品も長い年月生き続けると、特別なモノに変わる。アンテアもそんな風に年月を重ねて、私の思い出を刻んでいくといいなぁ~。

2007年11月15日

父さんの、優しい休日

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今日は定休日。
残りの裁断を済ませた午後。
アルファでドライブは?

よし!任せとき!
西に走らせる車。

ここ覚えてるかい?

うん、お父さんが務めていた県庁だわ。
結婚する前、「おやじがいたところだ」と連れてきてくれたの。
建物の重厚さに言葉が出なかったの、覚えてる。


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,あっ、お土産を買いたいわ。

じゃぁ、少し歩いてみようか。この辺来たことないだろ~。
なんとなく、いい店が増えてるんだ。

まぁ~、昔の原宿の裏通りみたい。
それから、昔よく散歩した下北沢の、狭くて細い路地裏みたいね!
私たちの青春が蘇ったようよ!
さっき見かけた青年は、70年代そのものよ!

ねぇ~、ここはボタンが一杯。もめんやまきの風の生地屋さんもあるわ。
見てみて、ここのお店、帽子が素敵ね。
あっ!このアンティークやさん、建物がロマンチックでこのまま欲しいくらいだわ!

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ところでさぁ~、楽しんでくれたのは嬉しいんだけど、
お土産どうするの?クリスマスが近いから何かいい物みつけてよ。

うぅ~ん、お二人に喜んで頂けるのはみつからなかったの。
って言うより、私がトアウエストを楽しんでしまったわ。

道を挟んで大人の西側。
さっきの懐かしい興奮は私たちの昔。
静かなこの道が、今の私たちには落ち着くな。

プレゼント先のお店を、こそっと覗くと
お客さまでいっぱい。

今日は、私が一人で行けるよう、
お店への行き方を教えてもらった。
それでいい。

お土産は私一人で持ってゆこう。
pen and messege へ。

2007年11月14日

ミネルバボックスで作ったフラボナ・ボストン

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お気に入りの革のボストンバッグを友に、ぶらっと旅に出るのもいいなぁ~。

オール革で作ったボストンバッグを巷で見ることが少なくなった。
ボストンバッグは軽いナイロンや生地と革を付属にしたコンビのタイプが主流で、威風堂々しっかり重い革のボストンバッグは絶滅危惧種のような存在。目を引くけれどオール革のクラシックタイプのボストンは多くの現代人には支持されなくなっているのが現状です。
私はフラソリティー バイ ル・ボナー(フラボナ)のシリーズで、使い勝手が良くて、使っていて愛着が持てる、カジュアルなオール革のボストンバッグを提案しました。

このボストンバッグは、サイドのギボシの取り外しで3通りの使い方が出来るようになっていて、使い方を固定せず、使う人に使い方は委ねています。

革はバタラッシー社のミネルバボックスを使っています。、経年変化(エージング)を楽しむにはこれより素晴らしい革は知りません。それもお手入れは水拭きだけで十分なので、誰が使っても素晴らしいエージングを楽しむことができます。


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近頃やたらカシメ(鋲)を沢山打ち込んだり、無駄に金具を多く使っているバッグを見うけます。これは特に革には良いことではありません。金属が革と密着する部分は、金属アレルギーみたいに革の腐食を早めて耐久性に問題を発生させ易くしてしまいます。使わないでしまったままだと、余計によくありません。
それを経験から学んだ私たちは極力カシメや密着する金具を使わない鞄のデザインを心がけています。
使うときも、その問題点を重々考えて選択しています。


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ギボシを全部外して平らの形にすると、スーツが入ってガーメントケースとしても使えます。

このフラボナシリーズはミネルバボックスという革の魅力を知っていただき、東京下町で地道にカバンを作り続けている、技術を持った量産職人さんの技を多くの人に知っていただきたくて始めました。
スタートして半年、「こんなに良い色になったよ」と持ってきてくださるお客様もいて、良い感じでフラボナのネット販売は現在進行形です。

目の前の仕事に追われてフラボナのネット販売の品数が増えませんでしたが、近々ペンケース2点がお目見えします。その後もゆっくり充実させていこうと思っております。フラボナのブログはオープン当初書いておりましたが、「ル・ボナーの一日」をこのペースで公開し続けている私には、2つのブログを書くのは無理だとわかりました。ですのでフラボナのブログは、このブログに統合させることにします。

フラボナのネット販売第1弾のミネルバボックスの4型は、今までナイロンや生地のコンビのカバンを持っている多くの人たちに、革カバンの魅力を知っていただきたいという思いから作ったカバンたちです。
しかし発売してすぐにヨーロッパ皮革の大幅値上げに遭遇しました。でもフラボナのミネルバボックスの4型だけは価格を据え置き販売することにしました。

このカバンたちは吉宗さんのpen and messageでも展示販売します。六甲アイランドは不便だと思っている人は、元町の吉宗さんのところでご覧くださぁ~い。

2007年11月12日

万年筆道楽とTAKUYA君の受注会

私は小学生だった頃、コンパスとしても使えるシャープペンや、新しく発売された筆記具(学研のサム、三菱のユニ、etc,,,,)をなくていいのに色々買ったなぁ~。
その後大人になっても、メジャーやホッチキス、ハサミ等が一つになったビクトリノックスのような多機能文具が発売されると使わなくなるのは分かっていても買ってしまっていた私でした。
文具は大好きだった。東京で鞄の卸をしていた頃、銀座の卸し先の道向かいのITOH-YAに行くのが楽しみだった。しかし見るだけで、必要のない物はその頃買えなかった。

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そんな私の潜在意識を呼び起こさせられたのが2年ほど前。バーガンディーS氏がイントロを奏で、古山万年筆画伯がどうもどうもと言いながら「今手に入れないと後悔しますぞ」と万年筆菌を撒き散らし、pen and message の吉宗さんが万年筆を愛でながら静かに時が流れる空間を提供していただくに至って、私は完全に万年筆菌が発症してしまった。その後万年筆は増殖の一途。
現在日々(徒歩10分程度の自宅から仕事場までの移動時も)これだけの筆記具を持ち歩いております。屁理屈はいくらでも言えますが、要は赤ちゃんのおしゃぶりのようなもの、持っていると安心するのです。

万年筆が増殖するのと並行して万年筆愛好家の人たちと知り合い、その何人かの人たちと交流を持っている今日この頃ですが、万年筆趣味は一見知的に見えますが、全然そうではないと思います。
近年万年筆ブームだそうです。火付け役は古山画伯なのでしょうが、氏は飄々とマイペース。事実を10倍?にして講話しけむに巻きながら、万年筆ブームに貢献しておられます (本人は事実しか語らないと言っているけれど、信じている人は少ない)。
他にも色々な人と知り合ったけれど、みんなランドセルを背負ったオヤジです。だから楽しくて、ますます深みにはまる~。

万年筆趣味の世界は狭い。アナログでお洒落でないレトロロマンな趣味趣向は、効率最優先の現代社会に生きる人たちの一部の心をとらえた。あくまで一部ですが。
夜な夜な机に向ってお気に入りのノートにお気に入りの万年筆で、ヌラヌラ書き味で書く時の心の解放感。その至福のひと時のために万年筆は増え続ける。

なくても困らない。ないとつまらない。そんなモノが好きです。

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こんな風に首からお気に入りの万年筆を革の一本差しのペンケースに入れて、ぶら下げるようになったらもう普通の人には戻れない。最初私はそんな風にぶら下げている人にだけはなりたくないと思っていました。大人がすることではないし、万年筆趣味人でない人には理解不能な姿に映ると思っていました。
しかし、、、いつからか私がそんなお仲間の一員になっていたぁ~。

私のぶら下げている一本差しのペンケースは、TAKUYA君が作ったKENSAKI万年筆専用グリマルディーです。ジャストフィットするペンケースです。これを作ったTAKUYA君が12月1日(土)の11~16時にル・ボナーにて実演受注会をします!TAKUYA君の作る手縫いの革小物に興味がある人は、是非来てくださぁ~い。

2007年11月10日

ボンジョルノ松本のタイムスケジュール

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金具屋さんにお願いしたダレスの枠のサイズ表。長く付き合っているとこれで分かる。

11月になったと思ったら、もう10日です。本当に時間の過ぎるのが速すぎる。
あれもこれもしないといけない。やることはいっぱいあってあたふたしてるだけで、何も進展していないように思う。これではいけないと、ハミとル・ボナー首脳タリン会議?をしました。

今すぐしないといけない仕事の序列と、長期的に考えた時にやっておかないといけない仕事のタイムスケジュール。ノートに整理して書いてみると、見えてきます。
やみくもにあせって仕事をしていても空回りしているだけで、前にそんなに前進していないことに気付く。
タイムスケジュールを作成し、それにそって作業をこなしてゆくと、少し余裕がでてきます。
これからは月の初めにル・ボナー首脳タリン会議をして、計画的に時間を使ってゆこうと思います。

企業では当たり前のことなのでしょうが、私たち個人商店の場合闇雲に目の前に迫った仕事を順次こなすことに追われて、長期的な視野がおろそかになります。
現代社会を生きる人は、自分以外の人が決めたタイムスケジュールを消化していかないといけない人が多い。その場合能力がそぐわないとパンクしてしまう。それに比べ私たちは自分たちの能力に沿ったタイムスケジュールを作るわけですから、頑張り過ぎなくてもいけます。

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それで昨日は、メンズのブリーフケースのデザインと型紙を作っておりました。
1日1日の仕事を完結させてゆくと、いい感じです。営業時間内に1日の工程が完結しない時は、残業しても終わらせていけば、しんどくても気分爽快。

長期的なル・ボナーの問題点は、メンズバッグと革小物の充実。これは私の担当なので、頑張らないと。12月恒例の太ダレス製作と革小物製作をしながら、新作のメンズブリーフのサンプルを完成させます。

それともう少しで絞りのペンケースが出来上がります。3本差しと1本差しそれぞれブッテーロ革の黒、チョコ、チャ、グリーン、バーガンディー色で登場です。値段は23,000円と12600円です。極太万年筆まで収めることができます。

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年末、年始と色々な人たちがル・ボナーに訪れます。楽しみだし、きっと大騒ぎとなることだと思いますが、タイムスケジュールを順調にこなしていけば、カバン作りへの影響は最小限ですみまぁ~す?。
と考えながら、頑張ろうと思っておりますボンジョルノ松本です。

2007年11月 8日

オメガのハーフローターが呼んでいる

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休日の楽しみは、水谷時計修理工房に訪問して時計談議。
今日も色々な時計の裏ぶた開けてムーブメントを見せていただきました。
私の年齢より年月を経た時計が、時を刻んでいます。どのムーブメントも見ていて飽きません。

今回は第二次世界大戦中のボーイングのコックピットで使われていた時計を見せてもらいました。奥の大きなムーブメントがそれです。ルクルトが作った品で、他のメーカーが作ったモノもみせてもらいましたが、ルクルトのムーブメントが特別綺麗で丁寧な仕事なのです。

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そのルクルトの50年前のフィーチャーマチックというハーフローターの時計をこのところ、気に入ってよく付けています、、、、? そうなんです、この時計ハミにと買ったはずなのですが、私が使ってます。ごめんなさい。グルグル振り子のように動く自動巻のローターが気に入ってしまい、冬場は汗をかかないのでこの繊細な時計でも負担が少ないであろうと思いつけております。

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それにしてもルクルトのハーフローターのムーブメントは美しい。もう各部品が摩耗し、交換部品が入手できないので残り少ない寿命のムーブメントですが、しっかり時を刻んでくれています。

自動巻最初期のハーフローターという機構は、耐久性に問題があり短期間しか作られていません。そのぎこちない摩擦を感じるローターの動きと、グルグルというローターの音が人っぽくて大変気に入っております。

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水谷さんの工房の奥の奥に、オメガの60年ほど前のハーフローターがあるではありませんか。
年輪を刻んだ良い感じにやれた趣のあるオメガです。
ブレスを革ベルトに変えれば、私の好みの雰囲気です。

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裏ぶたを開けてムーブメントを見せていたきました。私のルクルトに比べると工業製品然としたムーブメントですが、質実剛健丈夫そうなムーブメントです。

このオメガのハーフローター君は私の元に来たいと思っているように私は感じました。
しかし、、、、、恋い焦がれながら、しばらく時をおいて、それでも私にテレパシーを送り続けるようであれば、その時は。売り物ではないので水谷時計修理工房で、私が迎えに行かない限り居ます。しばらくの間待っていてね。

文庫本カバーが出来ました

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文庫本カバーが出来上がりました。
今回はシュランケンカーフを使って作りました。
カラフルな色の革たちは愛読書を優しく華やかに包み込みます。
シュランケンでオレンジ、ゴールド、ネイビー、ブラック。チェルケスカーフのブラックとブッテーロの赤でも作りました。
第2弾でシュランケンの水色、ライトグレー、トープとミネルバボックスで茶とチョコも控えています。
値段は5460円で、ヨーロッパ皮革高騰の中据え置きました。

シュランケンカーフの色の発色は特別です。
さすがエルメスが指定して作った革です。単色ではなく、多くの色を合わせて作った色だろうと思える。
室外と室内で違って見えるし、天候の具合でも違って見える。
その丁寧な色作りと、ペリンガー社の妥協しないなめし技術が融合して特別な革になりました。

これからも、ル・ボナーのクロームなめしの革の中で中心的な存在として使い続けようと思っています。
オーダー鞄を作りながら、順次小物を作っていきますが、出来あがった順にブログにアップしていきます。

2007年11月 5日

クリスペルカーフで作ったグラス

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たなか様のための、たったひとつのグラスが出来上がりました。


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錠前の手油のふき取りを忘れての撮影ですが、
キメの細かさ、お伝え出来たでしょうか?

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硬質でありながら、しなやかさも兼ね備えた美しい表情


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内装は、デットストックのブレンダボックス
イタリア、フラスキーニ社の革


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錠前は、ロジュームメッキのシリアルナンバー 02/10

ブリーフケース作成の場合、芯材の検討から始まります。
それぞれの、革の表情、個性をどう生かせることが出来るか。
切れ端に、いろいろな芯材を貼り、感触を見たりカーブをつけてみたりと
出来上がりのイメージを想像しながら、つい時間を忘れてしまいます。

クリスペルカーフには、薄く、かつ密度のあるしなやかな芯材を数年ぶりに使いました。
悩んだ価値がありました。ドン!ピシャ!です。
持ち手の芯は、定番より少し細身に削ったため、美しいラインが出たと思っています。

クリスペルカーフでの鞄製作は、もう訪れないかもしれない、と思うと残念でなりませんが
この革に出会えたこと、そして充実した楽しい製作時間がもてたこと、大変しあわせです。

クリスペルカーフは、口数の少ないしとやかな貴婦人
着飾った派手さはないけれど、すれ違い様にふっと振り向いてしまうような、
魅力を秘めた女性を思わせる革だと思っています。

写真撮影難しかった。
間接照明の下、高貴なまでの光沢が浮かび上がることをイメージしながらも
失敗の連続、きめの細かさが伝わらない、反射が強すぎる・・・
数日かけての、F氏と主人の力作?画像です。
クリスペルカーフの魅力、お伝えできたかしら?

ペリンガー社の革

現在私はオーダー品の制作の合間をぬって小物作りをしております。
ひとつの事に集中出来ない状態でのモノ作りの日々はストレスを感じます。達成感というものを感じない中で作業を繰り返すことは、モノ作りの喜びを放棄している状態で作業をしていることになります。
あれもこれもやろうとしても、空回りするだけです。シンプルにならないといけません。頭に中の整理整頓をして、2007年の残り2か月をストレートに走り抜け、気持ち良くへらへらに疲れて充実感を感じながら年末を迎えたいものです。

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ブックカバーはこれからコバ処理です

文庫本のブックカバーを作っています。今回は初めてシュランケンカーフをメインに作っているのですが、タンニンなめしの革と違ってコバの処理が収めにくいために苦戦しております。
ブッテーロなどのタンニンの革で作れば慣れたコバ処理でスムーズに作業ができるのですが、カラフルな発色のシュランケンカーフでブックカーバーを作りたくなってしまったのです。クローム革のそれもソフトな質感の革をヘリ返しでなく、磨き処理で綺麗に仕上げるのは大変です。
裏にスムースな革を張り合わせて作れば、シュランケンカーフのコバ処理もそんなに難しくないのは分かっていますが、それではすごく高価なブックカーバーになってしまいます。1枚仕立てでコバを綺麗に処理することが大事なのです。頑張りま~す。

それにしてもペリンガー社の作るクロームなめしの革は良い。
タンニンなめしの革の場合小さなタンナーでも作れますが、クロームなめしの革は環境問題等にも配慮した設備も作らないといけないので、規模の大きなタンナーでないと作れない。そのため経営効率優先の革を作っているタンナーが大部分なのですが、ドイツのペリンガー社は誤魔化しのない革を作っている数少ないクロームなめしのタンナーです。

ル・ボナーではそのペリンガー社のシュランケンカーフをメインに使っていますが、ここまでシュリンク(液体に漬けてシボを出す)加工をしっかりしている革は他にありません。その上発色が素晴らしい。単純な染色ではこのカラフルで、光の具合で違った表情を見せる色は作り出せません。

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クリスペルカーフの革の表面

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マローカーフの革の表面

そんなペリンガー社が作ったクリスペルカーフというボックスカーフ系の革を入手しました。
ボックスカーフはクロームなめしの牛革の中で最も技術を要する革です。陶磁器でいうと青磁や白磁の様な革です。それぞれのタンナーの技術力と革に対する考え方を見測ることが出来ます。
きめの細やかな表情、しっかりしたなめしから生まれる弾力性。現在多くのメーカーが使っているフランスのデュ・プイ社のマローカーフと比べて見ても違います。マローはデュ・プイの作る革の中では抜群にいい革なのですが、クリスペルはそのボックスカーフを完全に超えています。私の知る限り世界最高峰のボックスカーフです。クリスペルカーフの表面の表情はまさに小宇宙を想像させます。

そのため値段もとんでもなく高価で、サンプル買いしかできず定番として手に入れることは出来ません。
そのクリスペルカーフで、ハミがグラスを作りました。特別なグラスです。
デリケートで強靭な腰を持った特別な革で作ったグラスは、作る上でも特別気を使って作らないといけません。出来上がってからも手袋をして扱います。素手で触ると独特の光沢が曇ってしまいます。
このグラスの行先は決まっていますが、しばらくの間注文主の了承をえてル・ボナーにいます。もう鞄を作れる量のクリスペルカーフは残っていないので、この特別なグラスをしばらくの間ル・ボナーに滞在させることを許していただきました。光に映えるクリスペルの表情を愛でている私たちです。

クリスペルカーフで作ったグラスについては、この後ハミの製作日誌で。

2007年11月 2日

迷犬チャーは我儘犬

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チャーが我が家の一員になって8年。ここの所ますます我儘な犬になっています。


今日は朝体調が悪かったみたいで朝めしを珍しく食べませんでした。お昼もいつものチャーであれば私たちの昼ごはんのおこぼれを預かろうと必死に懇願する瞳で見続け、それに負けてお裾分けするのですが、今日は真剣さが感じられません。食いしん坊のチャーがどうしたことなのかと心配になってしまいました。が、午後から体調がよくなったようです。そうなると困ったチャーであります。

来るお客様全員に、「食べ物をくれ~!」とせつない系の鳴き声を、我々の制止の声を無視してくりかえします。時々「なんで食べ物をくれないんだよぉ~」と言っているようなふてくされ声も混ざります。商売の邪魔だし、みっともない。怒っても全然言うことを聞かずに逆に反抗的な威嚇の怖~い顔をする。全てを理解している風だのにこれです。どうしょうもないダメ犬であります。

普段のチャーにとって、食べ物がすべての基準で行動しています。チャーが従順さを唯一見せるのは、食べ物を前にした時であります。食べ物の前では、お座り、伏せ、お手、お代わり、後ろ足まで上げます。食べ物をくれる人はいい人、くれない人は悪い人。


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いつの頃からか、チャーの夜の定位置は私かハミのベッドの上布団の上で熟睡モード。
少し前までは布団に入ろうとすると寝ぼけまなこで横に移動してくれたのだけれど、ここのところ退かない。メタボリ体型のチャーの下をかいくぐって布団に潜り込む。チャーは私の足を枕代わりにして、私の足はいつもうっ血状態。彼は小型犬のビーグルであるはずなのに20キロオーバーなのであります。

唯一彼の優れている部分は、室内でトイレモードになっても我慢すること。そのために夜中に我慢できなくなった場合は、私は外に連れ出さないといけません。どんなに眠くても。マンションもそのために1階に決めたのです。

我儘犬にますますさせているのはハミが最大の功労者ですが、そのことを言うとチャーそっくりの我儘夫にしたのも私の責任と反撃されるので、私は何も言えません。

私たちにとってチャーで最後、老後はペットは飼いません。でも愛すべき我儘犬です。

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