2011年2月アーカイブ

2011年2月28日

マニュアル操作でカメラ趣味をより楽しく。




アダプターを介してMLマウントのカールツァイスレンズを装着した事で、デジタルミラーレス一眼レフカメラ・E-P1はマニュアル操作でないと写せないカメラになった。これが私の場合はいい塩梅でカメラ趣味を楽しめる事に驚いた。現像するまで撮った写真を確認出来ない銀塩カメラの優雅な趣向はまだまだ楽しめない初心者カメラ小僧の私には、デジタルの手助けを受けながらマニュアル操作するバランスが楽しいのだ。画像を撮るなら今や携帯に付属しているカメラ機能で十分。私の場合撮った写真は結果であって、カメラで撮るプロセスが楽しい訳で、なので撮る時の所作と時間を遊びたい。デジカメでマニュアル操作にはまってしまったぁ〜。



最初にダイアルをMのポジションにして、次にレンズ部分にあるF値を決める。ボケ味大好きな私の場合はレンズの開放状態が多い。このカールツァイスの50ミリF2.0の場合は2の位置。でもマニュアル操作するようになって絞るという事も少し覚えた。


その後液晶画面の明るさを確認しながらシャッタースピードを決める。画面上にある320という数字がシャッタースピード。これを変えていくと画面の明るさが変化して視覚的にわかりやすい。そしてようやっと液晶画面見ながらレンズ部分のマニュアルフォーカスリングを回してピントをあわせてパシャー。全てオートでの撮影では得る事の出来ない、撮る時間を遊ぶ楽しさ。オートならピントが合うのは当たり前。その当たり前の事が手動だと感動に変わる。


光学ファインダーはなくても十分。ただ無限遠領域を写す時はピントを合わせる必要がないので、ファインダー越しに構図だけ意識して撮ると、銀塩カメラ的ポジションでカッコ良く?撮る事が出来ると私は思うのでありました。写真を撮るスタイルを楽しむ為に。光学ファインダーは性能より見た目が一番がボンジョルノ的。


デジタルの助けを借りてはいるけれど、マニュアル操作での撮影はハイアマチュア気分も味わえる。そしてカメラ操作の相関関係を徐々に覚える事が出来そうで、銀塩カメラでも抵抗なく撮る事が出来る日が訪れるための、私にとっての近道のようにも思うのでありました。

私は今までカメラ道においてはあまり資金を投入していない。いっぱいあるけれど自分で買ったカメラは今のところGRD3とあと少々?のレンズ。カメラ趣味も持ったル・ボナーのお客様たちからの永久供与とか頂いたりした品が大部分。バチが当たるぞなどと言われながらそれを甘んじて受ける所存で、肩身を狭くしながら?カメラ趣味を楽しんで来たボンジョルノでありました。そんな私ではありましたが、一念発起?手に入れたいレンズが。コシナのノクトン25mmF0.95。マイクロフォーサーズ機だと丁度50mmの画角になり、その上脅威の明るさ。このレンズさえ入手出来ればレンズはもう要らない・・・?とハミと交渉し了解を得た。ただ信頼出来るカメラ趣味の先達のお墨付きあればとハミは言う。すぐにバルナックtaka爺に電話したら「俺は明るいレンズに興味ないからお墨付きなんて言えないよ〜」だって。次は私をカメラ道に引きずり込んだX100入手間近の常連客F氏にスペック中心の論理的説明を加えたお墨付きを頂けるとありがたいけれど、へそ曲がりだからノンと言うかもと思いつつ話したら、案の定論理的説明にて否定されたぁ〜。でも大丈夫。来週には東京からO大先生が入手したばかりのそのノクトン25mmF0.95を見せびらかしに持って来られるから。O大先生ならお墨付きを絶対頂ける。このレンズを入手出来た暁には、私のカメラ趣味が新しい次元へステップアップするはずだと確信するボンジョルノでありました。果たして入手可能でありましょうか。


2011年2月25日

私にとって居心地良い神戸元町界隈

昨日は木曜日でル・ボナーはお休みの日。ここの所休みの日も仕事場に出る事多くて、この神戸の離れ小島・六甲アイランドからあまり出る事なく過ごしておりました。昨日は終日フリーだったので、久しぶりに神戸元町界隈に出没しました。神戸の中で元町界隈は妙に居心地が良いボンジョルノです。チャーの散歩を早めに終わらせ、愛車のアルファロメオ145クワドリフォリオ前期型でハーバーハイウェイを飛ばせば、20分でPen and message.さん横の有料駐車場。ここに車を停めてまずは久しく顔を出していなかった「水谷時計修理工房」へ。路地裏にある水谷さんの工房は、私にとってピノキオのゼベット爺さんの工房のように思える。路地裏の階段を下るとすぐに見える。窓越しに仕事に集中している水谷さんをそっと見てから中へ。



いつものように優しい笑顔で迎えて頂いた。水谷さんに出会えた事で、時計趣味の楽しみが新たに加わった。特別でない時計でも手を加え維持する事で、その使い手にとって特別な時計に変わる。このところいつも付けている50年代のオレオールというブランドの時計も、水谷さんが裏蓋をスケルトン加工したモノを無理に譲って頂き、気に入って使っている時計だ。


今回は懐中時計のメンテナンスを二つお願いした。裏蓋開けて機械について水谷さんから詳しく説明してもらうのが好きだ。人が作り出した小宇宙を、説明聴きながら愛おしく感じています。

いつまでも居たいと思える居心地の良い場所。でも長いは無用。仕事の邪魔になります。1時間弱居て退散しました。



Pen and message.さんを訪れるのも久しぶり。ビルの大規模修繕の骨組みもはず去れすっきりしていた。この万年筆ショップは絶妙な位置と佇まいだと思う。元町駅からすぐ近くでありながら、隠れ家のように目立たない路面店だ。それがより居心地良い場所にしているのかもしれない。

スタッフK女史は、入手したばかりのル・ボナーのアイリス色のタンクトートが大変お気に入りのよう。ありがたい事であります。それにしてもセーターを同色で揃えて持つK女史に恐れ入りました。K女史は万年筆だけではなくて、ル・ボナー製品もヘビーユーザー。そして広告塔。

いつものようにP&Mさんの委託販売コーナーには魅力的な万年筆たちがいっぱい。目の毒だ。この場所も静かな時間が流れ居心地よいけれど、「お出ししましょうか?」「書いてみられますか?」の言葉が出る前に退散だ。



神戸元町界隈に来るとこの2軒は必ず訪れ、その後元町高架下商店街を冷やかし、元町本通り商店街の杉本酒販(タバコの方がメインだのに)にてシガリロを買って帰るのが今までのパターンだった。それがどうした事だか、カメラのカツミ堂にも必ず寄るようになってしまっている。カツミ堂はカメラ専門店として神戸の最後の砦。カメラ関連の品はできるだけネットや家電量販店ではなくてここで買いたいと思っている。今大変興味津々のレンズのノクトン25ミリF0.95が見れるかなと思い覗いて見たけれど、やはり人気で入荷すると展示される間もなく売れちゃっているようだ。

元町界隈を歩くと、私の若かりし頃の「昭和」にタイムスリップ出来る。「殿方ぁ〜」と接客して頂けるマダムがいるネクタイ専門店・「元町バザール」へも今度アスコットタイを購入しに入ってみよう。気弱な私は少しビクビクしながら。

2011年2月23日

今年初めての「ポーチ・ピッコロ」

去年何度も繰り返し作り好評だった「ポーチ・ピッコロ」を、今年初めて作りました。今回はご要望多くあった革と色中心での生産となっています。使うと分かるこの小さなポーチの能力の高さ。



前回はブッテーロ中心で作らなかったシュランケンカーフでは、黒(ネイビーステッチ)、バイオレット、スカイの3色での登場です。やはり気軽にピッコロを使いたい場合は、このシュランケンカーフ使ったポーチ・ピッコロがお薦めです。



国産黒毛和牛の皮を、姫路の伝統なめし技法「白なめし」で革にし、その革を揉んで出したシボに本漆を何重にも塗り込んだ黒桟革の2色で作ったポーチ・ピッコロは欠かす事が出来ない。ピッコロで使う革の中で一番後から登場した革ですが、多くの方々から支持を得ています。「和」を感じる落ち着きあるポーチ・ピッコロ。



クリスペルカーフでは今回はご注文あったこの黒にブルーステッチのみ。ダークブラウンと黒(赤ステッチ)はまだ少し在庫があったので、今回は作りませんでした。それにしてもクリスペルカーフで作るピッコロは上等だ。特別な革である事を伝えてくれる。

今回ブッテーロでは作っていません。製作準備する時点では在庫があったので作りませんでしたが、出来上がった現時点ではチョコ1個だけになってしまっています。次回はブッテーロで作らないと。



ポーチ・ピッコロは見た目よりいっぱい入ります。現在私が使っているシュランケンのバイオレットのピッコロの中はこんな感じ。まだ余裕がある状態です。シンプルな内装の仕様なので、使い方工夫して十人十色。やはりGRD3はこんな感じでコンパクトに収めて持ち歩くのが良いと今頃再認識。



身の回り品を収めてファスナー閉じると小さいけれどふくよかな表情した私のポーチ・ピッコロ。シュランケンカーフはそんなにエージングは期待出来ない革だけれど、それでも私のバイオレットのピッコロは新品時より艶が出てきています。

シュランケンカーフ、ブッテーロ使ったピッコロは税込み33600円。
クリスペルカーフ、黒桟革使ったピッコロは税込み42000円。
分度器ドットコム、Pen and message.さんでも販売していまぁ〜す。

2011年2月21日

落ち着いた色中心にタンク

ル・ボナーのレディースの定番中の定番のトートバッグの「タンク」が、
ずーっと欠品中でしたが、久々店頭に並びました。
今回はシックな色中心に5色での登場です。
お待ち頂いていた皆様見に来てください。
予約されているお客様には順次ご連絡させて頂きます。



黒のタンクトートは久しぶりの製作です。
ず〜っとシュランケンカーフの黒は入手出来なくて、
ようやっと年末にいっぱい入手する事が出来ました。
現在黒のシュランケンは在庫いっぱいなので、
これから色々なカタチになって登場します。


ゴールド色のシュランケンカーフは、
タンクトートにした時にすごく良いと思う。
シュランケンのゴールド色には生成りの糸が映える。


シュランケンのブルーはネイビー調の落ち着きある青。
季節や洋服を選ばない、それでいて静かに主張している。


ル・ボナーはシュランケンカーフを日本で最初に使い始めました。
その初期から使い続けている色の一つがこのオレンジ色。
日本にシュランケンカーフが「サライ商事」さんを通して入荷した最初は、
黒、チョコ、ゴールド、それとこのオレンジとジーンブルーの5色だったように記憶している。もう使い始めて10年ほどになるなぁ〜。



タンクトートでは初めてこのライトバイオレット色の「アイリス」でも作ってみました。
ル・ボナーで大人気の落ち着き持った「バイオレット」とはまた違った妖艶さを秘めた紫色の「アイリス」。
見惚れてしまう凄い色です。

「タンク」はA4ファイルも収まる少し大きめのレディースのトートバッグ。
ハンドルは肩掛け出来る少し長めで、脇に抱えるように持てば、
口元にファスナー付いていなくても安心感も十分。
タンクトートは税込み50900円。

シュランケンカーフはル・ボナーのメインレザー。
レディース中心に使っていますが、メンズでも使う事が多くなってきました。
ル・ボナーのメンズバッグの中で一番支持されているパパスも、
次回生産時には定番のミネルバボックス3色以外に、
シュランケンカーフの黒、ゴールド、オレンジ、それとダークグリーンでも作る予定。
ドイツ・ペリンガー社が作り出すシュランケンカーフが私たち二人は大好きです。
手抜きなしの誠実な仕事から生まれた正真正銘本物の本シュリンク革。

そのペリンガー社の社長さんが3月に来日する。
毎年夏の来日だったけれど今年は早い。
どうやら日本の夏の厳しさが相当こたえたため、
日本の爽やかな季節の来日となったようです。
今は作っていないイタリアンカーフの試作をお願いする予定。
10年ル・ボナーでストックしている特別なイタリアのクロームなめしの革。
10年経ってもねっとりしっとり。いやその質感が熟成している。
その革を復刻出来るとすれば、私の知る限りペリンガー社しか思い浮かばない。

2011年2月19日

デジカメの話題が多い今日この頃のル・ボナー




ル・ボナーの週末にはカメラの話題が多い今日この頃。先日も元カメラマンO氏がルミックスGF1にGRレンズ付けて見せびらかしに来た。家電チックなGF1が急に素敵な佇まいに変身。特に金属製のフードが渋い。マニュアルフォーカスしか使えなくなるけれど、その方が写真を撮る自分に酔える・・・?。そしてクラシカルなレンズを装着すると最新のデジカメ一眼が素敵な佇まいに変わる。


今話題の中心は3月に発売されるFUJIのX100。この外観の意匠は私の求めるカメラのあるべき姿。きっとボンジョルノは行っちゃうだろうと勧めた常連客F氏であったが、スペック至上主義のはずのF氏本人がはまってしまった。高級コンパクト銀塩カメラを使い続け、コンデジヘ移行する時にスペックを調べ上げて選んだカメラがシグマのDP1。ハイアマチュア用にレンズメーカーが作ったデジカメ。このデジカメなら満足出来る写真が撮れるはずだった。だが自分がまだハイアマチュアでない事を思い知らされ、数ヶ月で残念し今はボンジョルノカメラコレクションの片隅にそのDP1は眠っている。その時の挫折がトラウマとなってX100には念には念を入れて現在調査中のF氏。MTF曲線見ても私には何の事だか分からない。


私はこのオリンパスEーP1で良い。カメラにおいて外観重視の私ではありますが、X100はやり過ぎでEーP1が丁度いい塩梅。所有者はそのF氏なれど一台あれば良いF氏なので、X100を購入した暁には私が下取る事になっている。なので強くX100を押しているボンジョルノでありました。あれ〜何時の間にか純正ネックストラップからル・ボナーオリジナル革ストラップになっているぅ〜。

カメラは格好からと思っているボンジョルノ。スペックが劣っていたとしても外観良ければその愛機で良い写真撮りたいと願う思い強くなるはず。この考え方に賛同する人は少ない。賛同して頂いた数少ないお客様様がカメラ初心者のカメちゃん。そしてそのカメちゃんはライカのX1購入を宣言したぁ〜。コンデジの中で不動の最高値。スペックがその値にあたいするかと言われるとう〜ん。でもあのライカマークは存在感抜群。他人事だし一度操作だけはしてみたいから、カメちゃんには是非購入すべきだぁ〜と無責任に後押しするボンジョルノ。

私が一番良く使っているキヤノン50Dは撮っていて楽しい。でも常時携帯するには重ぉ〜い。やはり首からぶら下げていても首がこらない重さのコンデジをと願うのでありました。常時携帯するカメラにEーP1にカールツァイスレンズは最高のアクセサリー?。



でも冷静になると、私はGRD3というコンデジの名機を持っているではありませんか。その抜けの良い写真には脱帽です。ワイドコンバージョンレンズ付けない本来の28ミリF1.9でぐぐっと寄って撮れば、大好きなボケ味も可能だ。本当に大したコンデジです。それでこのGRD3も液晶画面以外グルっと一周エレファント革巻きル・ボナー仕様に外観もバージョンアップ。



でも外観重視の私はコンバージョンレンズとファインダー装着して、コンパクトさ無視して持ち歩く。要は構図が大事とは思っている。パンフォーカスでも構図の工夫で主題を表現出来る写真が撮れたら良いなとは願っている。もしそんな願いを叶える写真が撮れるとしたらこの脅威の広角21ミリのはず。でも広角は難し過ぎる。それで少し遠ざかっていたけれど、フル革巻き外観仕様にしてもう一度広角での写真に挑戦する事にした。

それにしてもEーP1にアダプターを介して渋い外観のレンズを装着した風情は良い佇まいだ。もし入手叶ったならコシナのノクトンクラシック35ミリF1.4を付けたいな。レンズの外観が格好いいのだ。やはり外観一番のボンジョルノ。でも冷静になると今持っているカメラとレンズたちで十分だ。何かカメラにおいても迷路に入ってしまったようだ。ライカM3を楽しめる上等なカメラ趣味へはまだまだ行けそうにありません。この所カメラの話題ばかり書いてしまっているなぁ〜。

2011年2月16日

私にとってのカバン作りの醍醐味。

カバン作りをしていて、職人それぞれ一番楽しい作業は違う。私の場合は、デザインが決まった後、その狙いを実際にカタチにするパターンと無理なく縫製する為の工夫を試行錯誤する時が一番夢中になる。



ポーチ・ピッコロは大変だった。何でもないシンプルなメンズポーチだけれど、バッグinバッグにもなるサイズでありながら、十分な収納力を持ち合わせたポーチにする為に、内側にも外側にも出っ張りが出ない縫製方法でないといけないと考えた。ポストミシンを使った縫製だと上手く行きそうな感じだったけれど、実際にポストで縫ってみるとコーナー部分のマチが出っ張りスマートなイメージに組み上がらない。シャープさが出ない。何度も試作を繰り返し、平ミシンでもこのカタチに縫い上げる事の出来る縫製手順の工夫を導き出せた時は感激だった。このポーチ・ピッコロはデザインするだけのデザイナーには生み出せない、職人がデザインし縫製の工夫まで考えたから生まれたカタチだと思っている。このポーチ・ピッコロも現在数個しか在庫がない状態で、只今製作中でもう少ししたら出来上がってきます。クリスペルカーフのブルーステッチ、シュランケンのバイオレット、スカイを待っておられる皆様、もうしばらくお待ちください。


表にはショルダーベルトの中央を走るステッチ以外ステッチを見せないで組み上がったショルダーバッグ「ペーパームーン」はボンジョルノの真骨頂。分解しても縫製方法が理解しにくい難解なパズルの様なパターンのバッグ。最初に私がサンプルで作った品とパターンを提示した時、作って頂く職人さんは手順を覚えるのが大変だしポケットいっぱいで手間がかかりそうだからと断られた。でも諦めず説得を繰り返し、慣れるとスムーズで数が上がる事が分かって頂けた。その後大手通販会社にて販売し、相当年齢層が高ぁ〜いお客様に支持されて、ル・ボナーのバッグの中で一番いっぱい作った。要望があるのでこのペーパームーンは復活させたいといけないと思ってます。実はこの同じ考え方で、リュック、トートバッグ、ブリーフケース、縦型ショルダーバッグも何年も前に型紙は起こしていた。日の目を見せてあげたいものです。


大人気のパパスショルダーも新型に変える時に、本体サイズ変えずに口元をどうしても広げたかった。A4ファイルが入るサイズだのに、口元狭い為収めにくい。これをどうしても改善したかった。ショルダーの付け根部分のパーツの形状変更。この工夫で口元が4センチ広がって、A4ファイルがスムーズに収める事ができるようになった。何度もパーツの形状を変えて作ってみて、その結果このカタチに。これがミシンで縫えるぎりぎり。ミシンは手縫いと違い色々な制約がある。ステッチの内側7ミリ幅の押さえが走るスペースが必要で、それをギリギリのところでクリアーした苦心のパーツ形状。

縫製方法まで考慮してカタチを生み出す事で、ル・ボナーらしさが生まれる。そのスタンスでこれからも理解して協力してくださる職人さんたちと一緒にル・ボナーのカタチを生み出して行きたいと思うのでありました。カバン作りは面白い。

2011年2月14日

神戸に雪が降って




雪があまり降らない神戸ですが、今日は朝から降り続けました。大量に降って大変な地方の方々には申し訳ないけれど、私たち二人は雪が大好きです。神戸は大好きな街だけれど、雪が積もらない事だけが不満な二人。東京の多摩地区に住んでいた頃は、少しでも積もったらそれをかき集めてかまくらを子供たちと一緒に作っていた。雪が降らない年は、雪を見るだけのために信州まで車を走らせた。雪が積もった時の静寂の時が別世界。チェーンを巻いた車のシャンシャンシャンという音が、まるで馬車が奏でる音色の様。もうその音色は久しく聞いていない。



雪降る六甲アイランドを窓越し見ながら急に「津軽海峡・冬景色」の歌詞を口ずさんでしまった。先日時計ライター・N氏来神時に、一昔前の歌謡曲は歌詞を読むだけで頭の中で情景が描けたけれど、メロディーに歌詞を当てはめたこの頃のポップスは浅ぁ〜いという話しで盛り上がった。その時話題になったのが石川さゆりの「津軽海峡・冬景色」。「上野発の夜行列車降りた時からぁ〜青森駅は雪の中ぁ〜」。若い頃は演歌なんて全然聴く事なかったのに、これは完全におじさんだ。石川さゆりの「飢餓海峡」「天城越え」も凄い曲だと思う・・・・・。何言ってるのか。

そんな事考えていたら、ガルサーレザーというスイスの革の事を思い出した。雪上に広げて干す事で適度に湿気を含みながら乾かし締まった革になると言う。雪降る季節しか作れない登山靴用の革。今もあるのだろうか。そんな物語を語る事の出来る革が本当に少なくなった。素敵な革(素材)と出会い、その素材を生かす事を思い描きながらカタチを発想していた時代から、その逆が幅をきかす時代になったから。私たちは時代遅れでも前者でありたいと願う。



少し積ったけれど、夕方には雨に変わってしまって残念。3連休久々にお客様いっぱい来店頂き、楽しい時間を過ごさせて頂きましたが、今日はいつもの静かなル・ボナー。仕事の手を止めて、雪の降る街を愛おしく眺めていました。今日は少し早めに帰ろっと。



先に帰宅したハミが、帰路自宅近くで撮った雪景色。このまま降り続ければ積ったけれど、私が帰る時にこの場所を通ったけれど、もう雪は消えていた。信州の雪原が見たくなった。静寂のファンタジー。

2011年2月12日

「カスタム823」をこの頃よく使っている




先日Pen and message.の吉宗さんたちと食事に行った時、入手叶った「プラチナプラチナ」を見せてもらった。同じPMのスタッフK女史とは違って、収集癖が希薄な吉宗さんが入手叶い心踊らせた万年筆。シルバーの軸はパーカーのシズレなどと同様の工業製品的な加工で作られた品で、ペリカンのマルゲリータのような特別感はない。でもプラチナ社が精魂込めて作り上げたであろう気概のようなモノが伝わる。その清々しさが心地良い。 日本製でこういう豊かな意匠の万年筆は少ない。私も入手したいと思ったぁ〜・・・・・・。

でも万年筆はしばらく目を瞑る事にしている。そして今持っている70本ほどの万年筆をもう一度見つめ直した。華やかな意匠の万年筆や、物語を多く有する万年筆や、驚きの書き味の万年筆に目が行きがちだったけれど、ここのところよく使っているのがこのパイロット「カスタム823」。


この「カスタム823」は、「この万年筆は良いよ」という古山万年筆画伯のセールストークに心動かされ、大井の頑固万年筆ペン先職人・森山さんに、Cニブを極細に研いでもらった品。研ぎあげた事でCニブの時の無骨なペン先が、旧アウロラ88のハイレグペン先にも似た美しい曲線に変身して見栄えは抜群。しかしやはりCをEFまで研ぎ上げるのは無理があるようです。硬いパイロットのイリジュウムは特に厳しい。それで使う事少なかったけれど、MFにしたら素晴らしい書き味を実感。フロー良くて、ハイレグ風な研ぎによって得られたサスペンションが、私の好みの書き味にピッタリフィットした。


MFでこのイリジュウムの大きさは凄い事です。大容量のプランジャーが後押ししていつまでも書き続けたくなる書き味。加工はしてもらっているけれど、基本スペックが高いからこそ得られた驚きの書き味。それにしてもこれだけ大容量を吸入出来るプランジャーは驚きです。意匠ではなく、スペックと潜在力でボンジョルノお勧めの万年筆です。



パイロット社の技術力と価格以上の価値をカタチにするポテンシャルには敬服する。新しく登場したこのピストン吸入方式の「カスタムヘリテージ92」は、本格的ピストン吸入方式で、それに加え14金ペン先。それで価格は税込み15750円也。お見事というしかない。この万年筆はまだ買っていないので、画像はP&Mさんのホームページから借用。

今日はル・ボナーの革いっぱいの倉庫部分で、コアな万年筆趣味な人たちが集まって「万年筆調整教室」があった。今年になって始めての健全なる万年筆ヘンタイ倶楽部?の集会だ。皆勤賞の北海道人は当然、今回は東京からも。万年筆趣味は大多数の方々には理解してもらえない趣味。対費用効果を言われると不毛の荒野。でも感染すると抜け出せない。だから寄り添い楽しむ。この会に集まる方々もどこか可笑しく(面白く)楽しい人たち。傍観者として憧れ感じながら眺めているボンジョルノ。万年筆は面白い。でも今年になって万年筆はまだ増えていない。

2011年2月11日

写真加工して心象風景

昨日、今日撮った写真を加工してみました。
こんな楽しみ方も楽しい。

















ここまで2月9日(木曜日)の休日撮った写真。














雪降る朝を迎えた2月10日の祭日の金曜日。
神戸に雪が降るのは珍しい。やはり積もらなかった。
ハミと新しいカバンのカタチを話し合う。
ハミがカタチ思い描き、私がパターンを考える。
そんな時間が仕事の中で一番好きな二人。
そしてハミからバレンタインチョコレート。
この写真だけは加工していない。

2011年2月 7日

マウントアダプター使って楽しいカメラライフ

一眼レフカメラでマウントアダプターを使って楽しむという方法を知った。キャノンのボディーにライカMマウントが可能なアダプターはないかと探してみたけれど見つからない。厚みのあるボディーに小さなレンズを装着するのはやはり無理なのか。失望を感じていたいた時に常連客F氏登場。ライカMマウント用のアダプターと一緒にオリンパス・ペンE-P1を持って来て、使っていいよと貸してもらったぁ〜!。




カールツァイスの50ミリF2.0のMマウントレンズをアダプターを介して装着してみると、E-P1のシルバーボディーにツァイスのシルバー色がまさにピッタリ。違和感なく素敵な佇まい。




これで今あるズミクロン90ミリF2.0やツァイスの35ミリF2.8の実力を試す事が出来る。ライカM3という名機があるのだから、それで楽しめば良いじゃないかと言われればその通りなのだけれど、これが私にとっては相当に高いハードルであった事を所有してから分かった。銀塩カメラを楽しめる知識も技術も持っていない私なのであります。特にレンジファインダーのピント合わせの感覚は、老眼の私には針に糸を通すより難しい。でもいつの日かライカM3を楽しめる大人になりたいとは思っております。その架け橋がこのE-P1にマニアルフォーカスのMマウントレンズでの撮影ではないかと、言い訳ひねくり出しているボンジョルノでありました。




ツァイスの35ミリを装着した時のE-P1の銀塩カメラ然とした姿は、カメラに求める私にとっての憧れの外観。撮れる写真が大事だけれど、それ以上に首にぶら下げた時の雰囲気が大事だなんて思ったりしているボンジョルノでありました。



常連客F氏がカールツァイス50ミリF2.0で私を撮った写真。今までのキャノンとは違った銀塩的緩さと言いましょうか、ナチュラルな感じに撮れたのではないでしょうか。まるで私が思慮深い大人のように撮れています。ナチュラルに撮れるから・・・・・?。



私は得意の方程式で、ズミクロン90ミリF2.0で撮ってみました。E-P1に装着すると35ミリ判換算で180ミリになり、開放F2.0で撮っているので三脚なしには使えた代物ではありません。スナップ写真などは私には無理。でもこれもキャノンで撮った時とは間違いなく違った味わい持った写真になった。

E-P1をお貸し頂いた常連客F氏はここの所FUJIFILMが近々発売するX100というカメラに興味を持っておられるようであります。是非入手叶えてE-P1は私の所に定住する事を望むのでありました。撮る事少ないのに仕事場への行き帰りはこのカメラを下げている。私にとっての適度な重さのアクセサリー。カメラは面白い。

2011年2月 6日

スケルトンで「オレオール」

万年筆にしても、時計にしても、私には1950年代がキーワードのようだ。特にその時代の普及品で消耗されずに今も使える状態を維持している品たちには、作った名もなき職人さんと大事に思って使った所有者の繋がりを思い、特別な価値を感じます。私と同じぐらいの年月を別の場所で使われ続け、縁あって私の元へ。大事に共に生き、これからも私を楽しませ続けて欲しい。




今年になっていつもこの時計を着けている。50年代の自動巻き初期のスイス時計「オレオール」。私はテレビでイタリアを紹介する番組は好んで見ていて、田舎のイタリアおやじはハンチグ帽にお洒落とは縁遠い服装が多い。その影響からなのか行き帰りにかぶる帽子もボウラーからボルサリーノのハンチグが多い今日この頃のボンジョルノ。そんなイタリアのおやじさんが付けていそうな時計は、この「オレオール」のような時計のように思える。そんな事を思い描きながらこの時計を気に入って着けている。精度はイマイチだけれど、一日二回時刻合わせすれば問題ない。




50年代の時計がオリジナルでシースルーバックなどないけれど、私のこの時計は水谷時計修理工房で水谷さんが、遊び心でスケルトンに改造した一品。50年以上前の無骨なムーブメントを時々愛でながら、50年代の普及品のこのローカルな味わいの時計を楽しんでいる。




着けている時計はオレオールだけれど、他の時計たちも時を刻み続けている。仕事机の上で。一時時計や万年筆は引き出しに収めて、机上には姿を見せていなかったのですが、何時の間にやらまた私の仕事する姿を見張っております。

モノは自己満足を満たしてくれれば十分。私の場合は高価な品は買えないし、媚びを感じる品は好みではないから、出来るだけ安くて価値あると自分だけは思える品に興味の矛先は向かう。と言いながらイタリア万年筆は媚びだけじゃなかと言われればまったくその通り。そんな矛盾を内包しながらも50歳過ぎてからモノに強い関心を持って接するようになったボンジョルノ。

2011年2月 4日

今年初めてのパパスショルダー

ル・ボナーで一番人気のパパス・ショルダーバッグが、
今年初めてミネルバボックスの定番革の3色で揃いました。
シュランケンカーフの黒とゴールドでも作る予定でしたが、
ドイツからのシュランケンカーフの入荷が間に合わず、
今回はミネルバボックスの3色のみでの生産と相成りました。
次回生産時にはシュランケンカーフの黒と茶でも作ります。

今回は手揉みのシボがおとなしい仕上がりのミネルバボックスで揃いました。
原皮の具合いでシボの凸凹の表情は一枚一枚違います。
一枚の革でも裁断する場所で違います。
それが自然素材の面白さ。
それに比べて型押し革は無表情。








上からタバコ(チョコ)、コニャック(茶)、グリージオ(グレー)の順。
この3つのパパスだと一番シボがなくマットな状態なのが、一番下のグリージオ。
ミネルバボックスはどの色も期待以上のエージングを楽しむ事が出来る革。

神戸のル・ボナー以外では、
ミネルバボックスの3色のパパスは、
東京銀座の「C.O.U.」さんでも販売しております。
関東近郊の方でパパスショルダーに興味感じた人は、
C.O.U.さんで実物を実際に見てください。
税込み52500円で好評発売中〜。

2011年2月 2日

30年前から作り続けている「ネコリュック」

ネコリュックが店頭に並びました。

年齢層が相当高いル・ボナーでは異彩を放つカタチです。30年前にこのカタチは生まれ、18年前に神戸のこの人工島で、今の3分の1の広さの鞄工房兼店舗を始めたら初期にも、店頭に並べていて人気があった。でも商品構成的にアンバランスだと感じて10年ほど作っていなかったリュックだった。5年ほど前、小学生のお子様を連れたご夫婦が使い込んだネコリュックを修理に持って来られた。まだ学生だったご主人がアルバイトして貯めたお金で、後に奥様になる恋人への始めてのクリスマスプレゼントがこのネコリュックだったそうで、お二人の青春の思い出の品だと。そういったお客様が何組か連続した。それでハミと話し合って再び作り始めた。

30年前に作り始めて5年ほど前に再び作り始めるまでは、丈夫で手頃な値段で入手出来る牛革のグローブレザーを使って作っていた。30年前作りはじめた時は、販売価格が19000円だった。神戸でお店を始めた頃の販売価格は23000円。そして今は材料と仕様をバージョンアップして33600円。一枚仕上げなのと基本パターンは変わっていないけれど、革はシュランケンカーフになり、ベルトは2枚貼り合わせで、ポケットもピッグシルキー使い正真正銘オール革の贅沢仕様になった。多くのお客様たちに懐かしさ感じながら寄り添うル・ボナーの「ネコリュック」を、これからもシュランケンカーフで作り続けていきます。今回は新色加え、お客様の要望にもお答えしながら5色でネコリュックを作りました。




ゴールドとブラック。ゴールド(茶)では何度も作っていますが、ブラックは久々。しっぽ他パーツの革にレッドをコンビネーション。ライムグリーンは前回生産分。最後の一つになりました。




左からオレンジ、スカイ、ピンク。華やかな色たちです。オレンジでネコリュックは始めて。思ったより違和感ありません。少量しかないシュランケンカーフのスカイでも要望に答えて連続して生産となりました。新色のピンクは、この色見た時何を作ればいいのか悩んで、入手してからしばらくの間お蔵入りしていた。豚ピンクなどと呼んでおりましたが、ネコリュックならと作ってみたら、これ良いのではないでしょうか。





153センチのハミがネコリュック背負うとこんなバランス。普段のハミはスカイ色のネコリュック背負って自転車で自宅とお店を往復しています。見た目以上にいっぱい収まるネコリュックはハミのお気に入り。小学生から可愛いおばあちゃんまで大丈夫なネコリュック。ベルトも身長140センチから180センチまで対応出来る柔軟さ。ル・ボナーらしくないカタチだけれど、ル・ボナーを思い起こす人の多いカタチです。

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