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ル・ボナーの静かな一日

秋を少し感じ始めた神戸の9月下旬。
昨年の今頃は、とぼけたオヤジたちとイタリアの空の下で、
忘れられない愉快な時間を過ごしてた。本当に面白すぎる日々だったなぁ~。

今年はイタリアには行けそうにありませんが、
来年は仕事兼ねて?行けるように画策したいものだと思いつつ、
日々静かにカバン作りするボンジョルノであります。

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つい最近名刺入れを買われたお客様が、
時間をみては撫で撫でして磨いていたらこんな風に艶が出てきたと
ニコニコしながら持って来られた。左がその名刺入れ。新品との差は歴然。

ル・ボナーの革小物のメインで使っているイタリア・ワルピエ社のブッテーロという革は、
最初は爪傷とかは目立つ革で、使う人によって差が出やすい革ではありますが、
復元力が特別で、年月をかけて使えば使うほどその良さを実感できる革ですが、
もうこんなに良い感じに変わり始めています。
素敵に革を育てていただけるのを見ると、作り手にとっても最上の喜び。
ありがとうございますと心の中でお礼。

ブッテーロという革は基本スペックがしっかりした革なので、
革用オイルなどを使わずに、時々水拭きしながら撫で撫でしてあげると、
徐々に良い感じに経年変化してゆく革です。
汗に含まれる塩分は良くないので、時々水拭きして緩和してあげながら、
人の油分は椿油の成分に似ているそうで、ブッテーロには良いようで、
撫で撫でしてあげると、革小物だと手入れはそれで十分。


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ハミはブッテーロの革でオーダーのブリーフケース制作中。
ブッテーロの革を使ったル・ボナーのカバンは、
ダレス、太ダレス、天ファスナーと色々ありますが、これらのカバンの大きさになると、
革小物のように満遍なく撫で撫でしてあげるのは大変なので、
時々水拭きしながら、オーナーの愛情と時間によって、
素敵な経年変化(熟成)を待つことになります。

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ラウンドタイプの財布2個分の内装に使う革のパーツです。
こんなに使います。セカンドバッグが作れる量の革が必要です。
これに加えて、表に使う革も当然これから裁断するのです。

私は現在色々なタイプのラウンドファスナータイプの財布とポーチをまとめて裁断しています。
これはオーダー品なので店頭には並びませんが、出来上がったらブログでは紹介します。

お互いの仕事する音をBGMに、静かな時間がル・ボナーの店内に流れています。
お昼寝している迷犬・チャーに、仕事で集中して疲れた目を休めるために向けると、
寝息なのかいびきなのかわからぬ音たてながら熟睡モード。

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photo by F氏

臆病なくせに空威張りするどうしょうもない犬に、誰がしたかは知らぬけれど、
そのためにハミと二人でイタリア行くことも出来ないし、
日々の行動もチャーに拘束される松本家。
飼わなければよかったと思うことも時々あるけれど、
こんな寝顔を見てしまうと、ル・ボナーの日々はチャーなしには考えられない。

昨日のお昼の散歩の時、甲斐犬風の怖そうな顔の犬と遭遇した。
威嚇するその犬から避難するため、迂回路に回ろうとした矢先襲ってきたぁ~。
飼い主しっかりリードを持っていろよ!。
チャーは果敢にも売られたケンカに対応しようとしたのだけれど、
甲斐犬風の飼い主が「ごめんなさ~い」と、
急ぎ来てリードつかんでひっぱっていったので、事なきを得たのですが、
勇敢に戦おうとしたチャーはえらいと褒めってやったのですが、その後の態度がいけない。
またあの甲斐犬風が来ないだろうかと、
恐怖の目で後ろを気にしながら尻尾を下げて恐怖でぶるぶるの態。

次の日の散歩から、彼はその襲われた場所のある道を通るのを避けるようになった。
彼の心の傷が癒えるのは、いつの日になることやら。
デリーケートな心の迷犬・チャーは今日も行く~。

そんな些細な出来事を楽しみながら、
静かに仕事する私たち二人と一匹のル・ボナーの日々であります。

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コメント (7)

 いやぁ、子供の寝顔、犬の寝顔、癒されますねぇ。何の警戒心も持たずに寝ているのは、本当に大丈夫か、と心配しつつ、嬉しかったりします。うちの「くま(仮名)」も、暇さえあればひっくり返って寝ています。
 犬は過去にこだわらない、なんていいますけれど、初めての道とか、怖かった場所なんかはよく覚えていますね。我が家の周辺は田んぼが結構あるのですが、うちの「くま(仮名)」の場合、用水路のふたに使われているグレーチングが大嫌いで、避けたり、器用に飛び越えたりしております。雌犬と云うこともあってか、ほかの犬と遭遇すると、頭を下げ、耳を寝かせて、しっぽを振りながら近寄っていきますが・・・。

 なんと云うこと、あのチャーが、こんなに可愛い寝顔をさらしている。
 ふっとい声でバウバウと吠えている顔つきからは想像もできない寝顔ではありませんか。
 今度お店にお邪魔するときは、萬年筆ではなくカメラを持って行きます。

ル・ボナー松本:

Re:つきみそう さん

チャーも道のマンホールの蓋とかは飛び越えます。子供の頃太陽に照らされて焼けたマンホールの蓋の上を歩いて火傷した経験がトラウマとして記憶に残っているようです。あと熟睡してないとカメラを向けると魂を奪われると思うのか半狂乱で吠えますので被写体としては面倒な犬です。この頃親しくなったお客様が来店すると、お店側に出て行ってそのお客様の傍で寄り添おうとするので困ります。急に知らないお客様がお店のドアを開けようとすると威嚇する訳ですから。営業妨害犬・チャーは益々我儘な態度をル・ボナー店内でとるようになっております。甘やかして育てた私たちの責任です。はい~。

たかくん:

二度目以降、チャー君が店先まで遊びに来るので、驚きました。
冒頭の名刺入れの変化はとても魅力的です。早くお金を貯めて購入したくなりました。

ル・ボナー松本:

Re:たかくん さん

名刺入れは筆記具購入を我慢すれば、いつでも買ええますよぉ~。
しまった。言ってから冷静に考えると言える立場ではなかった。墓穴を掘ってしまった。

pura:

ブッテーロは細かい擦れ傷がつきやすい印象ですが、おっしゃる通り指先で擦っているうちに目立たなくなりますね。小生にとっては5年間愛用したCartierのブリーフに代わる「勝負バッグ」として購入しましたブッテーロ製細ダレスは今月上旬の会議出席がデビュー戦でした。数日後にはお堅い役人との面談にもお供させました。堂々とした佇まいのデザインは小生の背筋をも伸ばしてくれた気がします。持ちやすく手になじむハンドルを握りしめる道中、堅めの錠前を解錠してトップを開き資料を取り出す数秒間には、確かにこの鞄は小生の気の高ぶりや緊張感を緩和してくれました。トップを開ける度に、その縫い目に作り手の松本さんの姿を思い浮かべることができるなんて、どんなブランドもののバッグでも味わえなかったことです。今後もフランクの腕時計とペン、祖父の形見のカフスと共に、「ここぞ!」という場面で小生の傍らにおいて士気を高めたいと考えます。数年後にはこの鞄がどんな表情になっているのかが楽しみです。

ル・ボナー松本:

Re:pura さん

ル・ボナーの細ダレスは、愛情持って使っていただければ、必ずその思いに答えてくれる素材と意匠と縫製のカバンだと思っています。時々メンテでお持ちください。一緒に素敵に育てていきましょう。フランク用の時計ベルトはもう少しお待ちくださぁ~い。

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2008年09月23日 20:39に投稿されたエントリーのページです。

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