2009年2月アーカイブ

2009年2月27日

英雄616

パーカー〇1系似の万年筆が、神戸南京町の中国雑貨店で売っているという情報を入手し、探し回ったことがある。だって300円で売っているというのだから束で買ってル・ボナーに来られるお客様たちに話のネタにプレゼントし、万年筆普及活動に尽力しようと思った。しかしなかった。私は失意のうちにこの野望?を諦めざるおえなかったぁ~。

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そんな時、徳島のお客様がプレゼントといって持って来られた万年筆。
なっ何と私の探し求めたパーカー〇1系似の中国製万年筆の高級タイプ。
それもクリップもホンモノそっくりの仁義なき戦いバージョンで1500円。うぅ~ん高ぁ~い。
南京町の雑貨屋さんにあったという300円タイプはクリップはHEROと書いてあってキャップを外すと61タイプのやじり付きというまだ後ろめたさを持った?品であったがこれはいけません。まるで51じゃありませんかぁ~!。でも面白いのでこの「英雄616」なる中国製パーカーもどきについて調べてみた。


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中国のパーカーの工場が上海にあったけれど、文化大革命の時代に全ての機材を残して追い出され、勝手に国営の万年筆メーカーとして始まったのが「英雄」で、現在中国最大手の万年筆メーカーで色々な万年筆を作っているけれど、パーカーの技術と意匠を使ったこういった品も多く今だに作っているから世界を相手には出来ない。どうりでアローのクリップが本家そっくりな訳である。この英雄616は中国国内のスーパーなどで日本円換算で100円ほどで売っていたりするそうです。日本で買うと1500円かぁ~。


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書いてみると持っているパーカー21より書きやすいではありませんか。
ルーペでペン先見てみたらこれまたまろやかに整っている。
オリジナルな意匠と工夫さえすれば~残念であります。でも面白い。

2009年2月25日

雨上がりの災難

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昨夜から降り続いた雨も午後にはやみ始めた。
春になれば新芽が出始める店舗前の並木だけれど、
今日は雨粒が新芽のように光輝いて美しい。
夕刻少し光が差した時はその水玉の粒がピンクに光り輝いていると、
作業しながらうっとり見入っているハミ。


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水の玉には魚眼レンズのように高層ビルが写っている。


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暗くなりかけた夕方にはイルミネーションのように見える。

なんて感じでロマンチスト風な心持で仕事をしていた二人。
チャーは雨も含めて水が大嫌いで、今日のような日はお昼の散歩も嫌がって、
ペット用床暖房付きフワフワベットから出てこない。
その後の私に起こる悲劇など予期せぬ穏やかなしっとりとした日中であった。

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行きは雨の中の苦渋の歩みを強いられたチャーでありましたが、
雨もあがり帰りはウキウキしながら力強い歩みを進める。
それにしてもこの頃ペットのウンチとよく遭遇する。この街はペットを飼っている家が非常に多い。そしてペットのウンチを処理しないマナー違反がこの頃目立つのだ。これはいけません。
夜は特に暗くて確認しにくいから困ったことになる可能性があるのです。

我が家のチャーのウンチは必ず処理するのですが、チャーは草の生えているところでしたがる。
今夜も雑草生い茂る方へと引っ張るチャー。チャー!そんなにひっぱるなよ。
その時ぐちゅっとよからぬ感触がスニーカーの裏から伝わってくる。やってしまったぁ~ウンチ踏んだぁ~。その後家に着くまで草があると擦り付けて、水溜りがあるとジャブジャブあらったりしながら帰ったけれど靴底の溝の部分が取れていない感じ。これはいけません。

家に帰り着きハミに「犬のウンコ踏んじゃったぁ~」と玄関で叫ぶと外で脱いでから入って来てと。
明日は使い古した歯ブラシ使って外で洗わないといけません。
ペットを飼っている皆さん、ちゃんと処理しましょう!。えらい災難でありました。

ウン(運)が付いて良かったね,これから何かいいことあえるわとハミ。
この運で宝くじ当たったら特別な万年筆を買っちゃおうなんて想像するボンジョルノ。
プラス思考の夫婦であります。

2009年2月24日

革が作りだす小宇宙 クリスペルカーフ

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(クリスペルカーフの表皮の表情は神秘的。人が作りだした小宇宙)


ドイツ・ペリンガー社が作るボックスカーフ系のクリスペルカーフに魅了された。
ボックスカーフはクロームなめしの革を作るタンナーの技量を測る最適な革で、
このタイプの革の仕上がりの良し悪しでそのタンナーの革に対する考え方も見えてくる。

私の知っているボックスカーフ系の革の中で、現在入手出来る中では最高だと考えている。
革の締り具合(十分なめされている)も表面の繊細な表情(にじみ出るような艶と深みを持った色出し)も特別だ。ただ特別ゆえに特別高価だ。
輸入元のサライ商事に定番革として在庫して欲しいとお願いしたが、高価過ぎて売れないから出来ないと断られた。仕方ありませんが諦めきれずにサンプルロットでの黒のみの購入を決断した。他の色も頼みたかったが資金的余裕がなくて黒のみ。

そして半年あまり経ってオーダーしたクリスペルカーフの黒が届いた。
クリスぺルカーフという世界最高峰のクローム革を日本で唯一ル・ボナーが使うのだ。
そのために在庫資産が益々増えるけれど、それでも手に入れるに値する革だ。

と思ったらチョコ色のクリスペルカーフもありますよとサライの常務。
私がオーダーしたのに便乗して黒とチョコのクリスペルカーフを在庫で持つ事にしたんだって。
私はいつもこの革屋の実験台の役目をさせられる。その見返りは今だ何もない。

でもこの革はこれで1枚からでもサライ商事で買える。
私はクリスペルの黒は当分在庫があるので買わないけれど・・・・チョコ(ダークブラウン)色は買えるようになった。作り手の皆さんも1枚試しで買ってみてください。コードバンより高い牛革を。


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今回入手したクリスペルカーフのチョコ色もやはり素晴らしい質感。
現在作られている多くのクロームなめしの革は、多くのブランドの要望で傷つきにくいけれど数年で寿命を迎える表面を顔料で覆ったビニールのような表情の革が多くなっている。
多くの革好きが求めるエージングはピュアタンニンなめしのミネルバやブッテーロの方だろうけれどカジュアルな革です。クリスペルカーフはクロームなめしではあるけれどエージングする。ただ時間が必要だし、使い手の愛情というエッセンスがないとエージングしない革です。
作り手を選ぶ革でもある。丁寧な仕事しないとこの革の魅力を半減させる。
非常にデリケートで深い革です。革が伝える小宇宙。

2009年2月22日

月に一度の異業種交流食事会

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(ポートタワーは神戸のシンボル。高いところが好きなボンジョルノは東京タワーも通天閣も、そしてなんと京都タワーにも上った事があるけれど、ポートターワーは上ったことがない)


21日の土曜日の夜は恒例の「pen and message.」の二人と「分度器ドットコム」の谷本さんと「楔」の永田さんと一緒に食事会です。
今夜は大和出版印刷のTさんも加わって5社による交流食事会となりました。


お店を一時間早く閉めてpen and message.さんを訪れるとI先生ご夫妻がおられるではないですかぁ~。奈良の奥地?から来られる万年筆愛好家のI先生ご夫妻はル・ボナー経由P&Mへと訪れるのがいつものコース。それにしてもこの2店舗を両方訪れたお客様が大変多かった一日でありました。P&Mでもお会いしましたねなんていう会話が連続した日でもありました。

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(吸入口が伸びる仕組みを支えるばねのように拡張収縮する金属部分が透けて見える~!)


そしてそのI先生が入手したシェーファーの傑作吸入機構スノーケルのスケルトンタイプ。
これは面白い!。この珍しい万年筆をI先生は池袋のはずれの小さな誰もそこに珍しい万年筆があるなんて思いもしないような古道具屋で発見したそうな。日帰りで東京万年筆行脚をするI先生のフットワークの軽さと収集スペシャリストの嗅覚には脱帽です。

そして私の万年筆収集のライバル?のP&MスタッフK女史がニコニコしながら私に見せた万年筆がなっ何とI先生のご尽力で私がやっとの思いで入手相成ったアウロラ85周年レッドではないですかぁ~!。少し前に素晴らしく伸びやかなペン先の旧アウロラ88を見せびらかし、私に嫉妬と新たなる万年筆購入意欲を復活させたK女史は、その時もうしばらく万年筆はいりませんと言ったではありませんかぁ~。あれから半月ほどしか経たぬのにアウロラのレッド入手。K女史は悪魔だぁ~!。私の優位性は完全に失われたぁ~。

気を取り戻して・・・・・・・

この食事会も1年ほど続いている。このメンバーでお互いの得意分野が交流して新しい試みを生み出してきたし、これからも面白い企てが色々生まれてくるだろう。
私がこのメンバーの中では最年長で、ゆえにカッコ良く私がおごれば尊敬される立場にいられるのだろうけれど、そんな立場にならなくてもいいも~ん。いつも割り勘です。今回は諸事情あり私の支払い分は永田君(決して脅した訳ではありません)。神戸牛のKOKUBUを望んだ私でありましたが、神戸一安くて美味しい洋食屋さんの「ラミー」に決まった。


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(私が持っている分度器ドットコムで取り扱っている品たち)

今回はあるようでそんなにどこでもは売っていない面白い文房具をいっぱいネットで販売していて、去年の暮には西宮の夙川駅近くにショップも開店させた文房具界の風雲児「分度器ドットコム」の谷本さんにスポットをあてることにします。

万年筆を中心とした高級な文具も面白いけれど、手頃な価格で面白い文具も世界を見渡すといっぱいある。そんな文具を世界各地から入手し、またこんなものあると楽しいなぁ~と思うとオリジナルで作り分度器ドットコムの世界を作り上げる谷本さんが扱うアイテムはどれも魅力的。


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恥ずかしがり屋の谷本さんを写真でパチリ。
見た感じプロレスラーというか格闘家にいそうな風貌。しかし実はナイーブで、
文房具の魅力をその風貌からは分からない豊かな感性で見つめている。
谷本さんもイタリア大好き人間。この気心通じる連中とイタリア旅行出来たら楽しいだろうなぁ~。
永田夫婦は新婚旅行兼通訳兼交渉係りに最適だぁ~。

2009年2月20日

大和出版印刷の飽くなき挑戦

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親しくしている大和出版印刷がやってしまったぁ~!。

万年筆の書き味楽しめるノートの必要性を大和出版印刷の本社屋の会議室で、
大和の社員の半数ほどが集合した場所で私がプレゼンしてから1年半以上の月日が経った。
丁度大和@社長に万年筆菌を感染させた時期であった事も功を奏して、
サトウキビの糖分抽出した後の繊維を混ぜたバガス紙を使い、
活版印刷機で罫線を印刷し、神戸随一の製本職人に製本頼んで出来上がった万年筆の書き味にこだわった上製本仕様のノート。
値段は5,000円になってしまい高くて売れないと思っていたら完売。
もうバガス紙も製造中止になったから、この企画は終わったと思っていた。

それがまだ終わっていなかった。
大和@社長の情熱はすさまじく、既製の紙をチョイスするのではなく、直接製紙工場でオリジナルで作るというのだ。製紙製造ラインが一日稼動して出来る量が最低のロット数。普通の上質紙の製造ラインだと一日100トン以上出来てしまう。一番小さな製造ラインでも10~20トン出来上がる。この量は半端な気持ちでは頼めない。その紙を使った紙製品の企画もはっきりしてなくて、販路も決まってないのに大和@社長は決行したぁ~!。本業の印刷用には高価で使えない訳で、恐ろしやぁ~。

何度も試作の紙を作ってもらい、静岡の製紙工場にも何度か出向き、綿密な打ち合わせを繰り返し、大和@社長が「世界一万年筆の書き味を楽しめる紙~!」と豪語するリスシオというオリジナルペーパーが誕生したぁ~!。


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早速書いて見た。ヌラヌラ書き味重視でありながら、インキの乾きが早くインキはしっかり紙に染み込んでいるのににじみが出なくて裏にじみもない。万年筆愛好家のお客様何人かに試し書きしてもらったけれど、いつまでも書き続けていたくなるという。バンクペーパーやバイキングフルース紙それに上製本ノートで使ったバガス紙とも比べてもらったが、この大和出版印刷のオリジナルペーパー「リスシオ」が良いとの評価。

製紙関係者からしてみれば紙として成立しない非常識なレベルの試作を繰り返してもらい、
限界すれすれのバランスで生まれた「リスシオ」は素晴らしいこだわりの紙です。
紙が出来上がった段階で大和@社長は満足しちゃっているようだけれど、これからが大事です。
この素晴らしい紙を多くの皆様に使って頂く努力をしないといけません。


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まず手始めに便箋から始めるそうです。他にも色々な製品をこのリスシオ紙使って作っていくそうです。
私は4月にあるペントレーディングでの出店を計画しているので、その時このリスシオ紙も持ち込んで多くの万年筆愛好家に書き味試して頂いて、リスシオ紙普及に尽力する所存であります。

リスシオ紙はクッション感があってヌラヌラ最優先。
硬いペン先主流の現在の万年筆を使って書いたとしても、
驚きのソフトな世界をを伝えてくれる紙が誕生しました。
試し書き用のリスシオ紙ありますので、興味のある人は来店して書いてみてください。
遠くの人はペントレーディングin tokyoの会場で書き味試してみてください。

たかが紙されど紙。こだわって作り上げた特別な思いを持ったモノは素敵です。
そんな特別なモノを仲間が作り、神戸から発信していける喜び。

2009年2月19日

ティアの製作に入りました

我が夫、ことブログ職人(笑)と異なり、帰宅後忙しい私はPCの前になかなか座ることが出来ませんし、
製作の先を急ぐこともあり、ブログに参加できませんでした。
嬉しい事に、製作過程を楽しみにされる方が多いので、少し時間をつくっての・・・
ということで、ティアの製作日誌です。


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胴(本体)とショルダーをつなぐ3×8㎝のパーツです。
重みを支える最も重要な部分なので、伸びぬ方向で裁断し、フラスキーニのカーフを貼り合わせます 。
タンナーで、もう作られる事のない良くなめされた革は、小さな革も大切にとっておくので、こんなところに役立ってくれます。 
胴のボリュームに負けないよう、シュランケンカーフも中央に貼り合わせ、
肉盛りします。
表に、貼り合わせた革のあたりが出ないために、貼り合わせの革も斜め漉きしていますが、
ふくよかさが増し、豊かな表情が出るような気がして、随所に斜め漉きを用いる私たちです。


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ショルダー。
コシ感がほしいので、ブッテーロをサンドイッチ。
シュランケンカーフ、ブッテーロ、共にやっぱり斜め漉き。


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漉機。
角度はその時によりさまざまですが、漉機の押さえはこんな感じ。


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ショルダーと根革が貼り終えました。
ファスナーの引き手。
日に何度となく酷使するパーツ。すぐにちぎれたりしないよう、
根革同様フラスキーニカーフ、肉盛り革を貼り合わせます。
ただ、この引き手作り、一番苦手な作業なのです。
長年の友人である店長に、労働者の手、と褒められる?ほど指が短く太いので、小さく細かな作業には
向かず、肉盛り革が、あぁ~ずれちゃったぁ~、また貼り直し~!、なんてことが続きます。

2009年2月18日

ハミが作るお弁当がやはり最高~

お昼ご飯は近所の飲食店が作るお弁当やコンビニで買ってきて食べることが多いのですが、
今日はハミがお弁当を作ってくれましたぁ~!。
やはりハミの作るお弁当が最高~!。

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鮭は黒門市場にある北庄の鮭。
美味しいモノをいっぱい知っている大和出版印刷社長推薦の北庄の鮭は特別美味しい。
今回は北海道産。これは前回買ったロシア産の鮭の方が脂がのっていて私的には美味しかった。もうすぐ「時知らず」の季節です。少し高いが特別な鮭で桜咲く季節に食べれる。脂ののりが特別で旨みを凝縮したような特別な鮭です。


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ハミの作るきんぴらごぼうはごぼうのシャキシャキ感が最高で、
噛めば噛むほどごぼうの旨みを感じて特別です。
ごぼうを使った料理はあまり好きでないボンジョルノですが、
ハミの作るきんぴらごぼうはお世辞抜きで美味しい~!。

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お弁当にたまご焼きは定番中の定番。
市販のお弁当に入っているたまご焼きは何か甘かったり色々入っている様で好きではなくて、食べたそうにしているチャーにあげてしまう。でもこのたまご焼きはチャーにはあげません。

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美味しいレストランのランチよりハミの作ったお弁当の方が良い~とまでは言いませんが、
ハミがお弁当を作ってくれた日のランチタイムは心ウキウキしちゃいます。
午後からの作業もいつもよりはかどるような気がします。

2009年2月17日

集中裁断週間

2年待たせてもう呆れられた某万年筆秘密結社?の皆様のご注文の鞄にこれから取り掛かるボンジョルノでありますが、その前に集中的に革小物の裁断を決行しているところであります。
組上げは大阪のTさんにお願いする訳ですが、裁断と漉き割りの手配は私の担当。

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この量は序の口。まだまだこれからであります。
今回は文庫と新刊(ハードカバー)のブックカーバー・キーケース・ファスナーのペンケース(ル・ボナー内ではデブペンと言っている)それにpen and message.さんとのコラボメモカバーと沢山裁断しないといけません。


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革小物の裁断は裁断機を使ってやっています。
裁断用の抜き型を作り裁断しているのですが、これはファスナーのペンケースの抜き型。
若かった頃は革小物もバンバン手裁ちしていましたが、一度に作る量も増え精度を要する裁断の多い革小物の裁断は裁断機なしでは厳しいと感じる今日この頃であります。

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革がずれないように押さえながら今回も3000回ほどボタンを押します。
大型裁断機があれば革を広げて裁断できるので楽ですが、大きすぎて作業場の半分ほどを占領してしまいます。革小物と鞄の部品専用なのでこれで十分です。
この裁断機は私の鞄職人歴より年取った機械なのでか、時々止まります。
なだめすかしながら頑張ってもらっているのですが、私が引退するまでは動き続けて欲しいと願っています。
この裁断機は大阪の中古ミシン屋さんと鞄との物々交換で手に入れた機械ですが運送費が滅茶苦茶高かった。大変重いからです。なので模様替え大好きな私ではありますが、この機械がル・ボナーに来てから一度も場所を移動していない唯一の什器です。

革製品のパーツは革の伸びる方向とそうでない方向を意識しながら、傷のある部分をチェックしながら裁断しないといけません。生地は同方向に均一に伸びますが革は違います。それも一枚一枚違います。それを経験と指先で感じながらパーツを一枚ずつ裁断します。そんな面倒くささがまた面白くもあります。

2009年2月16日

使う人が主役な特別なモノたち

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オバQ似のYさんが1987年式のポルシェ911カレラを入手したぁ~!。
空冷のポルシェには尊敬の念を持っているボンジョルノであります。
宿命付けられたチャーミングなフォルムとRRで空冷という過去の遺物の様な動力システムの制約の中で、時代のトップを走り続けた動力性能を持ったスポーツカーであるポルシェには心からの尊敬を感じる。

そんな空冷ポルシェに魅力は強く感じる私ではありますが、アルファどころではすまない維持費の事を思うと、私の所有したい車のリストにはありますが維持できる車のリストにはありません。
Yさんは長年車に関係する仕事をしていて、親しくしている神戸では知る人ぞ知る市井の名修理職人からそれまでも面倒を診てきた22年前の程度抜群のこの車を格安で入手した。
早速私は空冷ポルシェを始めて試乗させてもらった。

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ドアは高級車の持つ重みはなく軽い。
ギアはフニャフニャで何速に入れたか感が頼り。
内装も全然特別じゃない。むしろチープ。
ハンドルはパワステではなくて幅広タイヤも影響して尋常な重さではない。
クラッチがまた重い。クラッチ操作するだびにヒンズースクワットしてるようであります。
アクセルも重い。長時間の高速走行を続けるなんてことを想像すると恐ろしやぁ~。
その上空冷3200ccのエンジン音が容赦なく進入してくる。
でもダイレクトな加速感は快感で、付いていないのかと思えるほどの硬いサスペンションではあるけれど直進安定性は私のアルファとは比較しようがない素晴らしさ。
硬いサスペンションの突き上げは150キロ以上で走ると感じなくなるらしい。

初めて22年前の空冷ポルシェを運転してみての私の感想は、
私が乗っていた41年前のビートルに似ていて、それに比べてパワー何倍もあって直進性よいけれど、全ての操作に体力が必要な、本当にスポーツする車だと感じた。
憧れだけでは維持できないし、日々の足として使うには相当な覚悟が必要な車だ。
この車を愛し維持し続けるエンスーな人たちは、ポルシェを運転するという苦行と快感の狭間で愛し続けている事を私は知った。
荒馬を操る快感に似たとでも言うのだろうか、安楽には楽しめない特別な思いを持って乗らないと乗れない車だと実感した。

翌日福岡のYさんが出張帰りに神戸に途中下車して来られた。
私はYさんからもう使わないからと1・4の明るさの短焦点レンズを頂いた。
現在そのレンズしか使っていないほどお気に入りのレンズです。
福岡のYさん本当にありがとうございましたぁ~と言う事でYさんはカメラ大好き人間。


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今回も出張だというのにこの2本のカメラを持ち歩く。
デジタルカメラは持っていないし使わない。銀塩オンリーの硬派です。
ライカのレンズを装着したミノルタは白黒用。
でもってもう一つのカラー用はハッセルブラッドのSWC。
このブローニーサイズのカメラ美しすぎる。置いてあるだけで存在感十分。
その上35ミリ換算だと21ミリの広角レンズなのだから凄い。

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こんなに美しいカメラで写真を撮ってみたい。
でもデジカメのように何枚も撮ってからチョイスするという方法は使えない。
その場ではどんな風に撮れたか確認する安易さもない。1シャッター1入魂。
デジカメの安易さを知ってしまうと、魅力は極めて感じるけれど戻れない。
特別なカメラとの魅力的な付き合い方ではあるけれど、
これもまた空冷ポルシェと同じで安易ではない。

苦しみや困難も含み込んでモノと接する奥深い悦楽。
自身の鍛練と正比例して得られる高尚なモノとの関わり。
素敵だしよりモノを濃密に愛せる方法論であるけれど、
私は憧れを感じながら当事者にはなれずに応援団でいきます。


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福岡のYさんは地元で写真展するそうです。
ハッセルで撮った美しい写真見てみたい。

2009年2月14日

某出版社の編集長来店

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「趣味の文具箱」は筆記具愛好家の必読の雑誌。
知り合いが多く出演しているので私もよく見る。
その雑誌の編集長から電話があった。「今度お伺いしていいでしょうか?」と。
私は鞄職人でかばん屋のオヤジである。この雑誌で紹介されるタイプのお店ではない。
でも「取材ですか?」と尋ねると「いいえ違います」ときっぱり言われた。
じゃぁ何のために来るの?

私は大事な週に一度の休みをそのために使う事になったぁ~。


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この出版社はコアな読者をターゲットにした雑誌を多く出している。
画家一筋でいけば今頃時代の寵児、人気画家になっていただろにと親しい連中から言われながらも、我が道を勝手に好きなように進んでいる古山万年筆画伯も、この出版社から沢山は売れないけれど面白い本を大部分出している。そんなもの好きな面白い出版社です。

編集長と万年筆の話を色々してそれだけ。
やはり取材ではなくて、万年筆の話を楽しくしただけだったぁ~。

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ただ「楔」の永田君とコラボして出す太軸10本納まる銘木ペンケースは次回の「趣味の文具箱」で紹介されることになりましたよ。ル・ボナーの鞄は紹介されないけれど。

「取材ではありません」と言われた時私は思ったぁ~。
もしかしたら古山画伯やでべそ会長たちと一緒にイタリア万年筆の取材旅行の依頼だったらどうしよかなんて。万年筆に造詣が深い人たちと万年筆初心者の私のような者がイタリアを珍道中して万年筆メーカーを訪ねるなんていう企画がある訳ないよなぁ~。面白いと思うのだけれど、面白いと思っているのはボンジョルノただ一人かぁ~。
その事を編集長と会う日の午前中ハミに話したら、ハミは大笑い。
そのバカさかげんなプラス思考が大好きよだって。

2009年2月13日

2009年最初のキューブ出来上がりました

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まだまだバックオーダーが残っているキューブですが、
今年始めてのキューブが3本出来上がりましたぁ~!。

今回作ったキューブ3個のご注文主は全員キューブを持っていて
色違いで2個目のご注文です。嬉しいじゃありませんか。

素敵な色出しと質感を持っているシュランケンカーフですが、
型押しではなくシュリンク加工で出したシボは不均一。
均一にシュリンクしているシュランケンカーフを厳選して贅沢裁断で作るキューブは
ル・ボナーのシュランケンカーフを使ったバッグの中でも特別な質感と表情。

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シュランケンカーフの最大の魅力は色。
カラフルな色いっぱいある中で特にこのパープルの色出しは絶妙。
紫は派手な印象から上品まで幅のある難しい色ですが、
シュランケンカーフの紫はチョコ色に限りなく近い気品を漂わせる紫。
多くのブランドが現在使っている顔料仕上げの革だとこの紫は表現できない。
染料メインの仕上げだから表現出来た特別な紫色。


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ジーンブルー(水色)などの明るめの色のシュランケンカーフのバッグの場合
黒系の洋服着て持つことの多い場合は、洋服の色がバッグに徐々に移ります。
そういった場合でもシュランケンカーフは大丈夫。
文房具屋さんで売っている市販の普通の消しゴム使って消せます。

内縫いバッグの豊かさを最大限私たちなりに表現出来ればと思いながら、
キューブのパターンを起こしふくよかな表情を意識しながら作っています。
市販の内縫いのバッグとコーナーあたりを見比べてください。違いが分かると思います。
量産では出せない特別な内縫いのバッグです。

2009年2月12日

TAKUYA君と久しぶりに会ったぁ~!

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注文していたモンブラン149サイズのオレンジのグリマルディーを持って
革小物職人のTAKUYA君が突然やって来たぁ~。
新しい展開を模索して日々忙しくしている彼と会うのは久しぶりです。

TAKUYA君は筆記具愛好家に絶大な支持を得ている革小物職人。
彼の作る革小物は妥協のない特別なモノで、
高価ではあるけれどそれに見合った無二の一品をTAKUYA君は作り続けている。
私たちもそんな彼から刺激を受けながら、私たちなりの特別を模索している。

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彼が質素な我が家に泊まるのは初めて。
夜遅くまで多くの事を語りあかした。

彼は現在新たなTAKUYAワールドを展開しようと頑張っています。
乞うご期待~!。

2009年2月10日

愛すべきポンコツライターが残った

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1940年代のイギリスのオーリック社のマッチレスというライターです。
ル・ボナーの顧客でもあるライターコレクターのS氏から、
500以上のライター調べたら重複するのがあったので差し上げると言われ私は喜んで頂いた。

見れば見るほどこのライターが魅力的に思えるボンジョルノです。
手先の不器用なイギリス人が腕力勝負で作った感じは決して洗練されていない。
蝋付けだって素人レベルで、部品一つ一つの仕上げも雑な感じ。
60年以上の歳月を使われ続けて、角は削れ
シルバー色のメッキはところどころ剥げて真鍮の地肌が露出している。
しかし手作りチックなこの無骨なライターが愛され使われ続けたことで、
経年変化が味わいを増幅しているように私には思えた。

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今まで私はダンヒルとデュポンの2つのオイルライターを使っていた。
ライターとして素晴らしく洗練されていて、申し分ない高いレベルで仕上げられたライターです。
それに比べてこのオーリック社のライターは未完成で雑な作りです。
でもそのポンコツだけれど持った瞬間愛しい思いを私に伝えた。
これはいったいどういうことなのか?。

私はこのライターを見ていると色々な事を感じる。
オズの魔法使いのポンコツロボットとか、ジブリの天空の城ラピュタを守る花を添え続ける古びたロボット兵とかがまず想像できて、
もっとじっと見ると60年以上前のイギリスの鍛冶屋然としたライター工房の不器用だけれど一生懸命作っている職人さんを思い描くこともできる。
他にも色々想像出来る余白があちらこちらから見え隠れするタイムマシーン。

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私は鞄作りをする職人で、より精度のあるダンヒルやデュポンのライターのような完成度を持った鞄を作ろうと思い続けてまだ道半ば。
オーリックのライターのような味で勝負する鞄は作ろうと思わない。
でも下手くそだけれど作り手の思いを60年後にも伝え続けるモノに対して嫉妬と憧れを感じるボンジョルノでありました。
私の宝物がまた一つ増えました。

2009年2月 9日

ル・ボナーのミシンたち

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ル・ボナーにはミシンが3台ある。
1台は平ミシンで、もう2台はセイコーの上下送り半回転カマのTE-2という筒型ミシン。
量産をしないカバン職人の場合筒型ミシンが1台あれば十分仕事が出来る。

ル・ボナーで使っている筒型ミシンは2台とも現在製造していない半回転タイプ。
なのでこのタイプしか使われていない部品はストックが必要だ。
まあ私たちがカバンを作れない老いぼれになるまでは大丈夫な部品のストックはある。

私の知る限り筒型ミシンは半回転下送り~半回転上下送り~全回転上下送り~全回転総合送りへと進化していった。ただ進化と言っても大量に縫い続ける時に支障がおきにくくするための進化であって、ステッチの良し悪しは別問題です。
私は足踏みの下送りのミシンから、工業ミシンのベンツと言われる高価なアドラー社の最新の総合送りのミシンまで色々なミシンを使ってきたけれど、最終的にこのセイコーの半回転上下送りの一時代前のミシンが自分たちに合っている事がわかった。もうミシンはこれで最後までいきます。

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この縫う革の上を走る2本の押さえの形状は原型をとどめておりません。
購入時のままの形で使うとステッチは安定してスムーズに縫えるのですが、ステッチ横に押さえ痕がしっかりつきます。押さえ痕をなくす工夫をし過ぎるとステッチが詰まった状態になってしまいます。そのバランスを考えながら縫いやすいように職人それぞれの好みで削ります。私たちは右の押さえを針の落下位置がはっきり確認出来るようにギリギリまで削り落します。縫う時不安定なバランスを感じますが、それは技術と気合でカバーして縫います。
下送りは痕がある程度つくのは我慢してしっかり送れるように調整しています。

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半回転釜で小さなボビン。これが私たちの好み。
半回転カマはステッチの絞り具合が全回転カマに比べて強くてその具合が大好きなのです。
その代わり安定して縫い続けることが出来なくて、微調整しながら使うミシンです。
微調整する時ミシンと会話しているようで、それもこの上下送り半回転のミシンの魅力。

それとあまりメカニカルでなくて、昭和の雰囲気を持っている筒型ミシンなのも良い。
足踏みの鋳物の台に収まった下送りのミシンはレトロな風情がバッチリで私好みではあるのだけれど、実用と私なりの好みを両立するのはこのTE-2が良い塩梅。
愛せる道具を使って仕事出来る事は、機能が優れている事以上に楽しく仕事が出来て、出来上がった製品も豊さを内包してくれるはずと思っている。

フレキシブルポストミシンとか今までミシンでは縫えなかった形状も縫えるミシンが登場し、ミシンも進化している昨今ではありますが、私たちはミシンで縫えない部分は手縫いすれば良いと考えているローテク職人でこれからもいくでしょう。機械が進化すればするほど世の中には無表情な品が増えているように思うのは私が年をとったからかなぁ~。


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ダレスバッグのトップのフレームの直角部分を縫うミシンは現在でも存在しておりません。
なので手縫いしかありません。ゆえに直角にこだわるボンジョルノです。

この頃よくハミと話すことがある。還暦越えたら手縫いオンリーのカバン作りに移行しようかと。
筒型ミシンで大きなカバンを縫う時、ステッチを凝視して手で支えながら縫うのが厳しくなってきた。手縫いだと時間はべらぼうにかかって高価な品にはなってしまうけれど、腕力はいらない。ただ年齢と共に手縫いのステッチにしても徐々に目幅の大きなステッチにしないと縫えなくなってゆくのだろうなぁ~。若い職人の人たちはまだ感じないだろうけれど、50歳を越えた頃から目の衰えを痛感しております。まだ経験と気力でカバー出来る範囲ではありますが、カバンの作り方を変えていかないと年齢重ねた時カバン職人続けられなくなるのではという恐怖心がよぎる今日この頃であります。

2009年2月 7日

天狗ペン先のアウロラ88

神戸の某万年筆専門店のスタッフK女史は万年筆コレクターであ~る。
本人は実用でと言い続けているけれど、ペリカンの20本入るペンケース満杯状態はコレクター以外の何者でもなぁ~い。それも職業柄某万年筆専門店の悪魔の委託販売コーナーに並ぶ前にまず確認する事の出来る立場の彼女の万年筆は増え続ける。到底私など太刀打ち出来なぁ~い(しなくていいのだけれど)。先日伺った時にもまた増えていた。恋い焦がれて10年やっと手に入れましたぁ~!と何度も彼女から繰り返し聞いたようなフレーズと一緒に見せてもらって試し書きさせてもらった万年筆は~


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アウロラ88。現行品とは違って美しく伸びやかなペン先。
ある人は「天狗ペン」と称したそのペン先で試し書きしてみると・・・・・
すーっと伸びたペン先が功を奏してしなり、イタリア万年筆では今まで味わったことのない快感追求型ペン先。軸のデザインではたぶらかされ続たけれど、書き味は硬くて実用的のものばかりだと思っていたイタリア万年筆にこんな魅力的なペン先があったとは。私もまたまた欲しいと思った。

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こんな美しい伸びやかなペン先のフォルムは他で見たことない。
なぜアウロラはこのペン先を作らなくなって、現行のオプティマベースのペン先の形状にすべてしてしまったのか理解に苦しむ。私の85周年レッド「マダム・モニカ」にこのペン先ついていたら私的には完璧だったのに。今年のペンカタログでアウロラ見てみると、88だけはこの天狗のペン先のように見える。でも実際はオプティマと同じペン先が現行の88にはついている。「誤魔化すなよぉ~」と独り言叫んでしまったけれど、イタリア製品は日常茶飯事で許容範囲であることは百も承知のボンジョルノ。私も古い天狗のペン先の88を探すしかなぁ~い。

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私の持っている万年筆の中で一番美しいペン先の曲線を描いているのは、
フルハルターの森山さんにパイロットの無骨なコースから研ぎあげてもらったこのペン先。
後ろがそのコースそのままで、前が森山さんに研ぎあげてもらったペン先。美し~い!。
しかし元が元だけに限界がある。アウロラの天狗のペン先の伸びやかさは望めない。

50年代のモンブラン一筋~!など宣言したボンジョルノではありましたが、
神戸元町の某万年筆専門店・Pen and message.さんに行くと他にもいろいろ魅力的な万年筆の存在を知ってしまい困ったことであります。近寄らないのが一番なのだけれど、月に2~3度は訪れる私です。行くたびにスタッフK女史の万年筆の増殖ぶりに唖然とするのでありました。羨ましい~。


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でもってP&Mさん訪れた時にライターコレクターS氏が注文していたヤード・オ・レッドの1・18ミリ芯のシャープペンシルが丁度届いていた。現行品の中ではベストと私は思っているシャープペンシル。
もしかしてSさんのコレクター魂はライターからシャープペンシルに移行中かぁ~。
私も含めて煩悩多くて困った人がいっぱだぁ~。

2009年2月 6日

コラボなA7サイズのメモカバー

昨日の木曜日はル・ボナーの休みの日。
仕事熱心な私は朝一番元町の某万年筆専門店に
アルファ145クワドリフォリオを飛ばして訪れた。約10分で到着。
早く行ったらまだ某万年筆専門店は暗くて、
しかたなく元町界隈を散策して時間をつぶした。

私はこのお店には出来るだけ近寄らないようにしている。
魔の委託販売コーナーはあるし、欲しくなる筆記具いっぱいあって、
その上万年筆趣味人が多く集い、聞いてはならない情報多く聞くことになり、
精神衛生上良くない。でも頻繁に訪れるボンジョルノ。
ただ今回は本当に仕事であります。

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Pen and message.の吉宗さんからオリジナルなメモカーバーを作ってもらえないかと打診を受け、A7サイズ(72×102)のメモカバー作ることになりました。
そして早速ファーストサンプル作ったので打ち合わせするためのP&M訪問。

シンプルなメモカバーだけれど何度かのサンプル作ってからの本生産。
小さなカバーだけれどペンを納めたいということになった。
しかしペン本体が収まる部分を作るとカバー本体が小さいので違和感が生じる。
そこでクリップを納める部分であればそんなに突出しないのではと言う吉宗さんの提案は、
逆転の発想で面白いではありませんか。その方向でファーストサンプル完成。

スタッフのK女史が買ってきた本高砂屋のきんつばいただきながら検討会。
それにしてもP&Mのお二人は甘いモノがお好きです。いつも何かある。
私たちのささやかな贅沢ですと吉宗さん。何言ってるのだか。
で改良してセカンドサンプルを早速帰って作ることに。

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出来あがったセカンドサンプルがこれ!。
良いではないですか。ペンのクリップを差すことでメモノートを閉じる役目もする一石二鳥。
これでいきましょう。絞りのペンケース同様ブッテーロの黒・茶・チョコ・ワイン・グリーンの5色で作ります。P&Mとル・ボナーの刻印入れてコラボ商品第一弾として作りまぁ~す。
5,000~6,000円の間のどのあたりに収まって販売出来るかはこれからです。

私は早速このセカンドサンプルを使う事にしました。
これさりげなくてそれでいて豊かさあって良いぞと自画自賛。

2009年2月 4日

やっと完成~!太ダレス

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去年の12月完成予定のオーダーの太ダレスが1か月遅れで出来上がりました。
お待ち頂いていたお客様の皆様ごめんなさい。

今回は定番の色では作っていないブッテーロのネイビー色が2本。
確かににネイビー色なのだけれど、ブッテーロのネイビーは限りなくブラック。
写真でネイビーを伝えられませ~ん。カメラは奥が深ぁ~い。

太ダレスはル・ボナーのメンズバッグの定番中の定番バッグ。
正面から見た時正方形に近いバランスと幅細のフレームが特徴的なル・ボナーの幅広ダレス。
12ミリの細いフレームでも変形をしないのは、角を直角に曲げて手縫いしている事が大事。
大きな曲線で曲げるとミシンでも縫えるけれど、この細さのフレームだと徐々に変形してゆく。

基本的なフォルムは変えずに作るたびに少しづつ変更を加え続けています。
今回は内部を仕切る部分の厚みを増やし、フレームを包む革も今までより0・2ミリ厚くしてみました。それと内側のファスナー付きポケットのファスナーを面取りのエクセラにしてみました。
作り始めた頃より重くなっていますがそれでも市販のダレスバッグより軽くて丈夫なル・ボナーの太ダレスです。興味のある方は店頭にも並んでいますので来店して持ってみてください。

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(外光だとネイビー色が表現出来たぁ~!やったぁ~)


このダレスの基本的なディテールが決定したのは、25年ほど前にイギリスの個人の職人さんが作ったブライドルレザーを使って作ったダレスバッグを見た時でした。
その頃も今も一般的なダレスバッグの場合太い幅のダレスになるとフレームの幅があり、
そのフレームのコーナーが大きくカーブしていて堂々とはしているのですが若々しいシャープさを感じないのが好みではありませんでした。
その25年前見た太マチのダレスはシャープな印象を受けました。フレームが12ミリ幅の細さで角が直角というのがシャープな印象を与える要因だと感じ、その部分を生かし本体のバランスを工夫してル・ボナーの太ダレスは生まれました。そのイギリスのダレスも相当重かったので軽くても質感損なわない工夫が一番の課題でした。

フレームのトップが曲線描くダレスバッグはル・ボナーでは作りません。
開口部のフレームが直線フレームに比べて半分しか開かないので出し入れし難いという理由と、12ミリ幅のフレームだといくら手縫いで強度を高めたとしても変形する最大の要因になるためです。これからもこのディテール守りながらル・ボナーの太ダレス作っていこうと思っています。

2009年2月 3日

迷犬チャーも10歳

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1月28日が我が家の迷犬チャーの誕生日。10歳になりましたぁ~!。
チャーも大台突入した訳ですが、やんちゃな我儘犬として我が家に君臨し続けております。

数日遅れでチャーの誕生日祝いをすることにしました。


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チャーは生クリームとかアイスクリームとかの乳製品には目がありません。
シェラトンホテルでケーキを購入してお祝いといたしました。
「ケーキを買ったから後でお家に帰ってからお祝いしようね」と言ってハミは先に帰途へ。
後からチャーと一緒に私は家路に着く訳だけれど、いつもより急ぎ足のチャーである。
彼は私たちの喋る言葉を全部理解しているのではないかと時々感じるときがある。
理解した上で言うことを聞きたくなくて我儘放題しているように思うのだ。

チャーの誕生日のお祝いは口実で、私たち自身がケーキを食べたかっただけで、
犬であるチャーにケーキ一個まるごとあげるなんてことはいくら私たち夫婦が過保護だからといっていたしません。少しチーズの部分だけなめさせるぐらいです。と思っていたら半分以上あげてしまったぁ~。
だってよだれボトボト落としながら哀願の目でケーキを見つめているのだもの。
食テーブルをやめて座卓で食べるようになった事で、チャーがお座りした時の目線の先丁度に食べ物が位置するようになったことで益々厄介な状態になっている。

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前に飼っていたクークーは本当に優しい犬で、ペットに過保護な私たちであるのは変わらないのだけれど我儘じゃなくて従順であった。
そのクークーは心臓を患って亡くなったのが11歳の時。
チャーはそのクークーよりず~と長生きして欲しいと願っている。

2009年2月 1日

仕事中の一杯のコーヒー

私は何気なく一日に何度もコーヒーを頂く。
朝一番ハミの分も含めて大量にドリップでコーヒーを入れるのは私の日課。
出勤前に3~4杯は当たり前に飲んでいる。

イタリア製のインスタントコーヒーを頂いた時には、
これはなかなかいけるんじゃないのと飲んでいた時期もあったけれど、
手間ではあるけれどドリップで入れる。時々はミルで削った薫り高いのを頂く。
やはり特別旨い。私は神戸の老舗のニシムラのコーヒー豆が特に好きだ。

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仕事中も何度もコーヒーを頂くのだけれど、お湯を沸かしてドリップという訳にはいかなくて、
安易に飲める一人用インスタントドリップのコーヒーを飲んでいる。
これが家で入れるコーヒーほど美味しくなくて、香りもコクもイマイチ不満足であったけれど、
やっと満足出来る一人用インスタントドリップコーヒーに出会えたぁ~。
それはキーコーヒーのドリップオンコーヒー。

このキーコーヒーの濾過紙だけはお湯を入れて数十秒経ってからでないと、
コーヒーが染み出てこない。この工夫によってコクのあるコーヒーを抽出できるのだ。
他のメーカーの品ではこの工夫がないので、
一人用の少量のコーヒーだと美味しく抽出できない。
私はキーコーヒーの一人用ドリップコーヒーを選んで飲んでいる。
この濾過紙だけ売ってくれるなら、ニシムラの豆入れて仕事場でも飲めたらそれがベスト。

仕事の合間に訪れる至福のコーヒータイムにはイリーのコーヒーカップ。
イタリア大好きオヤジのマイカップは「 illy 」でしょう。


「 追伸 」

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二日前のブログのコメントでスピーカーの位置変えるだけで音質が変わるので面白いですよとのお言葉に触発されて、朝一番スピーカーの位置を変えてみました。
音に広がりがでたようであります。面白いではないですか。
明日は黒御影石をスピーカー下に敷いてみようかな。
それにしても帽子増えたなぁ~。帽子も作っておられるのですか?と来店される方が時々おられます。ごめんなさい。帽子は作っておりません。

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