2008年8月アーカイブ

2008年8月30日

ブックカバー・免許証入れも、誘惑の声もいっぱい。

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文庫本カバーが出来上がりました。
今回はイタリアのバタラッシー社のバケッタ製法で作ったタンニンなめしの革中心に
ドイツ・ペリンガー社のシュリンク加工したカラフルクロームなめし革も少々。

バタラッシーのバケッタの革は、世界一のエージィング。
驚くほどの色変化を楽しめる革で、究極のイタリアンレザー。
少し作ったペリンガーのシュランケンカーフは、
カラフルな発色の色を長く楽しむのに適したスペシャルなクロームなめしの革。

お値段税込み5,460円は、ちょっとしたプレゼントにいいのでは。

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カバーに包まれた本は、朝日文庫の「TO THE BAR」成田一徹 著のバランザックのページ。
神戸は愛用の革カーバーに包んだ文庫本を読む紳士淑女が似合う なんちゃって。

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好評だったので、免許証入れもいっぱい作りました。
革の種類・色いろいろで1,680円。
顔写真と有効期限の部分をくり貫いたら、なぜかみんなニッコリ。

東京から仕事で来神して、ついでにル・ボナーに立ち寄ったダンディーTさんが、
「これどう?」と自慢げに見せた品は、
レディースのアンティーク時計のムーブメントをカフスにした品!。
例のフランクKさんの事をブログで書いた時の品に限りなく似てる~。
あのブログを見たあとすぐにネットで検索したら、国内で作って売ってる人を発見。
スターリングシルバーでカバーはしてなけれど、4,000円は価値あり。
素早い対応にモノ好きの極意を感じ、負けたと思ったぁ~。

幼なじみの弁護士O君から突然携帯に電話。
今仕事で東京に来たついでにアメ横にいるのだけれど、
ボンジョルノが恋焦がれるアウロラのレッドが11万で売ってるよだって。
アメ横は私の鬼門?。その値段で売っているお店は万年筆の安売り王「マルイ」だろう。
マルイの底のなしの在庫力には敬服するし、その価格破壊にも恐れ入る。
新品で11万ならいいよなぁ~という思いを断ち切って、
8万まででないと買わなぁ~い。もう意地です。
8万まででアウロラのレッドを入手するのは見果てぬ夢かもしれないけれど、
私はそれが適正価格という信念を通しまぁ~す。だって無くても困らないもん(痩せ我慢)。

そんな誘惑の声たちが私に襲いかかってまいりますが、
それを払いのけ、黙々と仕事に精出すボンジョルノであります。

2008年8月28日

バー「バランザック」は大人の隠れ家

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神戸・三宮の喧噪の中にありながら、
バー「バランザック」は、癒しの時を静かに提供していただける。

私は1年ほど前までの51年ほどの間、アルーコールは受け付けない体質だと思っていた。
ビール・日本酒・焼酎・ワインと何度か頑張って挑戦してみるのだけれど、
美味しいとか思う前に、気持ち悪くなって白旗を上げ続けた。
少し飲んだだけだのに、急性アルコール中毒のような症状を呈してしまう。
アルコール度数の高いウイスキーなんて絶対ダメだと思っていた。

それがどうしたことだ。
シングルモルトの芳香には、拒絶反応を示さない事を発見してしまった。
そしてバーに詳しいル・ボナーのお客様と一緒に何軒かのバーを訪れ、
私は自身が騒がしく多弁なお子ちゃまチックな性格だからなのだろうか、
そんな私とは逆の、渋い大人が似合うバー「バランザック」の雰囲気と品揃えが、
私には居心地がすこぶる良くて、通うようになりました。

昨夜はバランザックで待ち合わせして男3人で飲みました。


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ストレートで1杯を時間をかけて味わうのがやっとの私ですが、
3人で行けば、お二人の頼んだ品も味見できていいのだ。

私はキングスバリーの16年をチョイスしていただいた。
柔らかなのど越しで、ゆるりとした時間を味わえる。

グレンモーレイジのトラディショナルは入手難しい一品。
熟成されのど越しさわやか。それでいて香りが広がる。


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この「余市」は凄い。まだ5年だというのにまろやかで、
尖った部分がなくて、口の中での広がり感は尋常ではない。
アイラ島のモルトを輸入して日本で熟成させたという。
最後にアイラ独特の海藻臭も感じることができる。
10年熟成されて登場する時が、楽しみです。
数日したら月末恒例のお食事会があるので、その後のバランザックでは、
この5年のカスクをじっくり味わうことにいたしましょう。

神戸はバーが似合う街です。私は「バランザック」が好きです。
竹が天井を曲線で覆い、すっきりとした内装は日本のわびさびの世界。
太田さんのサーブして頂いたシングルモルトを楽しみながら、
神戸人のダンディズムを楽しむ私です。素敵な夜の神戸を味わえます。


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2008年8月26日

カバンの価格

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昨日も静かなル・ボナーでありました。
私たちは地道にカバンを作っております。

昨日、会ったことのないベルトを作って売っている独立系の方からメールで尋ねられました。
「価格を決める時、どうやって決めていますか?」と。

一般的には製造原価(工賃+材料費+メーカー手数料+etc・・・)に対して
流通費と販売営業費を加えて上代は決定します。
現在ではその掛け率もどんどん高くなっているようです。
アパレル系から販売される鞄は、もっとです。

その価格のお金の配分の内訳は、製造する人が40%以下(材料材その他も含めて)で
問屋が20%以上、小売店が40%以上となっています。
つまり一番汗を流す製造者には20%以下の金額しか入りません(材料代その他を出費するので)。

前にも書いたと思いますが、プロダクトアウトとマーケットインという考え方があります。
プロダクトアウトとは作り手の考え方や技術を我儘に小ロットで生産販売する時や、
作ってもらいたい人の希望をかなえるために一点モノを作る時などに、
この考え方に沿った価格設定がなされる。
合理的ではないけれど特別なモノを生み出す可能性。
車でいうとフェラーリやアストンマーチン、限定販売の万年筆なども。
カバンでいうとフルオーダーの一点モノなんかがそれ。価格は割高と感じる。
マーケットインは数を沢山売るためにデーターを元に適正価格を設定し、
その価格にするための生産システムを構築し取捨選択して合理的にモノ作りする時の考え。
車でいうとトヨタ、工業製品の多くはこの考えに沿ってモノ作りをしている。
良質な品が出来あがるのであれば、どちらが良い悪いという事ではない。
この違いが小さな腕時計と車が同じ値段だったりする。

マーケットインの考え方を推し進める場合、大量に作り売れる前提が必要です。
少ししか売れない革鞄などは、昔ながらの職人さんの家内工業的な
国内生産に頼ったままの業界の体質なので、
プロダクトアウト的な考えでモノ作りしなければと思うのだけれど、
価格を決める問屋は、マーケットインの考え方で決める。
その価格にするための負担は小売店も問屋も負わず、製造者まかせ。
国内で鞄を作り続ける製造者は、ますます疲弊してゆきます。
こんな関係が続けば、日本の鞄作りの文化は小さくなるばかり。

私は「フラソリティー バイ ル・ボナー」で、
プロダクトアウト的手法での量産を試みました。
特に絞り技法のペンケースの場合は、
二枚の革を張り合わせた状態で機械絞り出来る職人さんは唯一で、
その老職人さんに希望の工賃でやっていただいたので、高め価格になってしまいました。
それでも予想以上の支持を得ることが出来て、
プロダクトアウト的な手法での量産の可能性の道筋が見えてきました。


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独立系鞄職人の場合は上記のような既存の価格設定の手法とは違ってきます。
自身の表現手段として鞄を作り、収入の折り合いを後から考えている人が多い。
基本的に数を作る事の苦手な独立系鞄職人は、問屋と小売店も含み込むことで、
粗利益の割合を高めて鞄作りと生活の折り合いをつけている。
オーダーでの生産はその最たるもので、
1個のカバンのために型紙起こして、非効率な1本作り。
見た目よりは高いお値段になってしまうのも当然。
しかし作り人の工賃を加えて原価を計算してみたら、
価格は製造原価の1倍だったりすることもよくあることです。
これでは苦肉の策で小売と問屋部分の利益を加えた業態にしてもしんどいです。
私たちも長ぁ~い間気付かずにその形態でやっておりました。

少し量が作れる独立系鞄職人は、店舗維持と接客の負担を回避して、
問屋の役割を含んで卸しを直接する。その場合価格の決定は大きな問題です。
自身の生産力と損益分岐点の関係や、自身のブランド価値も含めて、
価格を決めていかないといけません。そして売る工夫もしないといけない。
この形でも私たちはやっておりましたが、仕入れていただく小売店の意向が強く、
それをコントロールできなかったので、大変でした。
小規模自営業者は特別でないと、立場は弱いのです。

これは作る製品の良し悪しとは関係ありません。
趣味で作るのではなくて、作りたいモノを作りながら生活するために
考えなければいけないことなのです。

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50ミリ単焦点レンズでF氏撮影

私たちの場合は、念入りな打ち合わせをしながら何人かの量産職人さんや
フラソリティーの猪瀬さんに、私たちの創造する形を作っていただきながら、
自身の鞄作りと折り合いをつけて、ル・ボナーの世界を作っています。
売れる価格、売りたい価格の相克を吟味して、価格は決まります。
あとはその品をお客様が、価格以上の価値を感じていただけるかです。

2008年8月23日

ボンジョルノ松本は今日で52歳

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私たちは、この人工島の南端のマリンパークから見る風景が好きです。
チャーを散歩に連れ出すと、必ずここで一服。ボ~っと海と空を見ている。

ハミは神戸に来て「空が広~い!」と良く言う。
東京に居た頃は、こんなに空の広さは感じなかったなぁ~と。
緑の広い信州に憧れていたハミですが、神戸の空と海も気に入っているよう。

神戸の中心から少し離れた海の上に、埋め立てて作られた人工島・六甲アイランド。
今年で20年目で、私たちは16年間お世話になっている。
ゴーストタウンと揶揄されるほど、人影まばらな街だけれど、
現代のエトランゼが多く住む(関西では一番外国人の割合が高い街ではないか)この街は、
私たちの終の棲家になるのかなと思っている。関東人のハミも気に入っている。

それにしても、本当に街行く人が少ない。
20日過ぎてから神戸も急に涼しくなって、工房のウインドウ越しに見える、
人工の川・リーバーモールで遊ぶ家族連れも今日はいない。神戸の夏ももう終わりかなぁ~。
若い頃夏の終わりは、サザンの歌のように、
1年で一番感傷的な心のボンジョルノであったけれど、
体力の無さと、メタボを気にする50過ぎのオヤジには、暑い夏を楽しむ気力はなく、
感傷的になることなく、バンザァ~イと叫んでいる。
それにしても今年の夏は例年になく厳しく感じたけれど、短かったなぁ~。

親しいお客様のM夫妻に「おめでとう」と言われて気付いた。
今日は私の52歳の誕生日だったのだ。ハミも気付かず、娘も全然、私も。
私の家族における存在感の希薄さを痛感する次第であります。

中世だと「人生50年~」だった訳で、この後の人生思い残すことなく生きて来たかと言えば、
後悔いっぱいで、まだまだやりたいことが沢山あって、まだまだ俗人まっしぐら。
やはりボンジョルノは鞄職人だったと、皆に思ってもらえるような鞄を作らないといけないし、
50歳過ぎてから爆発した、モノ好きも成就?しないといけない。
他色々思い残すことがいっぱい。まだまだ暴走し続けまぁ~す。

私の誕生日などどうでもいいことなのだけれど、嬉しい偶然が続いた。
数日前には見知らぬ方から、20数年前に私が作ったカバンの写真と手紙が届き、
昨日は、私のブログの影響で私など比べようのないほどの万年筆菌重症感染者になってしまった横浜のIさんから、ワイン色のインクで綴られた手紙とお菓子を頂いたし、


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今日朝一番、今年初め軽井沢から埼玉・深谷に転勤されたS夫妻から「桃」が届いた。
大きな桃が箱いっぱぁ~い。
日本一の避暑地・軽井沢の夏は最高だったでしょう。
埼玉の深谷は確か関東一の最高気温を記録した町ではなかったか。

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私の誕生日と気付かしていただいたM夫妻は、お盆の休みを利用して、
上海に外遊していたけれど、神戸下町・新開地の「春陽軒」のブタ饅。
神戸にはいっぱい全国区のブタ饅はあるけれど、生粋の神戸人御用達は、
「春陽軒」のブタ饅なのだそうです。楽しみ、楽しみ。

そして東京出張からの帰りに途中下車して、カメラ愛好家の福岡のYさんが来られた。

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一眼レフのボケ味云々と私がブログに書いていたからと、
50ミリ単焦点のレンズを頂いたぁ~。
親しいお客様に、ボンジョルノはわらしべ長者と揶揄されたことがありましたが、
まさに否定できない状況じゃないですか。
でも断るような思慮深いボンジョルノであるはずがない。

でもって、その50ミリ単焦点のレンズで桃とブタ饅の写真を撮ってみました。
やり過ぎのボケ味重視の写真が撮れましたぁ~。

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まるでカメラオヤジ風の装備充実が着々と進んでおります。
カメラもなかなか面白いではありませんか。あと接写と魚眼のレンズもあると楽しいなぁ~。
イヤイヤこれで充分です。多方向にモノ好き菌が繁殖すると、収拾(収集?)がつかなぁ~い。

全然売れない土曜日でしたが、
素敵なプレゼントいっぱいの私の52歳の誕生日でありました。

2008年8月21日

見知らぬ方からの手紙

今年の夏は、二人して例年の夏以上に雑用も含めてよく働いた。
しかし予定通りには製作は進んでいなくて、
多くのお待たせしているお客様の顔が浮かんでくる。

製作だけに専念できればいいのだけれど、
あれもこれもと、やらなくてはいけないことがいっぱい。
年齢と正比例して衰えていく私たちの体力を恨めしく思いながら、
「頑張ろう~!」と二人励まし合いながら、
鞄作りに精を出す暑い夏の8月であります。

そんな時、見知らぬ名前の方から手紙が届いた。
開けて見ると、手紙と数枚の写真。
「この鞄を作ったのは貴方ですか?」との問いかけ。

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見ると私が20数年前に作った鞄です。懐かしい~。
戦前にはよく作られた大割れ鞄を、アレンジして作った枠の入ったボストンバッグ。
その頃カジュアルな鞄作りから脱皮し、トランク、大割れ、平屋根、棒屋根と、
クラシックな鞄に魅力を感じ、それらをアレンジしてオリジナルな鞄を試行錯誤していた。
作りはまだまだラフな仕上げの鞄ですが、一生懸命作っていた。
この鞄のプロトタイプは鞄問屋の要望で、コンクールに出品するので作って欲しいと頼まれて、
サンプル代が高めに頂けることと、そのコンクールで賞をとった場合、
賞金は全部あげるというので頑張った。結果その鞄は東京商工会議所会頭賞をいただいた。
不労所得は、その頃の私には大変ありがたかった。

お店を初めて持つ事ができたのに、私が勝手な野望を持ったばかりに3年でお店を失い、
再スタートを切った頃で、借家の庭に無断で8畳ほどのプレハブを建て、
その工房で作った鞄です。プレハブの建設費は工賃込み45万円だったと記憶している。
当時の私には大変厳しい出費で、当然ローン。
エアコンなどないその工房で、暑い夏に夜中まで夢中で作ってたなぁ~。

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ラベルはまさにその当時使っていたモノで、
ル・ボナーという屋号を使う前まで「アウム」だった。
オウム真理教事件の時に、勘違いされて大変迷惑したので変えたのだけれど、
15年ほど使い続けた思い出深い屋号です。

英語の文章は、その頃よく遊びに来ていた都立国立高校生と辞書片手に考えたのですが、
文章が変だと、後で英語が得意な人に言われた。
手彫りの刻印を作った後だったので、
そのままGO~してしまった。
その後、この刻印のままのラベルをつけて、
バーニーズ・ニューヨークでもアウムの鞄を売っていた。

この鞄の持ち主を、私は知らない。
でもこの私が作った鞄が寄り添い、思い出を共有した。
そんな見知らぬお客様のエピソード。

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1988.11.大きなツアーの下見と打合せでシンガポールと香港へ出張しました。
シンガポールから香港への移動のおりシンガポール航空がオーバーブッキングをしてしまい、
ファーストクラスにグレードアップしてくれました。
着たきり?スーツで気後れしながら搭乗したのですが、
機内で預ける際チーフパーサーにあのトランクをほめられたのです。
トランク以外ほめるものがなかったのだと思いますが、そのおかげで、
気持ち豊かに香港までの約2時間を過ごすことが出来ました。
後にも先にもファーストクラスに乗ったのはそのときだけですが。
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その当時はヨーロッパ皮革など高嶺の花で、
この鞄はアメリカ原皮の国内なめしのタンニン革で作っているので、
20年の歳月は、いくら大事に扱われていたとしても、革の寿命もそう長くはないかもしれない。
でも持ち主が大事に思う限り、少しでも長く生き続けさせてあげたい。
そのお手伝いを私たちはしたい。そして新しい思い出を、この鞄と作っていって欲しいな。

長く作り続けた事のご褒美のような手紙頂いて、
作り人が得られる幸せ感じています。ありがとうございます。
鞄を作り続けていて、よかったと思います。
鞄作りはこれからもエンドレスでつづきます。
この鞄を作っていた頃の気力を再び、と思う私です。
明日からまた頑張るぞぉ~!。

2008年8月19日

時の遊び人・フランク・ミュラー再認識

私は時計に興味を持ち始めて、
ず~とロレックスとフランク・ミュラーとパネライには否定的でした。
なぜこの3ブランドなんだと言われると、明確な理由は言えませんが、
アンチ体制的な天邪鬼がそう思わせるのか。
それとも私の趣向とは対極に位置するからなのか。

そんな私ではありましたが、このところロレックスは良いなぁ~と思うようになりました。
フランク・ミュラーも、芸能人御用達的な部分が強く印象に残ってしまい、
詳しくは理解していませんでしたが、買わない(買えない)けれど、
90年代の時計は魅力的なのだと知った。パネライは今だ理解出来ませんが。

先日フランク・ミュラーが大好きなK氏が、細ダレス購入のため来店された。

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腕に巻いておられる時計は当然フランク・ミュラー。
マスターバンカーという名称の、3つの時刻を表示し、
その時刻合わせを一つのリューズで操作してしまう面白い機構の時計。
私はフランクミューラーの時計はETAの汎用ムーブを使っているのに
なぜ高価なのかという反発を今まで持っていたのですが、
この品のように、その汎用ムーブを改造してオリジナルな機構を発想する
豊かなイマジネーションに脱帽。
90年代のフランクミュラーは現代のブレゲだったことを知った。

そしてK氏の最も力を入れているコレクションが、フランク・ミュラーのダイヤル。
その一部を見せていただいた。みなさんもご覧あれ~!。

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今まで多くのモノ好きの人たちがル・ボナーに来店した。
でも時計のダイヤルをコレクトする人は始めて。それもフランク・ミュラーのみ。
これが本当に素晴らしくて、しばしハミと見入ってしまった。

フランク・ミュラーの魅力はムーブメントを工夫する時計師としての魅力と、
それ以上にデザイナーとしての豊かな感性を持っていること。
それがデザインしたダイヤルに、如実に表されている。

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下のダイヤルは、サッカーのナカタが特注した時計のダイヤルのプロトタイプ。
このダイヤルも含め、得意の英語力とネットを駆使して収集し続けているK氏。

K氏はフランク・ミュラーの時計は3本だそうです。
使いながら愛情を注げるのは、これぐらいと言う。
そしていっぱいダイヤルを収集して、その美意識を愛でるのは勿論、
このダイヤルたちが装着された時計たちを想像し、楽しむのだそうです。
このコレクション面白い~!。


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フランク・ミュラーの話を聞きながら、私はK氏のカフスに目が向いた。
「それは?」と私が聞くと、気が付きましたかとニコニコしながら見せて頂いた。

なんと本物の古いレディースのムーブメントを
スターリングシルバーでカバーしてカフスにした品。
これは面白じゃありませんか!。
私も欲しいけれど、きっと高価なんだろうなぁ~と思っていたら、130ドルだそうです。
私も買えない値段ではない。ただ英語が全然ダメな私に買えるだろうか。一つ楽しみが増えた。
本物の古い万年筆のペン先をカフスにしたタイプもありました。購入先はK氏と私の秘密です。

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二つ持っているからと頂いたフランク・ミュラーのクレジーアワーズのダイヤル。
早速次の日に額装してみました。
フランク・ミュラーという時計師の感受性が凝縮されて表現されている小さなプレート。
小さいけれど、十分過ぎる存在感。見てるとハッピーな気持ちにさせてもらえる。
フランク・ミューラーという時計師を、今まで誤解して見ていたようです。
なくても困らないモノを作る職人は、遊び心いっぱいに夢を紡ぐモノを作り出せれば幸せ。
そんな遊び心いっぱいのフランク・ミュラーの時計は素敵です。

2008年8月17日

内縫いのバッグのふくらみ感が好きな私たち

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お待たせしていたブリーフ・キューブがもう少しで出来上がります。
今回作ったブリーフ・キューブはパターンは同じですが、色々な部分を手直しての登場です。
そのためヨーロッパ皮革高騰と合わせてお値段は上がりました。
太 157,500円。 細 147,000円での販売です。

前回と違い、今回はすべて工房内で作りました。
一般的に内縫いの鞄は、外縫いの鞄に比べて量産に向いています。
ただ内縫いに表情を求めるとなると、話は別です。
合理的な生産方法で内縫いの鞄を作ると、パターンで表現する鞄は良いのですが、
微妙なニアンスを縫製において伝えるとなると、急に内縫いの鞄は難しくなる。


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ブリーフ・キューブは多くのブランドでも作られている内縫いのブリーフケースです。
部品の形状とかは千差万別ですが、
長方形の内縫いというパターンはオーソゾックスな形のブリーフケースです。

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ですが、そのオーソゾックスな長方形の内縫いをル・ボナーらしく表現したい。
正面からブリーフ・キューブを見た場合、
多くの内縫いの鞄と違うのが分かっていただけると思います。
正面から見るとマチと前胴を縫い合わせる内縫い部分が、
左右と上下がシンメトリーな曲線を描いていることが分かっていただけると思います。
この表情は同じパターンの鞄でも、組上げる職人によって変わります。
前後胴とマチ部分も全て外にせり出すことを意識して左右上下均等に、
貼り具合を意図的にコントロールしながら貼り込んでいきます。
そして私たちが好きな、パターンは直線だけど曲線の表情を持った、
内縫いの天ファスナーブリーフケースのブリーフキューブになります。

それとマチと胴を仕切る玉ブチ部分が正面を向いていて、
マチ部分が正面からも見えるのも、既存の内縫いの鞄にはない特徴です。
普通は、玉ブチが45度の方向を向き、マチは正面から見えない鞄が多いはずです。
これも私たちが好きな内縫いの表情をより表現するために、意識的にしています。
これが絶対とは思っていませんが、私たちは好きな内縫いの表情なのです。

いつものように取っ手は革が伸びるのを防ぐ目的で、
裏全面にデュ・プイ社のチェルケスを貼ってます。
負担のかかる取っ手の付け根も、今まで以上に強度を高めました。

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それと今回鋲は一切使わず、ショルダーの付け根も手縫いで処理しました。
ショルダーも今までとは違って、バックルとナスカンを留める部分は手縫いで処理します。

私たちはシュランケンカーフで作るキューブシリーズの内縫いの鞄たちが大好きです。
ル・ボナーらしい内縫いの豊かな表情を妥協せずに、
キューブのシリーズで表現したいと思っています。

2008年8月14日

日本はお盆の連休中だけど

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日本全国お盆の連休の真っ只中です。
私たちはお盆の連休はとらずに、いつも通りの営業。
ですので14日の木曜日は休日にはしたのですが、
お店は閉めておりますが仕事しております。

作業机の窓越しでは、家族連れで水遊びをしている光景が広がっております。
裸足になって水と戯れたい衝動を夏の間ず~と感じつつ、おじさんたちは仕事です。
この地でお店を持つまでは、よく遊んだ。
仕事は今以上に忙しくしていたけれど、合間を利用してハードに夏を満喫していた。
革と鞄以外のモノには興味はなく、アウトドアな遊びに使う道具ぐらいだった。
そんな健全な私は何処へ行ったのかぁ~。

現在私たちは店を持ちながら鞄作りの日々なので、
営業時間プラスアルファで、一日平均12時間ほど仕事場に居て、
週に一度の休みも1年の半分以上は仕事をしています。
サラリーマンだとしたら、労働基準法違反の年間労働時間です。

だからといって、過労で倒れるかと言えばそんなことはありません。
二人のル・ボナーになってから、好きな仕事に集中出来る現状は、
フラストレーションどころか、至福の時間だと思っています。

自分自身を表現できるモノ作りを生業としている私たちは、幸せだなぁ~と思っております。
こんな日々がず~と続けられて、
人との優しい繋がりがもっと増えていったら、それで充分満足です。

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ハミが作っていたキューブ・ブリーフも、もう少しで完成です。
キューブ・ブリーフについてのブログは、次回書きまぁ~す。

2008年8月13日

関西の暑~い夏にはパナマ帽

関西の夏は特別強烈です。本当に暑~い。
大阪や京都に比べると、神戸は過ごしやすいと言われるけれど、
それは関西の中ではということで、他の地方から比べれば厳しいのは同じです。

エアコンの効きが悪いと言われているラテンの車での、夏の渋滞はまさに地獄。
水温の上昇を汗を拭き拭き気にしながら、オーバーヒートの恐怖と戦うドライブ。
ラテン車を販売する営業マンは言います。
関西の夏を乗り切れれば、世界のどこでも自身を持って販売できると。
それほど関西の夏は過酷なのか、それともラテンの車に問題があるのか。
私のアル君も、炎天下では極力運転しないことにしています。
去年まで乗っていた68年式のエアコンの付いていない空冷ビートルに比べれば、
快適かもしれないけれど、比べる相手が普通の車とは違う。

沖縄から来た人が「関西は暑いですねぇ~」と言い、
東南アジア在住の人ですら「暑い」と言う、関西の夏。
サハラ砂漠の日中の炎天下は自殺行為の強烈な暑さだろうけれど、
夜の冷気が救ってくれる。そんな夜は関西にはない。
秋まで、この救いのない暑さの連続は続く。
そんな中、甲子園で戦う球児と応援する人たちは凄いと思う。
私はこの暑さと真っ向勝負する体力はなく、暑さをかわすのが精一杯。


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私の仕事机の横に並ぶ帽子たちを見て「帽子も販売されているのですか?」とよく聞かれる。
全部私の私物です。ハゲおやじには春夏秋冬、帽子は必需品。
ハゲ隠しのためではありません。ハゲ頭には厳しい環境を快適に過ごすために必要なのです。
その必然的に必要な帽子を、楽しんで被れればなお楽しい。

夏は冬以上に必要性を切実に感じる季節です。
髪の毛が薄くなった人間にとって、炎天下での直射日光はまさに強烈。
帽子がないと、熱射病間違いなしの状況といつも背中合わせ。
その上吹き出る汗を食い止める髪の毛がない訳ですから、
帽子を被らないと、汗で目が痛ぁ~い。
帽子は、ハゲおやじが快適に夏の炎天下を闊歩するための必需品。


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そして私の夏はパナマ帽。去年の夏から被っています。
それまでコットンのキャップやアウトドアな帽子を被って、
関西の暑い夏を乗り切っていました。
パナマ帽には憧れを持っておりましたが、
耐久性がないのに高価なので躊躇していたのですが、
安く入手できる機会があり、連続購入しました。

一度パナマ帽を知ってしまうと、もう他の帽子は考えられない。
子供の頃夏休みに被った麦わら帽子がよく似た機能を持つ帽子ですが、
麦わら帽子は、ハゲた頭皮にはチクチクするし、街を闊歩するには抵抗を感じてしまう。
パナマはそれに比べ、紳士御用達の免罪符付き。特に神戸では。

左の帽子はイタリアモノの質の良い柔らか仕上げのボルサリーノ風。
右はメイド イン ジャパンの少し寸足らずな感じのフォルムをしたパナマ。
どう見てもイタリアモノの方が高級ではあるけれど、
私は日本製のパナマの方が気に入っていて、
去年のイタリア旅行でもこのパナマをず~と被っていた。
少し間抜けた感じがボンジョルノ的?で良い感じ。

でも去年の夏、今年の夏とお気に入りだからよ~くかぶっていたら、
変色してしまって、寿命も残りわずか。
やはり夏の間、毎日パナマをかぶっている私には3~4個をローテーションしてかぶらないと
長持ちしないようであります。
普通に買うと、万年筆と同じ値段帯。ボルサリ~ノだと5~6万する。
耐久性がないのに、この値段は高いよぉ~。
私のエクアドル産素材の日本製のパナマは7,000円で入手した。
この程度の値段で欲しいなぁ~。
関西の暑い夏はまだまだ続く。

2008年8月11日

時が醸成した品は素敵です。

盆の休みが始まろうとする昨日の日曜日は、沢山のお客様の来店があり、接客で忙しかった。
その上、ブログを楽しく見ていますよと言って来られるお客様が多くおられるので、
自然と会話も多くなり、革・鞄以外の話でも(いや以外の話の方が多いかも)、
盛り上がったりしてしまうル・ボナーであります。

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横浜から、私にアンティーク万年筆菌を感染させた張本人のOさんが来られた。
お盆休みを実家の大阪で過ごすため、家族で帰阪されていて、
唯一自由に過ごせる1日を利用して来店していただいた。

そして私が見たいと願っていたウォーターマンの№7を持って来ていただいた。
1920年代の、ウォーターマン全盛期の代表的な万年筆です。
万年筆の軸に使われているエボナイト素材は黒か赤の淡色しかなっかった時代、
それを混ぜて作ったリップル模様のエボナイトは画期的で、大ヒットした。

ユーロボックスで調整・仕上げたOさんのウォーターマン№7は、
艶やかで、新品のような輝き。90年前の万年筆とは思えない。


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ペン芯もリップル模様のエボナイトを使っているので、特別な味わい。
書き味を試させていただくと、予想外の書き味に驚き。
アンテーク万年筆に共通する、薄いペン先の頼りない感じがないのだ。
不思議なほど安心感のあるまろやかな書き味。
調整することで、普段普通に使える万年筆に変身している。
このウォータマン№7は凄く良~い。

そんな風に万年筆談議に花咲かせている間、お客様がい~ぱいになった。
そして鞄のセールスをせずに私とOさんは、万年筆趣味普及に尽力?したぁ~。
きっとそのうちの何人かは、pen and message.に行くでしょう。
そして私やOさんのような重度感染者は、ますます深みにはまってゆく。
今は抑えて聖人君子面している(まだ1ヶ月たっていなぁ~い)私ではありますが。

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ル・ボナーは時計屋さんではないのですが、なぜか面白い時計が集まってきます。
この2本の時計も大変魅力的で、欲しいと思っているお客様が何人もおられたのですが、
50年ほど前に製造された時計であることに抵抗があるようで、一歩が踏み出せない。
でもその一歩を踏み出してしまったらさあ大変です。
現行の時計が、価格に見合うだけの魅力がないと思っておられる多くの時計好きは、
アンティーク時計の深みにはまることでしょう。

私は中古であることに全然抵抗がなくなっています。
と言うより、合理的な経済システムから生み出される現行の時計たちより、
職人技が随所に残っていた時代の工業製品の時計たちに、より魅力を感じています。

特に写真左のヴィーナスcal170のムーブメントが入った、
スイス・レオニダス社製の、18金無垢ケースのクロノグラフは魅力的です。
より安く魅力的なアンティーク時計を購入することに価値を見出す、
親しい時計ライターのN氏に鑑定?してもらいましたが、14万はお得な買い物ではないかと。

私は欲しい。でも只今金欠ボンジョルノだし、
いつもは寛容なハミも、許していただける状況ではありません。
お金に余裕のある顧客の誰かさんに、一時所有してもらって、
へそくりが貯まって、ホトボリも覚めた?段階で譲り受けるなんていう、
虫の良い作戦も画策し、賛同する優しい顧客もおられたのですが、それはいくらなんでも。

誰か早く手を上げないかなぁ~。
そうすれば、諦めもつくのだけれど。


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そんな風に苦渋の決断をする私のところに、
またまた大阪の某時計屋さんが、持って来たぁ~。
前述と同じヴィーナスcal170のムーブのクロノグラフ。
耐震装置がないタイプのcal170なので、1955年以前に作られたステンレスケースの品です。
程々にやれた風情も味と思う私には、これも大変素敵だ。お値段を聞くと7万円。
この時計屋さんは、私を困らせ続けるぅ~。


多くの人にはガラクタかもしれないけれど、自身の趣味・嗜好を満足させる、
時を経ても輝き続けるモノが好きです。しかしいっぱいはなくてもいいとは思ってはいるのですが。

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1年ほどアメリカに滞在していたAさんが戻ってきた。
10ヶ月ほどの滞在期間中にアンティーク時計を20本ほど入手したようです。
写真はその一部ですが、呆れましたが、その気持ちに悲しいかな共感してしまう私です。

2008年8月 8日

折財布が久々登場 !

本当に長い間店頭から姿を消していた折財布が出来上がりましたぁ~!。
二人のル・ボナーになってから、革小物まで手がまわらず、
紆余曲折、色々手だてを尽くしたのですが作れないで月日が過ぎて行きました。

そしてやっと出来たのです。感慨無量であります。
ル・ボナーの折財布を待ち続けていただいた皆様、
本当にお待たせして申し訳ありませんでした。
ル・ボナーらしい折財布に仕上がりましたよ。

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定番の折財布は、今回からイタリア・ワルピエ社のブッテーロ革での登場です。
ブッテーロという革は、それまで使っていたミネルバリスシオ革のように、
短時間でエージングする革ではありませんが、年月かけて熟成する革です。
そして丈夫なイタリア・タンニンなめし協会認定のピュアタンニンなめし革です。

小銭入れ+カード4段のタイプが、左からグリーン・茶・ワイン・チョコ・黒・ネイビーで。
価格は税込み22,050円です。
カード4段+カード4段のタイプが、左からネイビー・茶・ワイン・チョコ・黒で作りました。
価格は税込み19,950円です。

定番革のブッテーロ以外に数は少量ですが、色々な革でも作ってみました。


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ドイツ・ペリンガー社の黒のクリスペルカーフで作った折財布。
現在世界一のボックスカーフだと、私は確信している革です。
使い込んだ時の重厚なエージングが、まさに感動的。
小銭入れ付きが税込26,250円。カードのみタイプが税込24,150円。

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黒のサフィアンゴートでも作りました。
シャークの革のようにピカピカ光沢のあるタンニンなめしの山羊の革です。
この革を作っていたドイツのタンナーも廃業してしまい、もう作れない革です。
黒のサイフィアンゴートはもうなくなりました。あとチョコ・茶・グレー・レッドを持っています。
小銭入れ付きが税込24,150円。カードのみタイプが税込22,050円。

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バッファロー革(水牛)では珍しい、タンニンなめしのイタリアンバッファーローカーフ。
だからエージングは相当強烈であろうことは、作っていても想像できる。
丈夫だけれど非常に伸びやすい革ですが、ル・ボナーの革小物の特徴である、
革2枚の貼り合わせパーツの多用という、贅沢な方法を使っているので大丈夫。
小銭入れ付きが税込24,150円。カードのみタイプが税込22,050円。

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イタリア・フラスキーニ社のデッドストック革のブレンダボックスのグリーンで作った小銭入れ付き財布。深いグリーンの色は、素敵な革を作っていた頃のフラスキーニの味わい。
カードのみタイプも作ったのですが、予約の品のみで、店頭に並べることは出来なかった。
小銭入れ付き 24,150円。

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これもフラスキーニ社のデッドストック革の、バーガンディー色のムスタングで作った折財布。
ブレンダボックスより固めの質感で、タンニンなめしのような表情のクロームなめし革。
ねっとりしたなめしが、素敵な時代のイタリアクロームなめし革の残り香。
小銭入れ付き 24,150円。カードのみタイプが22,050円。

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週に一度の私たちの休日でしたが、2週連続工房に居る二人。
折財布が久しぶりにショップを飾り、私たち二人はウキウキ気分。
やはりこのタイプの財布はお店にないといけない。

小銭入れ部分は新規にパターンを起こし直し、より使い勝手がよくなったと思っています。
是非皆さん見に来てください。既成の折財布との違いを詳しくご説明させていただきます。
次は長財布を作ります。順次革小物のアイテムを増やしていきますので乞うご期待。

2008年8月 5日

フルールはチャーミングなバッグ

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久々にフルールが店頭に並びました。
革は当然、ドイツ・ペリンガー社のシュランケンカーフ。
フルールは花の蕾から発想して、ハミがデザインしたバッグ。
ル・ボナーの定番の品の中で、一番チャーミングなバッグです。
27年ほど革を変更しながら作り続けているベストセラーのプティトートより、
少しだけ小さくて、カジュアルなデザインのトートバッグです。

色のコンビネーションは、作るたびに変更していて、限定品風。実はハミの気分次第。
今回初めてエッグ本体で付属がライムグリーンで作ってみました。
これが素敵ではありませんかぁ~。全部で5パターン。

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左から
本体ブルージーン(水色) 部品はライトグレー。
本体ライトグレー      部品パープル(紫)。
本体ダークブラウン(チョコ)部品ライトグレー。


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左から
本体エッグ     付属ライムグリーン。
本体ゴールド(茶) 付属ライムグリーン。


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内貼りは汚れにくいナイロン生地で、
携帯が収まるポケットも含めて、ポケットいっぱい4つです。
整理整頓しやすい内装になっています。
取っ手も少し長めで、手に持つだけじゃなくて、肩から下げることも出来ま~す。
お値段は税込み44,100円でのご提供となります。

レディースのバッグは自由で楽しそう。
「まあ可愛い~!」「まあ綺麗~!」と、直感的感性で婦人はバッグをチョイスする。
それに比べ、メンズバッグはディテールが大事。
セオリーの枠をはみ出すと、躊躇する。男は不自由なこだわりが強い。私も含めて。
これからもル・ボナーは感性のレディースバッグと、不自由だけどこだわりのメンズバッグの、
両方を作ってゆきます。50過ぎの夫婦二人、歳より若いだろうと思う感受性を駆使して。

2008年8月 4日

石田洋服店さんで仮縫い

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今日も朝からダレスの手縫いは続く。
どう頑張っても、トップを一周手縫いするのは一日3本が限界であります。
お客様が来店されると、それもままなりません。
頑張らなければぁ~なんて言いながら、夕方から結婚式専用スーツの仮縫いの日です。

私にとって身分不相応な初めての誂えのスーツ。
それも、何でそうなってしまったのか、結婚式専用スーツであります。
そのメインイベントである仮縫いの日なのです。

夕方仕事を早々終えた私的服飾アドバイザーM氏と一緒に石田洋服店さんへ。
私の滑稽な仮縫い姿を撮るため、カメラマンをするという。
仮縫いの時、どれだけ我儘な要望を伝えるかで、
特別なスーツになるか決まるとM氏は言うけれど、
私は始めての経験なので、何が何だかわからない。
石田原大先生の言われるままに~。

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メタボ体系隠しの極意、ボタンの位置の微調整をしているところ。
これが肝心なのであります。でも仮縫い状態からはその効果はよくわからない。

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袖をはずして、脇の下の部分を絞って、よりスマートなシルエットに見えるように。
ベストのボタンは同生地で包んだボタンにして、より礼服らしくすることに。
ベストの背中の生地は、アンバランスな赤にした。
ボウラーハットは滑稽だろうか?。いやいや私が可笑しくないと思えば、
おのずと似合って見えてくるはずである。仮縫い結構面白じゃないか。


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ネクタイはこんな感じでいこうかな。結婚式以外ではまずつけることはないだろうけれど。

こんな感じで、初めての仮縫い体験は終了。
今月の下旬には出来あがって来る。思ったより楽しい経験でした。
私は鞄職人としてモノ作りをしてきた。
モノを買う人の気持ちは分からないまま鞄を作って売っていたのかもしれない。
モノを、豊かな時間といっしょに提供しながら販売する工夫しないといけないなぁ~。

2008年8月 2日

アンティーク時計への誘い

なぜなのだろう。
冠婚葬祭オールマイティーに使えるスーツを量販店で買おうと思っていたのに、
同じ六甲アイランドにあるクラシコイタリアなスーツの名店・石田洋服店で、
結婚式にしか着れないグレーの三つ揃えを誂えることになってしまった。
私的服飾アドバイザーのMさんが悪い。
アルファの予期せぬ出費もあり、金欠なボンジョルノ松本です。
月曜日はそのスーツの仮縫いです。Mさんも同伴して、
私のみっともない仮縫い姿の写真を撮ると同時に、
仮縫いの極意を伝授していただけるそうです。

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その石田洋服店の石田原さんは時計愛好家。
3桁の時計を所有しているらしいのに、またまたイーベイで時計を入手。
それがこの18金無垢ケースのオメガの12画のコンステレーション。
私の憧れの時計ではないですか。程度抜群。

いつの日か私も入手したいと思っている時計ですが、今はダメです。
私は少し反省して、しばらく時計にも万年筆にも目をつぶり、仕事一筋聖人君子?で行きます。
でも私のところにはモノたちが集まってくる。
今日も大阪の某時計屋さんが私の好みの時計を持って来られた。
良いのですが、私は目を閉じて、このブログを見ていただいている皆様に公開しまぁ~す。


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ホイヤーと合併する前のレオニダス社製クロノグラフ。
つまり1963年より以前の品ですが、素晴らしく良いコンデションの一品。
18金無垢ケースの中に納まるムーブはヴィーナスcal170です。
幅はリューズを含まないで36ミリほどです。お値段14万円だそうです。

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1960年代前半のロンジンが輝いていた時代の品。
18金無垢のケースに納まったムーブメントは大変美しいコンデション。
ダイヤルはリダンしてあります。サイズは35ミリぐらい。値段は10万円。

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この時計は1950年代後半のモノで、アンティークな風情が良い感じ。
スイスで作ったムーブメントを、イギリスで9金無垢ケースに収めた品で、
このブランドはよく分かりません。でも状態はとても良いと思います。
33ミリほどの大きさで、値段は3,8万円。

現在私が預かっております。興味のある方は見に来てくださぁ~い。
私は責任は持ちませんが、どの時計も大変魅力的です。
欲しいと思った方はどうぞ。私も金欠でなければぁ~。
いやいや、モノはそんなにいりません。古い品はメンテが大変です。
ただこの3本は耐震装置がついているので、少し安心かな。

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