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オーソドックスの中の特別 146テレスコープ

私は元来天邪鬼な性格ゆえなのか、
大多数が支持すると反発するところがある。
小学生の頃皆がジャイアンツの野球帽を被っていた時、
私は南海ホークスの野球帽をかぶっていた。アンチ巨人は今も続く。
大鵬より柏戸が好きだったし、力道山より吉村道明やブラッシーが好きだった。
ハミも同じよといっているから、私たち二人は天邪鬼夫婦。
雪降る但馬の冬黒いキルティングのジャンパーが流行っていた時、
チェック柄の起毛したウール風合成繊維のジャンパーを着てた。
その後大人になっても、その時代の主流には抵抗を感じ、
王道にも少し距離をおいて見続ける生き方をしてきた。

モノに関しても同じで、ベンツ、ローレックス、ルイ・ビトンは深く見ることもなく、
私の拒絶してしまう御三家としてある。
多くの人に絶大な支持を得るモノ作りをしてきた事には敬意を表しますが、
私はもっと違う多種多様な隙間に生きるモノに魅力を感じる、
グローバルスタンダードなんてイヤダァ~と思っている天邪鬼であります。

万年筆の王道はモンブランでしょう。
私が万年筆を好きになってから、いつもモンブランの存在は感じずにはいられなかった。
でもアンチを標榜する私はアンチモンブランとして万年筆趣味に突入した。
お客様の持っている現行のモンブランで書かしていただくけれど、
硬くてカリカリした書き味は、ペン先が駄目になる心配は感じさせない、
質実剛健で堅牢さは強く感じるけれど、面白くないと思っていた。
その上現在のモンブランの特別感を無理やり強制するような販売方法には、
強い反発を感じ、私の万年筆趣味において、
貰ったスティールペン先のノブレスとシャープペンの最高傑作ピックス以外に、
モンブランと関わる事はないのかなと思っていた。

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お客様が古いモンブランを持って来られた。
左から60年代の149、50年代の146テレスコープ、80年代の221、70年代の24。
試し書きさせてもらうと、現行品にはない柔らか書き味。
そしてどのペン先も柔らかいのに強く書いても切り割りが開かないのには驚かされる。
その完成されたペン先を作る技術は素晴らしいとあらためて感心してしまう。

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その中でも、50年代の146テレスコープの書き味には驚いたぁ~!。
柔らかいペン先だとしても、多くの場合ペン先中央あたりがしなる感じなのだけど、
この146テレスコープはペン先のトップ部分がしなる感じの柔らかさ。
この感覚の書き味はやはり別のお客様が持って来られた、
オノトのマグナ(前期型)以来味わったことのない書き味。それに厚みを加えた感じ。
その上切り割りは強く書いても開かない。まさに私の求め願ったペン先~!。


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私は念願のアウロラ85周年レッド「マダム・モニカ」を入手したばかり。
アンティークは別腹とは宣言してはいるけれど、
しばらくは「マダム・モニカ」との蜜月を楽しむつもりではいるけれど、
胴の意匠は究極のオーソドックス万年筆でありながら、
今まで味わったことのなかった私好みの書き味に遭遇してしまった。これはまずい。

すぐにネットで探してみると、この146テレスコープは相当人気があるようで高ぁ~い。
その上、吸入機構が金属製の50年前の万年筆なので、
実用に耐えられる品も少ないようです。だからまた長期計画で探そうと思っております。
すぐには買わないし買えないけれど、次のターゲットが見つかってしまった。
私にとってマダム・モニカがクラウディア・カルディナーレだとしたら、
146テレスコープはイングリット・バーグマン~。何言ってるのか馬鹿オヤジ。

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お客様のお持ちの146テレスコープの胴軸は現行の146とは素材が違う。
そのためなのか50年の歳月が半透明に部分的になっていて、
中の金属の吸引機構が透けて少し見える。それがまたいい雰囲気と私には思える。

146テレスコープは50年以上前に生産された万年筆。
ネットオークションで購入するには危険過ぎる。
実際に見て確認しても、詳しい知識を持たぬ私はハズレを購入する可能性もある。
オノトの二本がそうだったぁ~。だから信頼出来るルートで購入しなければと思っている。
最終的には「ユーロボックス」の藤井さんにお願いすることになるのかな。
でもしばらくは知識の蓄積。ゆっくりあせらず楽しみまぁ~す。

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万年筆は色々な方向から楽しむことの出来る筆記具だと思う。
その方向性を決めないと収拾がつかなくなってしまう。
その趣向を一方向に決めるには、私はまだまだ初心者です。
しばらくは万年筆趣味の魔界を浮遊していようと思っております。

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コメント (10)

ノブ:

 ついに146、それも50年代とは!文化遺産のような万年筆ですから、状態の良いものはお高いですね。
 ブッテーロのペンケースは常に持ち歩き、煮詰まるとケースに手を添えて考えている自分がいます。ボールペンと違い、指の中で躍らせたり、机を叩いたりは出来ないので、新しい癖になりました。

pretty-punchan:

新たなターゲットが見つかってなによりです。マダム・モニカとの出会いで燃え尽きてしまうのではないかという心配は不要でしたね。ところで、スタンダードとされているものを避けて通るということは、かなりよくわかる話ですが、スタンダードのスタンダードたる所以を理解した時、「ははぁ~」とひれ伏す体験を何度かしたことがあります。喫煙具の世界ではダンヒルやデュポンがまさにそれ。特に1960年代までの品物には唸るような工夫や使い心地を実現しています。天の邪鬼もいいんですが、損をすることもあります。
まあ、損得勘定で天の邪鬼をやっているわけではないんですがねえ。

ル・ボナー松本:

Re:ノブ さん

普段使いの万年筆としてデュポンのオランピオをお勧めします。この万年筆のカンゴウ式の上等な開け閉めの感触は特別で、会議中や思考をまとめる時の精神安定剤として抜群の効果発揮です。これ以上持つ必要は全然ありませんが、私は持っています。
146テレスコープは程度の良い品を5万での購入を目標にしております。この万年筆においては、外観は気にしなくて書くという部分のみの程度を考慮して探そうと思っています。
一緒に万年筆の魔界を浮遊いたしましょう。

Re:pretty-punchan さん

「マダム・モノカ」良いですよ。見てやってください。これで万年筆趣味も終わってくれればそれはそれでよかったのですが、なかなかそうは行かない悲しい性。
そこなんです。現行品じゃなくてブランドを確立した時代のスタンダードだということなんです。その中に天邪鬼でも欲しくなる品があるのは認めております。
永田さんの接客用に使っていた自作の椅子を奪い取ることに成功しました。良いですよ。


tsugu_u:

 さらに困難な(いや面白い?)迷路に入っていきそうですね。
 私は先週、以前から欲しいと思っていたモンブラン2桁シリーズのうちの1本をデッドストック品で手に入れました。これは30数年前、父から譲り受けたものと同型(と思います)で、親不孝な私はいつしかこれをどこかに無くしてしまったのでした。また持って行きますね。
 ところで今回はまた万年筆のみの話題でしたね。ワイフはやっぱり一緒に行かない、と言っております。

ル・ボナー松本:

Re:tsugu_u さん

モンブランの2桁はどれでしょうか。今度見せてください。
奥様と一緒に来られる時は、バッグについて懇切丁寧にお話して、万年筆の事はあまり話さないようにいたしますので、是非ご一緒に来てください。

 近々、お邪魔する予定です。モンブランの2桁と、そして・・・。
 いやぁ、50年代って、本当に柔らかいモンなんですね。撓る撓る。

ル・ボナー松本:

Re:つきみそう さん

えぇ~!。もしかしてテレスコープですか?。でも今度の連休は土曜日(11日)はおりますが、12~13日留守にします。でも是非拝見したいです。今はまだいりませんが。

 3連休は私も留守なので、それ以降に。ほんとに、撓ります、撓りますよ。

ル・ボナー松本:

Re:つきみそう さん

了解しました。
楽しみに待ってまぁ~す。

匿名:

20年以上前に某新聞社のデスクに貰った(というか無理矢理頂いた)146を愛用しています。オノトのマグナ(前期型)をユーロボックスで調整してもらいました。なるほど、強く書いても切り割りが開かないので素晴らしい。ヌラヌラ・スラスラ。

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2008年09月25日 06:38に投稿されたエントリーのページです。

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