2008年6月アーカイブ

2008年6月29日

待望のカッターナイフが出来たぁ~!

昨夜はこのところ月の終わり恒例の、会食&バーの夜。
木工職人の楔の永田さんが来て、pen and message.の吉宗さんと、
男3人で毎月末恒例になっています。

お店を一時間早く閉めて、待ち合わせ場所のpen and message.へ。
行くと永田さんが作ったパトリオットボールペンが所狭しと広げられている。
一本一本木の柄が違っていて味わい深い特別な木の軸のペンたち。
私も欲しいなぁ~と思ったけれど、
イヤイヤ ボールペンは私の守備範囲外だと自分に言い聞かせた。
当然悪魔のブース、委託販売の万年筆たちは見たいけれど、見ないようにしていた。
そんな時、永田さんがご希望の品が出来ましたよと見せてくれた特別なカッターナイフ。

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私が希望していたブラックウッドのカッターナイフを作ってくれていたのだ。
私の希望どうりの厚みがあり頑丈で重い。
私が願った特別なカッタナイフではありませんかぁ~!。
世界で一番重い木リグナムバイタに次いで重いブラックウッドを使ったカッターナイフ。
硬くて細工が大変な木だと嫌がる永田さんに無理を言って作っていただいた。

良いではないですか。
革包丁を使わないでカッターナイフで革の裁断を30年続けてきた、
鞄職人の私にとっては、念願だったことであります。
筆記具をやたら買うのとは訳が違います。
私の仕事の新しい相棒の完成です。


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永田さんには私の仕事の相棒を作ってもらうため、
これまで何本かのウッディーなカッターナイフを作ってもらい、
修正を繰り返し、今回の完成形へと至った。
溝を削るための特別な刃物まで作っていただいて、今回のカッターナイフは完成しました。
二度とブラックウッドを使ったカッターナイフは作りたくないと永田さん。
私はこの一本があればそれで十分なので、もう作らなくてもいいですよ。
次は世界一重い木、つまり固い木である緑色の木 リグナムバイタで何か作ってもらおうかな。

恒例の会食&バーは、いつもの3人と某万年筆屋さんのスタッフKさんと、
面白い文房具を世界からチョイスしてネット販売している
分度器ドットコムの谷本さんの5人で行くことになりました。

スタッフKさんは万年筆屋さんのスタッフであることが幸か不幸か、
万年筆泥沼ワールドを浮遊する私も恐れ入る万年筆愛好家。
言えた立場じゃありませんが、万年筆はそんなにいりません!。
本当に言えた立場ではありませんが・・・・・・。


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分度器ドットコムの谷本さんは、
世界から面白い文房具を見つけてきてネットで販売している。
私も谷本さんが仕入れた品を何点か吉宗さん経由で購入した。
万年筆のコンバーターが使えるボルギーニのローラーボール。
沈没船から引き揚げたロシアンカーフという革を巻いた、デビッド・ヘイワードの芯ホルダー。
私のセンスの良いチョイス?を自慢する時の小道具として活躍しています。

そんな5人で渋いバー バランザックへ。
でもまともにアルコールを楽しめるのは楔の永田さんだけ。
私はやっとこさ一杯飲めば良い気分。
あと3人は全然飲めません。それでも楽しく夜は更けてゆく~。
今夜の私は初めてジンに挑戦。
ジュニパーベリー(ねずの松かさ)の香りが特別強烈なジンを頼んだ。
これが利く。いつも飲んでいるシングルモルトに比べて、酔ってしまったぁ~。
バランザックを出てタクシー乗り場まで、千鳥足の私でした。

2008年6月27日

ル・ボナーのブッテーロの名刺入れ

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名刺入れが出来上がりましたぁ~!。
今回はブッテーロ革の黒・チョコ・茶・ワイン・グリーンの5色で登場です。
内貼りの革はデュ・プイのカーフヌメを使ってみました。
表面の強度のある革で、薄く割っても丈夫な革です。
11,550円での販売となります。

今回組み上げ(接着、縫製、コバ処理)をTさんにお願いしました。
丁寧な仕事で、大満足な仕上がり具合です。
これからル・ボナーの小物欠乏症からの脱却が、徐々にできそうです。


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底にもマチがぐるりある名刺入れなので、いっぱい名刺が入ります。

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このマチの折山がミソ。
この工夫で沢山の名刺が入るのに、
横幅は既存の多くの名刺入れの横幅よりコンパクトに仕上げることが出来てます。


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今回から後ろポケットを加えました。
このポケット何かと便利だと思います。

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来月は折財布です。
山西さんから割漉きした折財布のパーツが戻ってきて、
1本サンプルを作ってみました。

思ったイメージどうりの厚みで仕上がりましたが、
問題点も見つかり、その部分を修正して、GO~です。

折財布では、定番のブッテーロ革以外にも
ペリンガーのクリスペルカーフや、フラスキーニのデッドストックのカーフでも、
少しだけ作ります。


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この小銭入れ部分のパターンを改良しました。
今までより使い勝手がよくなりました。


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これから毎月Tさんと私の共同作業は続きます。
そしてル・ボナーは革小物がいっぱいになってゆくのであります。
少しづつ面白い小物が増えていって、ドキドキワクワクのル・ボナーにしていきたい。

2008年6月26日

チェザレ・エミリアーノ

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2007年9月ミラノにて  アウトビアンキの集い

私はイタリアが好きである。この国面白過ぎます。
サミット参加国でありながら、先進国にありがちなビジネスチックな部分が希薄だと思う。
第二次世界大戦では、枢軸同盟の一員であったし、
ファシズムの元祖はイタリアのムッソリニーだったと記憶しているのだけれど、
本当に参戦したのかと思ってしまう。
唯一イタリア本土で空爆された大都市ナポリには、
今でも空爆された時のままの建物が、修繕されずにあるらしい。

そんな国が作りだすモノは、素敵に手作りチックです。
そして特別な職人芸を時々見せていただける。
私の専門のカバンは、グッチが一族の手から離れグローバルな企業になった頃から
ドキドキするようなカバンは見なくなったけれど、グッチ、バレクストラ、プラダ、etc・・・面白かった。
その残り香は、今もイタリアにはある。
ヒッチコックの「裏窓」でグレース・ケリーが持っていたグッチのハンドバッグは衝撃的だった。
でもイタリア的なカバンをこの頃見れなくなったなぁ~。

しかし歴史が培ったイタリア的美意識と職人芸は、今も他の各分野で脈々と存在しつづける。
ホラー映画はアメリカモノよりダリル・アンジェルトの「サスペリア」の色彩感覚に衝撃を受け、
お金がなくて技術開発できなくて、旧式のシステムを積んだイタリア車だけれど、
職人がその古い機械を積んだ現代車を特別面白い車に仕上げる。
アバルトの連中は、世界一の市井の車改造職人集団だぁ~!。
そして凄過ぎる歴史を持った国だのに、あまりそれを大事にもしない。
結果オーライ、楽しく生きるのが何よりと考える国民性。
そのバランスが、たまらない。


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そんな快楽第一主義の国民が作りだす万年筆は、媚薬たっぷりの色香ぷんぷんの万年筆。
特に軸の色が抜群。伊太利亜万年筆の軸の色に魅了されたら、もう戻れない。
だから私の持っている数少ない2本の伊太利亜万年筆は黒とシルバーのモノクロ・・・?。
偶然ではあったけれど、イタリアの色の魔力を回避してよかったぁ~。
私の知っている伊太利亜万年筆大好き人間たちは、
セルロイドその他カラフルな色の軸に魅了され、
そうなったらもう簡単には普通の人には戻れない。

イタリアの色モノの万年筆はアウロラの85周年レッドだけで十分。
それも販売価格の半額程度でないと私は買わないと決めている。
それが私のわずかな抵抗。
イタリアの軸色にたぶらかされたら、その先には迷宮への招待状が待っている。
限定品乱発、それも割高で。
ドイツの万年筆と違ってそんなに沢山売れるはずのない伊太利亜万年筆。
2000本限定なんて言っているけれど、
それだけ売れればイタリアモノだと十分定番じゃないか。
それも軸の形状は同じで、色変えて限定で高い値段は詐欺だぁ~。
でもイタリアモノは許されてしまう。

その最たるブランドがデルタ。
同じペン先で色々いっぱい限定品作って、割高な値段で売って節操がない。
さすがナポリの万年筆メーカーです。でもそれが事実なのだけれど、魅力的だぁ~。
私のアルファロメオ145クワドリフォリオ前期型のアル君もナポリ工場もの、
それでデルタ限定アルファロメオ万年筆です。私も乗せられているのかな。

スティピュラのダヴィンチにしても、この黒タイプの後に出した赤のダヴィンチは、
交換出来るボールペンの中身が無理やりついて5万円アップです。
そりゃないだろう。でもダヴィンチは面白い万年筆だ。

そんな風にほざいている私ですが、
3本目の伊太利亜万年筆を近々入手することに。


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チェザレ・エミリアーノというイタリアの独立系の職人が作った万年筆。
水牛の角とスターリングシルバーのコンビネーションが絶妙。
まさにこれこそイタリアの歴史が作り出した意匠と私には思えた。

この万年筆の存在は知っていて、ただ見果てぬ夢と諦めていた。
ネットで調べても、あまり詳しい情報は分からない幻の万年筆です。
そのイタリアの美意識と歴史を表現している万年筆と、私は思っているチェザレ・エミリアーノを、
ル・ボナーの顧客で万年筆愛好家の28さんが譲ってくれるというのです。
これはまたとないチャンス。
ここのところ万年筆の歴史を後追いする万年筆を矢継ぎ早に購入したボンジョルノ松本です。
なくても全然困らないけれど、このチャンスを逃しては後悔するに決まっている。
今回はハミに前もって相談お伺いをたてた後、購入決定。
ただハミに「しばらく万年筆は控えてね」の一言。当然です。

3年連続のイタリア視察旅行はかないそうにありませんが、
その代りと言う訳ではないのですが、イタリア的なモノが私を侵食しています。
もうすぐチェザレが私の元に来ます。美しいぃ~。

2008年6月25日

エレファント革で作ったブリーフケース

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待たせに待たせたブリーフケースが完成しましたぁ~!。
今回は1年半お待たせしてしまいました。
毎回同じ形のブリーフケースを少し変更点を加えて作り続ける、
古くからのお客さまのオーダー品です。


今回はエレファント革で作りました。
エレファントの革は、一時ワシントン条約で手に入れることが出来なかった時期がありましたが、
そのため象が増え過ぎて大食漢のため、サバンナの砂漠化が深刻な状況を呈したため、
現在ではまた入手出来るようになりました。ただ高価です。

革の中で一番丈夫な革は、エレファントの革ではないかと思います。
使い込むとヌバック状の表皮は摩擦でツルツルに変化しますが、
その状態でいつまでも生き続けます。

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今回は内装の仕様を少し変え、パープル色のステアー革を使いました。
錠前はスイス・アミエット社製。芯材がっちり入れて固めに作りました。
私自身は革なりの変化を良しとするカバンが好きだけれど、
がっちり固いカバンを希望されたら、オーダーの場合はやります。

カブセのブリーフケースは定番でもあるのですが、ここ何年かお店に並んでいません。
現在進行中のオリジナル錠前が完成したら、イの一番に作りたいと思っています。
その時は革なりの変形を許す、芯材を極力使わないカブセのブリーフケースを作ろうと思っています。

それにしてもエレファントの革で作るカバンは、迫力あるなぁ~。

2008年6月23日

シェーファーのタッカウェイ

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先週の木曜日(休日)、東京から同業者が来店した。
夕食でもという私の願いを固辞し、夕方には急ぎ帰京していった。
夜にはバー、バランザックでこれまた東京から急遽帰神した悪魔の使いのN氏と、
飲む約束をしていたので、少し時間が空いてしまった。

その空白の時間を埋めるため、某万年筆屋さんに行ってしまったのがいけなかった。
委託販売の悪魔のブースを見ると、増えている。
それも現在万年筆の歴史を後追いしている私にとって見過ごすことのできない、
魅力的な万年筆が展示されているではないですか。

その万年筆はシェーファーのタッカウェイ。
1948年あたりに秘書の女性が使うことをを想定して作られた、
その時代のシェーファー独特のペン先の可愛い一品。
それもケース付きでシャープペンもセットでの出品です。

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31回目の結婚記念日の翌日、ハミへのプレゼントを買わずに、
ペリカンの100Nを購入したばかりです。
もうすぐユーロボックスから2本のシェーファーのスノーケルも届く。
このシェーファーのタッカウエイを購入したら、ハミが呆れるのは必至。

しかしこの可愛い筆記具の魅力は、
そんな現実は無視して、私の手元に来てしまった。

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矢継ぎ早に万年筆を購入し続ける私の愚行を、
ハミにどういう風に説明、誤魔化すか頭悩ませる問題であります。
某万年筆屋さんのお二人には、口止めの賄賂の意味合いも含めて夕食をご馳走し、
バー、バランザックではN氏と呆れるほどの周到な計画を練った。
だがどの案も良い妙案とは思えなかった。

その結果単純だけど、ほとぼりがさめた頃を見計らって伝えるのが、
やはり一番いいのではないかということになった。
それまでは机の中に隠し持って、
時々見てはにんまりする隠密作戦。

が、それは私には二日ともたなかった。
多くの万年筆好きなお客様たちが来られる我がお店。
その上見せたがりなボンジョルノ松本には到底無理な計画でありました。
土曜日の正午には、ハミに告白するボンジョルノ松本でありました。

2008年6月21日

ダニエル・ロートのトゥールビヨン

私はモノを作りだす職人が好きです。
特に孤軍奮闘、個人でモノ作りする人たちに対して尊敬と共感を強く感じる。
そんな独立系の職人たちが作った品を見る時、新たな情熱が生まれる。

今日家族で来られたお客様。
私は接客業としては全然失格な人間で、お客様の顔が全然覚えられない。
そのお客様も昔何度かル・ボナーで購入していただいたようだけれど、
覚えていない。ごめんなさい。

でも話しているうちに、おぼろげに思いだしてきた。
それよりご主人の腕に巻いている時計が気になる。
カジュアルな服装にされげなく普通に付けている時計はぁ~!。

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独立系時計師の中でも特別なダニエル・ロート氏の時計ではないですか。
それも複雑機構のトゥールビヨンの時計です。
こんな人類の遺産のような時計を普段使いするこの人は何者なのだ。

ダニエル・ロート氏はブレゲの再来と言われた天才時計師です。
時計ライターのN氏も、その仕事仲間のカメラマンT氏も親しくしていて、
スイスでは自宅に泊めていただくほどの仲なのですが、
ダニエル・ロート氏の作るトゥールビヨン時計は当然持ってはいない。
その高価な時計が目の前にある。それもシリアルナンバー 1です。

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私はトゥールビヨンの時計に初めて触れる。
まず一生私には縁のない時計ではあるけれど、
人間の指先から生み出した至宝は、異次元の豊かさを伝える。


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ル・ボナーのお店には多くのお客様が来店していただき、
時々、別世界の至福のおすそ分けにあずかる事がある。
このダニエル・ロートのトゥールビヨンとの出会いもそんなひと時であった。

私はこの偉大な独立系時計師の時計を身に付けることはないけれど、
ダイニエル・ロート氏の時計作りの魂の叫びは聴き取ったと感じたひと時でした。

2008年6月18日

新色でフェルディーそしてミセス

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フェルディーが新色で登場です。
特にこのエッグという白に近いクリーム色のシュランケンカーフは夏にピッタシの色。
夏を颯爽と闊歩する女性に似合いそうです。

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それとグリージオ(グレーとグリーンの中間色)とダークグリーン(濃い緑色)でも作りました。
この他、ジーンブルー、ゴールド、ライトグレーと、全部で6色お店に並びました。
これだけ多色同じ形で並んだことは今までなくて、壮観であります。

フェルディーは長きに渡ってご夫人方に支持されつづけているショルダーバッグです。
柔らかなドレープを持ったデザインが、どんな服装にも合わせやすく楽に持てるからでしょう。
頑張りすぎずに持ち主に馴染むこのフェルディーを、
これからも頑張らずに柔らかな気持ちで作り続けます。

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それとミセスも同時に店頭に並びました。
今回はゴールド、ジーンブルー、ブラック、トープがお店を飾ります。
特にトープ色は、ミセスで使うのは今回が初めて。
ハミはこのトープ色のミセスが大変気に入ったようで、シックな女性に
より気品を醸し出す!、と言っております。ハミは欲しそう・・・。

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ブラックの色のバッグは多くのかばん屋さんでは一番の売れ線の色めなのですが、
ブラックのバッグはル・ボナーではあまり売れません。特にレディースバッグは顕著です。
でもミセスというモデルだけは、ブラックが安定して売れます。

ミセスは容量の5割程度の荷物を収めて、肩にかけた時
最も美しいフォルムを見せる。
荷物の重みが豊かな表情を作りだすショルダーバッグ。
ガラス越しに映るミセスと自分にう~んワンダフル。


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ル・ボナーの店舗の前半分は、
シュランケンカーフの色とりどりのバッグたちが、
カラフルにお店を飾っています。

2008年6月17日

新型パパスショルダー思案中

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私が4年ほど使い続けているキャメル(茶)色だったパパスショルダーです。
イタリア・バタラッシー社のミネルバボックスを使用して作ったこのショルダーバッグは、
本当にすごいエージングをする革です。
「あなたのハゲ頭みたいにツルツルね」とハミ。失敬な。
均一にエージングするという一点においては、
バタラッシーのバケッタ製法で作った革たちが、世界トップではないかと思う。

特にその中でも、ミネルバボックスは特別凄い。
そんなミネルバボックスという革が生きるショルダーバッグを作りたいと、
私がデザインしたのが、このパパスショルダー。
もう作り始めて6年ほどになりますが、ル・ボナーを代表するカバンに成長しました。

自身が使い続けてみて、より良いパパスショルダーになるであろう変更点が見えてきました。
ヨーロッパ皮革高騰その他色々な事もあって、
このパパスショルダーをモデルチェンジすることにしました。
この基本的なデザインとサイズは多くのル・ボナーのお客様たちに支持されているので変えず、
お客様の意見も聞きながら、今までのパパスより使い勝手を向上させ、
特別なショルダーバッグに進化させるべく思案中。


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型紙の修正が終わったら、サンプルを作り、そしてまとめ作りです。
これは「フラソリティー バイ ル・ボナー」のアイテムとしてネットでの販売も考えております。
革の高騰、内貼りをナイロンからピッグシルキーに変更、ショルダーベルトを革に変更等々、
価格は間違いなく高くなっての登場となります。
でもスペックをよ~く吟味して、より使い易くなった変更を加えた新パパスショルダーは
きっと満足してもらえるショルダーバッグとしてル・ボナーに定着するでしょう。
8月にはお店に並べたいと考えております。

2008年6月15日

ひたすら裁断の日々

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ここ数日ひたすら財布用の革パーツの裁断の日々。
裏貼りも革を使うル・ボナーの財布は、1つの財布で30パーツほどある。
一般的に流通している財布の倍以上の革を使って作っています。
裏を合皮や生地にすると、何枚も重ねて一度にいっぱい裁断できるけれど、
革はそういう訳にはいきません。
一つ一つ方向と傷を気にしながら、黙々とクリッカーのスイッチを押し続けます。

それにしてもこのクリッカーはよく頑張ってくれています。
昭和48年製です。1973年ということは35年間働き続けているということです。
一時使っていてへそを曲げて止まる事がしばしばありましたが、
小さな部品(リレー)を交換したら、嘘のように元気に働いてくれています。
これはハミの作ったバッグと物々交換で某中古ミシン屋さんから入手したものなのですが、
それまでは小物も手裁ちして作っていました。
それは間違いなく量を裁断する場合、非効率です。


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1つの財布30パーツ ×100個分クリッカーで裁断しました。
手裁ちに比べれば、短時間で裁断を済ませることが出来ますが、
100個分となると、やはり久々の裁断作業は結構ハードでありました。
この後50個分の長財布の裁断も待っています。

このパーツはこの後、大阪西成の山西さんの元に送り割漉きをお願いします。
ル・ボナーの小物の場合、0,3ミリ厚で割り、縁を斜め漉きするパーツを多用するため、
割漉き名人の山西さんに頼んでいます。
東京浅草の割漉き名人とみんなが言っていた職人さんにお願いしたことがありましたが、
西成の山西さんの割漉きが一番気持ち良い仕上がりと思っている私です。

割漉きが仕上がったら、いよいよ組上げです。
まず一本私が作り、残り99本をTさんにお願いします。
革小物は、組上げ前までの下準備がデーター通りに仕上がっていれば、
丁寧な組上げ作業をスムーズに根気よく続ければ、良い品が出来上がります。

今回小物をTさんと私で作ることになり、小物欠乏症から脱却できそうです。
それと私が裁断することで、定番のブッテーロの何色か以外に、
イタリア・フラスキーニのデッドストック革や他何種類かの面白い革を使った小物を、
イレギュラーに少しだけ加えて作ることが出来ることは、
ル・ボナーの商品構成上大変大きなメリットです。

これから毎月こんな感じで小物作りを続けて、
革小物がい~ぱいになったル・ボナーになると楽しいな。

2008年6月13日

加藤セイサクショカンパニーのキャップ式ボールペン

私は大阪下町でセルロイド軸の筆記具を轆轤で削りながら作り続けている
加藤セイサクショカンパニーの加藤翁の作る品が大好きです。
決して洗練されたデザインではなく、大家の風格など元々求めていなくて、
それでも80歳半ばにして作り続ける加藤翁の職人魂がたまらなく魅力的で、
その分身であるセルロイドの筆記具は、私にとって特別な価値を感じることの出来る品です。

休みの日、また某万年筆屋さんに行ってしまった。
私はボールペンの書き味が好みでない。
ただ宅急便のあて名書きとか、どうしても使わないといけない時がある。
スッタフのKさんが、この書き味試してくださいと手渡されたのはボールペン。
三菱鉛筆のジェットストリームという表面的には何の変哲もない廉価版ボールペン。
書いてみると、、、、、なんだぁ~このなめらかで軽い書き味は。これは凄い。
びっくり仰天雨あられ。

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ローラーボールより気持ち良い書き味を、油性ボールペンで生み出した
三菱鉛筆株式会社は偉ぁ~い。
ただこのボールペン芯は画期的に素晴らしいけれど、軸がこれでは~

と考えていたら、スタッフKさんが取り出した品が
加藤セイサクショカンパニーのキャップ式のセルロイドのボールペンではないですか。
筆記具を使う時、キャップをひねって開ける儀式が面倒だけれど私は好きである。
だけどボールペンでキャップ式はあまりない。ローラーボールはみんなそうだけれど。
加藤さんが作っているのを知った時、もう作っていなかったので、
泣く泣くノック式の加藤セイサクショカンパニーのボールペンを購入した。
私が所有する事を切望した加藤さんが作ったキャップ式のボールペンが目の前に。

そのキャップ式のボールペンにこの三菱のぬ~らぬら書き味の油性ボール芯が
ぴったし収まったそうで、もう鬼に金棒ではないか。

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そしてスタッフKさんはこの憧れの加藤セイサクショカンパニーのキャップ式ボールペンを
私に譲ってくださると言う。驚き桃の木山椒の木、Kさんは良い人だぁ~。
モノは寂しがり屋、求める者の元に導かれる運命なのかぁ~?。
それも2本も!。

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特に右のタイプは尻軸の部分を交換して、卓上ペンに早変わり。
これは加藤さんが試作で作ったボールペンで、まず見ない品だそうであります。
加藤さんがこだわりなく筆記具作りを楽しんでいる様を感じられる一品。

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万年筆道楽の泥沼の入り口は加藤セイサクショカンパニーの万年筆だった。
その万年筆は友人に譲ったけれど、その後も加藤翁の作るセルロイド軸の筆記具は増えていった。
加藤翁の軸は少し曲がっていたりする。
轆轤の技術は他の有名な轆轤職人の軸ほど完成度は高くないけれど、
それも愛嬌と思える魅力を持ったセルロイド軸であり、
世界を駆け巡った加藤さんの人生を思いながら、
私はこのセルロイド軸の筆記具を愛でている。

2008年6月11日

時計ベルト作っていたら職人Tさんが

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時計ベルトの初回注文分がやっとこさ終わりました。
時計ベルトを趣味も兼ねて作り始めたら、思いの外注文がきてしまった。
楽しかったけれどこれは大変です。
特に手縫いを前提に時計ベルト作ったのが大きな誤算でありました。
次回からはミシン縫いを定番品(10,000円)とし、価格設定を変えて作ることにいたします。

そんな日の午後、革小物の組上げをお願いしている職人Tさんが出来上がった品を持って来店。


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お願いしていた免許証入れを持って来てくれました。
顔写真と次回免許書き換えの日付の部分をくり抜いただけの品なのですが、
これ面白いと言って人気があるル・ボナーの最安値の品です。
要望は多かったのですが、ず~と作れないでいました。
色々な革で沢山作ってもらいました。
1,680円で店頭に並んでいます。

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その時、次回作ってもらう名刺入れの先出しサンプルを持って来てくれた。
良いじゃないですか。ブッテーロの質感が出ていて丁寧に仕上がっています。
あとステッチ横の上送り痕を消せれば、GO~です。

今まで何度も挫折した革小物生産計画が、やっとTさんと知り合ったことで、
はっきりと現実のものになりました!。
名刺入れは今月末にはブッテーロの黒、チョコ、キャメル、ワイン、グリーン色で店頭に並びます。
裏に使う革はデュ・プイのカーフ革です。
価格は11,550円での販売となります。


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将来独立系鞄職人になりたいという若者が多くル・ボナーに訪れます。
私たちのような七転八倒紆余曲折して鞄職人をなんとか続けた者たちのアドバイスとして、
数をこなす技術を習得することを伝えています。
芸術家でない私たち職人は、出来上がった品 × 数 で生活することになる。
いくら個々のアイデンティーティーの表現手段として鞄作りしていると主張しても、
数をこなさないとモノ作りを続けていくことは出来ないのが現実だと思うのです。

Tさんは将来自分自身のオリジナルなバッグたちを作っていきたいと願う若者です。
私たちと関わることで、数をこなす技術を習得すべく頑張ってくれています。
お互いの未来のために、合理的な五分五分の関係で。

名刺入れが終わったら、次はいよいよ折財布です。
今回は自信を持ってはっきり完成日を言えます。7月末に完成して店頭に並びます。
私は今その折財布の裁断をしています。

2008年6月 9日

絞りのペンケースがやっとネットショップで

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絞り技法を使ったペンケースが「フラソリティー バイ ル・ボナー」のネットショップに登場しました。
1本差しと3本差しの絞り技法を使ったペンケースが出来上がって半年、
最初「神戸セレクション」の選定商品として楽天で販売して好評をはくし、
その後店舗での販売はル・ボナーとPen and message.さんで続けておりましたが、
これからはネットを使って購入できるようになりました。

先行してPen and messageさんとフラソリティーのホームページからのネット購入は可能でしたが、
「フラソリティー バイ ル・ボナー」のネットショップでの販売は遅れに遅れてしまいました。
真打登場と思って、利用してみてください。

フラボナのミネルバボックスシリーズのカバンたちも、
久々に全種類全色揃いましたのでチェックしてください。

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私は現在こんな感じで3本差しの方を5個使っております。
本末転倒、しかし元々万年筆趣味が高じて商品化した品ですから、まあいいのではないかと、、、、。
今年の後半戦は、私が使いたい革のステーショナリーグッズを順次作っていく予定にしています。
その品は「フラソリティー バイ ル・ボナー」のネットショップでも購入できるようにしますので、
時々覗いてみてください。


「ネットショップ・フラソリティー バイ ル・ボナー」のホームページを開いて1年半になります。
多くのお客様に利用していただいてありがたく思っておりますが、
更新がままならなくて、宝の持ち腐れ状態であったと思うのであります。
もっとこのページを活性化して利用すべく、行動を起こしました。

今まで、大和出版印刷さんにお願いしていた管理更新の作業を、
私自身でやれるようにしてもらったのです。
ただパソコン音痴の私には、その作業は相当にややこしそうであります。
ブログの更新みたいには単純ではなさそうで、不安いっぱいであいます。
でも多くの人に見てもらえる「ネットショップ・フラソリティー バイ ル・ボナー」にしていくため
大和の皆さんの協力を得ながら、頑張りまぁ~す。

時々期間個数限定で、フラボナの製品以外に、
ル・ボナーの製品も出せたらいいなぁ~なんて考えておりますが、
まずは管理更新画面を自由自在にあやつれるようになるのが先決であります。

2008年6月 6日

ペリカン100Nと商館時計

前回の私事の結婚記念日のブログネタに、
多くの人からコメントやメールでおめでとうのお言葉いただき恐縮するのと同時に、
私たち二人は本当に幸せ者だとしみじみ感謝する次第であります。
これからは皆さんの期待に答えて、二人してカバン作りまっしぐらで、
ブログもカバン関係中心にいくぞぉ~と思いはいたしましたが、
ごめんなさい。今夜も万年筆と時計のお話しです。


昨日は雨の休日となってしまった。
休日前の日、新悪魔の使者、K氏が来店され、
元町の某万年筆屋さんの委託販売万年筆の中にペリカン100Nがありましたよ
という情報を伝えて去って行ったぁ~。
知ってしまったらダメです。私はず~と100Nは欲しかった。
ヤフオクでいつもチェックしていたのですが、なんせ60年ほど前の万年筆なので、
インク吸入機構がちゃんと機能するか不安で購入できなかった。
その100Nが調整してもらえる某万年筆屋さんにあるなんて、
不安なく購入出来るじゃありませんか。
いつか絶対購入しようと思っていた100N。
購入しなくても全然かまわないのだけれど、その100Nは私を呼んでいる。
私は次の日朝一番で某万年筆屋さんを訪れた。

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ありましたぁ~!。クラシックペリカン100N。
60年の歳月が良いやれ具合。

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先週何人か万年筆愛好家な人が来店され、
10年ほど前までのスーベレーンM800は現行品とは全然違う書き味なのを知った。
柔らかでしなりがあり私好みの書き味。
その書き味をこの100Nで得る事が出来るならもうペリカンはいらない。
でも100Nを調整してもらい書いてみると、、、、大変微妙な書き味。
これはこれで味わい深い書き味なのだけれど、
10年前までのM800の懐の深い柔らか書き味ではない。
やはり私はもう1本ペリカンを手に入れないといけないようです。
でもこのペリカン100Nを入手出来て大満足。

その場に新悪魔の使者K氏が来たぁ~。
他の人の手に渡る前にと、朝一番急ぎ某万年筆屋さんに来るであろう私の行動など、
悪魔の使者はお見通し。購入場面に遭遇したいとK氏も仕事誤魔化して朝一番来店。
この人何者なのか。私は伯爵シリーズのペルナンブコも納得価格で委託販売されていたので、
欲しいなぁ~と思いはしましたが、イヤイヤいけません趣旨が違います。
某万年筆屋さんに近づくといけません。色々な万年筆が欲しくなってしまいます。怖い、怖い。

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そのK氏は面白い筆記具関連の品や情報を発見する達人です。
今回も上の画像の万年筆を持って来られた。
この万年筆よく出来ている。ペン芯エボナイトで胴は一部スケルトン。
その上特殊なインク吸入方式が面白い。そして書き味も良いではありまあせんか。
そんな面白い万年筆がなんとワンコインで売っていたというから驚きであります。
今時缶コーヒーですらワンコインでは買えないご時世にです。

この万年筆色違いで3本もらっちゃいましたぁ~。
新悪魔の使者K氏は良い人です。
今でも京都のある雑貨屋さんで売っているそうです。

ペリカン100Nの購入は、教える人がいなければなかった出来事。
本命の用事をすまさなければ。

Tさんに頼まれていた懐中時計を水谷時計修理工房に先週持ち込んだのですが、
もう出来たとの知らせ。水谷さん相当夢中で復元作業に没頭されたようです。
持ち込む前相当な状態でした。
リュウズその他関連部品は無い状態で、
象嵌細工が施された銀無垢のケースは真っ黒でした。
どんな風に直ったのか、ドキドキしながら水谷時計修理工房の扉を開けました。

その約100年ほど前の動かなくなっていた時計の修復後の姿が


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素晴らしい!。本当に素晴らしい変わり様。
この文様は銀無垢のケースにエッチングした後、
Nielloという合金を流し込み変色させて、その後磨き上げて光らせる象嵌細工の一種。
大変手間のかかる細工で、現在ではあまり見ることのなくなった細工。
銀と黒のモノトーンの美が甦ったぁ~!。磨けば磨くほど美しい文様が引き立つ。

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ここまで復元してくださった水谷さんは偉い。
そして復元したくなる時計は偉い。
基本的なスペックがしっかりしていて、
大事にしたいと思える時計は、100年の時を越え甦る。

私はいつも思うのです。
お祖父さんや、お父さんから譲られた特別な品をお持ちの方は幸せだなぁ~と。
いくらにわか成金になって、一千万オーバーの複雑時計を買えたとしても、
このお祖父さんから譲り受けた商館時計の方が、素敵だと思うのです。

私はこの素敵な懐中時計に着ける革紐を頼まれています。
確かに繊細な銀ケースに金属の鎖はいけません。
和風の紐が素敵じゃないかと思うのですが、ご希望なら革を編んだ紐を作ろうじゃありませんか。
鹿革使って編み上げることにしましょう。
このNiello細工の銀無垢ケースが映える紐を考えるのも楽しい作業です。

2008年6月 4日

今日は二人の31回目の結婚記念日

無謀な結婚は、情熱が冷静な判断を狂わせた結果だと思う。
私たちの結婚はまさにその最たるもので、
すぐに破局をむかえるであろうとみんなが思った。

私の一目惚れだった。
夢を語り、過剰なアプローチの結果二人は恋に堕ちた。
貧乏な二人のデートは自転車の荷台に座布団をくくりつけた特等席に
ハミを乗せて二人乗りで東京都内をドライブ。
仕事に行く前の早朝、落ち合って誰もいない明治神宮外苑あたりを散歩したり、
一日1000円あれば二人で十分楽しめた。
そんなデートをハミは面白いと思い、私とならこれからの人生楽しく過ごせると誤解し、
結婚へ一直線。冷静な判断がまだ出来ない若さだった(今も同じという声がぁ~)。


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結婚式の時の二人


結婚したら、現実はまったなし。
その上すぐに長男が生まれ、経済状態最低の日々。
それでも鞄作りを続ける以外の道は、私たち二人には考えられなかった。

夢を語る事は得意だけれど現実は伴わない私の鞄職人成功への道。
何度も挫折失敗しながら、それでも鞄を二人で作り続けた。
ハミが相棒でなかったなら、とっくの昔に鞄職人をやめていただろう。

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30年ほど前のハミと息子

銭湯に行くお金もなくて、ハミが泣いたこともあったなぁ~。
それでも今思い返すと、元来のノーテンキな性格のためなのか、
その頃の極貧生活が、不思議とノスタルジィー。

今日は31回目の結婚記念日です。
よく31年目を迎える事が出来たものだ。
ひとえにハミの辛抱と忍耐強さのおかげなのか。

ず~と結婚記念日は過ぎてから気が付く31年間。
いつも目の前の事で一杯いっぱいで、余裕なく過ぎ去った31年間であった。
だから、結婚記念日なんて改まって考えた事がなかった。
でもなぜだか、今年の今日は思い出した。

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結婚して最初に住んだのが目黒通り沿いの風呂なしアパート。
その後文化薫る国立の境界線ぎりぎりの府中の朽ち果てた借家に住み、
知り合いが海外出張の間だけ格安で借りた多摩の100㎡オーバーのマンションに住んで、
高級住宅地として名高い芦屋の端の端のボロ家に少し居て、
今は現代のエトランゼが多く住むモダンな六甲アイランド。
私たち二人には似つかわしくないと言えば、まさにその通りだけれど、
どうやらここが終の棲家になるような。

若かった頃一緒に自転車二人乗りして都内をドライブしていた頃と、
私のハミに対する気持ちは、31年経っても全然変わっていない。
ただ諸般の事情と慣れによって緊張感が薄れ、横柄な態度を時々とってしまう。
しかし願っています、ハミと一緒にこれからも喜怒哀楽を謳歌したいと。

2008年6月 2日

ボンジョルノ松本はイタリアが大好き

仕事しながら、イタリアの事を考えている。
イタリアに行きたいなぁ~。
一昨年、去年と連続してイタリアに行けて
素敵な刺激を沢山受けて、今年も行きたいなぁ~と思うけれど、
今年はフューチャーマチックの修理の出費もあるから駄目ねとハミ。
出費は来年なんだけど。

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ベニスの朝

ベニスは素敵だったなぁ~
美と醜の混沌。あんな不思議な街見たことなかった。
もっと迷子になりたかったなぁ~


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フィレンツェの全景

フィレンツェにはゆっくり滞在してみたい。
この街を中心にトスカーナの町々を訪問してみたい。
私はこの街は2度の訪問で、地図を見なくても街を迷わず歩ける自信があります。


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ローマの夜

ローマは広くてまだまだ何も見てないような。
魑魅魍魎が潜んでいるようで、
イタリア一の大都市なのに垢抜けていなくて。

私の事を親しい友人やお客様はボンジョルノ松本と呼ぶ。
ボンジュール松本にはならないでしょう。
イタリア人の美意識が大好きです。
意識あまりせずに残った中世の町並みが素敵です。
大部分いい加減だけれど、天才が数少なく存在し、
刺激いっぱい感じるイタリア。

追伸

イタリア人を面白可笑しく紹介しているホームページを見つけました。
非常に言い当てていて、おもわず笑いながらうなずいてしまいます。

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