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ふしだらなほど柔らかな書き味の万年筆

私はペントレにおいて商売第一ではあるけれど、特別な万年筆が格安で入手することが第2の目的でもあった。しかしブースから離れる事出来ず、1時間以上の時間が過ぎていった。
最大の獲得チャンスを棒にふり半ば諦めていた時、昨年ユーロボックスさんで知り合った私のブログを読んで頂いている方が来られ、まだ森さんのブースに面白い万年筆がありますよと教えて頂いた。私は最後のチャンスとその万年筆を掴み取ったぁ~!。
振り返ると一瞬遅れをとったつきみそう先生の恨めしそうな顔。やりました。

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よく見るペリカン#600でその上インクが入っていないのでその本性がわかりにくかったので1時間を過ぎても残っていたのだろ。このペリカン#600はそんじょそこらにある#600ではない。
森さんが「ふしだらなほどに柔らかい」と称した1980年代に#600が生まれた最初期の短い期間搭載されたフニャフニャ柔らかペン先の品。
ペリカニスト(そんな言葉あるのか分からないけれど)の憧れのトレド#700の最初期バージョンにも搭載されていた同じペン先。

と思っていたら森さんからコメントがあり、これは#500だそうです。
早とちりしてお恥ずかしや。でも感想は同じであります。
柔らかすぎてペン先壊す人が多発して短命に終わったペン先らしいです。

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早速万年筆愛好家でインク瓶コレクターのOさん(ル・ボナーの顧客でもある)の持参していたインクを注入してもらい書いてみた。なっなんだこの書き味はぁ~!。
まるで毛筆の書き味とでも言おうか、書くのをやめることの出来ない麻薬のようなペン先。
その上しっかりした意思を持って字を書かないと、字は崩れ線を無心で書きなぐり続けたくなり、
それに陶酔して本来の目的が達成できなくなる魔性の書き味であります。

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私はペリカンM800を万年筆の良心と思っているけれど、ペリカンは今まで100Nしか持っていなかった。その理由はイリジュウムへと向うペン先の角度が好きではないのです。
旧アウロラ88などに搭載されていた伸びやかなハイレグ仕様の形状のペン先が好みだからであります。
そんな好みはこのフニャフニャでどこまでも柔らか書き味を体験すると吹っ飛んでしまった。

現在気になっている本命の50年代のモンブランの万年筆たちは柔らか書き味ではあるが、
ある程度のところまでフワァ~と柔らかさ感じた後しかっり支える芯のようなものを感じて安心感を与えてくれるのだけれど、
このペリカン#500はどこまでも柔らかく酔っぱらいの千鳥足のように不安定な足腰で、書いていてもヘラヘラ笑ってしまいそうになるほど。

会場にいる知り合いにこの書き味を試してもらうと、
「えぇ~」とか「アウ~ン」とか必ず一言発して、魔性のペン先の虜に。
書道家の人にもこのふしだらなほど柔らかな万年筆の書き味試してもらったのだけれど、
まるで毛筆で書くときと同じ感じで軸を持ち書き出すと、平安時代の和歌に記された毛筆の文字のように美しい流れある縦書きのひらがな。
皆さん「参ったぁ~」の一言。この1本で今回は十分満足した私でありました。

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神戸に戻り、何人かの万年筆愛好家の人にこの書き味試してもらっても同じ反応。
ただ固い書き味を好む人はこれは万年筆としてあるまじきふしだらな柔らかさだと感じるようです。
今日もP&Mの万年筆マニアなスタッフKさんが来店したので早速試し書きしてもらった。
今まで味わった事のない柔らか書き味に感嘆の声。万年筆の書き味抜群の紙「リスシオ 1」に試し書きしたもんだから、いつまでも書きなぐり続けたい症候群にはまってしまった。これは恐ろしいペン先であります。


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コメント (4)

 恨めしいだなんてとんでもない。私はむしろ、この魔性のペン先に魅入られなくてよかったと心の底から喜んでいるのですよ。実にあれは人を堕落させる柔らかさ。こいつを大量生産してどこかの国に集中豪雨輸出すれば、その国は滅びることでしょう。まさに某国のペン先。
 受注用紙を書いているボンジョルノの手元を見て、これは素面ではないな、と思ったほど。あれでは自分でも読めないのではないですかぁ?
 とはいえ、また書かしてください。魂が滅びない程度に。

Re: つきみそう さん

あのペン先は悪魔の所業だったのか。ゆえに正義が勝利し短命だった訳ですね。とろけるような甘味さを持った書き味を時々生活指導の名目でお試しください。それにしても万年筆の迷宮はいつ終焉を迎えてくれるのでしょうか。

                          ル・ボナー松本

ノブ:

あの書き味は「甘露」でした。思考が停止してしまいます。何を思い、何を書くのでしょうか。
ところで「リスシオ・ワン」でノートが欲しいですね。今気に入って使っているGMUNDは裏抜けのしないのですが、紙が厚すぎるため持ち歩くには重すぎます。また裏表の書き味が若干違いますので、片面しか使っていません。それに比べて「リスシオ・ワン」は薄いにもかかわらず、裏抜けせず、両面の書き味に差異を感じません。ノートにピッタリと思います。それも30枚から50枚の携帯に便利な物がよいです。またはバインダー用も良いかと思います。個人的にはA4、1,000枚を罫線無しで購入し、バインダーに使いたいです。

Re: ノブ さん

リスシオ・ワンは本当に良い紙だと思っています。
大和出版印刷の担当者に連絡したらA4罫線なしで販売してくれそうです。価格等の詳しい内容が分かり次第連絡しますね。

                         ル・ボナー松本

ヤッター万:

松本さんにこの万年筆の存在をお知らせできてよかったと思います。本当は私もほしかったのですが、すでに大枚をはたいて2本購入しておりましたので断念しました。昨年の悪魔の館で柔らかペン先に感動していたお姿を思い出しお勧めしました。この万年筆を手にした時の松本さんの表情が忘れられません。運命ですね。今度、秋田からその万年筆に会いに、、、いやいや、松本さんのバッグを買いに行こうと思っています。

Re: ヤッター万 さん

本当にお知らせ頂きありがとうございました。特別な書き味に大変満足しております。それにしても今回も高価な万年筆を2本も購入されたようで、迷宮から抜け出せそうにないようですね。ご愁傷様です。
是非一度神戸のル・ボナーに遊びに来てください。ペリカン#500のフニャフニャ書き味と一緒にお待ちしています。

                          ル・ボナー松本

pelikan_1931:

これはM600でも#600でもなく、#500です。ごく希に初期トレドの金一色18Cニブよりも柔らかいのがありますが、これがまさにそれじゃ。

BやBBになると多少弾力が削がれるのでMが一番柔らかさと書き味のバランスが取れている。

じつは、これは、つきみそうしゃんが来るだろうなと予測して入れておいた物。うまくさらいましたな!試し書きを先にされていたら終わりだったでしょう・・・

Re: pelikan_1931 さん

そうだったのですか。ブログで紹介されていた#600だと思っておりました。ごめんなさい修正しておきます。
それにしても面白くてやめられない書き味であります。ありがとうございました。

                     ル・ボナー松本

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2009年04月15日 21:19に投稿されたエントリーのページです。

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