2014年10月アーカイブ

2014年10月31日

2015年版四角のダイアリーノートが出て恒例の革カバーも登場。

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仲良しの大和出版印刷さんが、万年筆の書き味に拘ってオリジナルで製紙会社に頼んで作った「リスシオ・ワン」。その時分度器ドットコムさんとPen and message.さんが企画し大和出版印刷さんが作った四角のダイアリーノートも、今回の2015年度版からバージョンアップした「グラーフィ--ロ・ペーパー」になって登場です。滲みと裏抜けが改善されより気持良い書き味を提供してくれます。そしてその四角のノートたちを納める革カバー(今回はシングルタイプのみ)を今年も作りました。

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まずはそのノートたちの製造元の大和出版印刷さんのオンラインショップ販売用にシュランケンカーフで4色。ターコイズブルー、アイリス、ルビン、エッグシェル。どの色もシュランケカーフの定番色ではない限定色ばかりです。内装はどれもブッテーロ。ターコイズブルーとアイリスは内装革がオレンジでステッチもオレンジ。ルビンは内装ピンクで糸もピンク。エッグシェルはイエローの内装で糸も黄色。税込み15,120円。

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Pen and message.さんの限定販売用にも作りました。中ぐらいの万年筆が挿せるペン挿しと差し込み式のベルト付き。イタリア・フラスキーニ社のブラウンのカーフ(名称は忘れてしまったデッドストック革)の内装はブッテーロのイエローでステッチは薄いブラウン(ビニモ156番)と、フランス・アノネイ社のサーモンピンクのボックスカーフは内装はブッテーロの茶で糸はピンク。ピンクの方はベルト部分だけブラウンでワンポイント。女性の視点で作った四角のダイアリー革カバー。税込み19,440円。同時に革の四角の下敷きも販売。ライムグリーンとサーモンピンクのボックスカーフで税込み7,560円。実物はPen and message.さんでご覧ください。

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そして、ル・ボナー&卸し先全店(希望があれば)用にも、クリスペルカーフ3色(黒、ダークブラウン、ネイビー)とイタリア・フラスキーニ社のブレンダボックス(ダークグリーン)を作りました。クリスペルの黒は内装は黒でステッチは黒ぽいネイビー(ビニモ18番)。ダークブラウンはワインでワインステッチ。そして限定で仕入れる事ができたネイビーは内装ネイビーでステッチはブルー。ストック棚からみつけてきた大好きな昔のイタリア・フラスキーニ社が鞣したブレンダボックスのダークグリーンは内装グリーンで糸は濃いめの緑。税込み18,360円。

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大和出版印刷さんがこの四角いダイアリーノートを作り続ける限り、ル・ボナーは毎年四角の革カバーを作り続けます。作らないなんて言ったら仲間に加えてもらえません。皆様宜しくお願いいたします。

2014年10月28日

フィットする事の価値

テーラースーツをこよなく愛する無償太ダレス関東営業販売部長?のキャリアなN氏が帰神し、今最もご執心のフィッターの銀座の陳さんに頼んで誂えたアイリッシュリネンのブレザーを羽織って来店。フィット感を求めなければ既成のスーツで十分。テーラーで誂えるのは、寝間着を着ている時のようにリラックス出来て、それでいて身体にフィットする愛しい一着を求めて作り続ける。そしてN氏が数多くスーツを誂え続け辿り着いた最高のフィッターが彼女だった。彼女の針はギリギリまで躊躇なく攻める。そして出来上がったブレザーは立体感がありフィットしている。出来上がったすぐは少しきつい感じだが、数日着て行動していると糸の具合が身体の動きに合わせてバランスしフィットしてくるのだそうだ。その寸止めの妙を持つフィッターに出会える事は希有。それほどその世界でも職人芸的な仕事は減っているという。

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スマートでふくよかなフォルム。

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アイリッシュリネンだから着てるとシワは出る。それもこの素材の味。

(追伸)

スーツにしても靴にしても、フィットする事を価値としてブランド力やデザイン性の価値以外の高価格帯ゾーンの需要がある。しかし、その価値を現実に生み出せる職人は少ないし、宣伝はしていないので出会えるチャンスも少ない。でも特別を知って得た喜びは価格以上の価値を感じれる。それに比べ革鞄の世界は、そいった特別は何だろうかと考えてみた。ル・ボナーの最大のヒット作のパパス・ショルダーを使って頂いている多くのお客様に、たすき掛けして自転車を漕いでも前に落ちて来ないフィット感を褒めて頂けるけれど、それはテーラースーツやオーダー靴の持つ付加価値にはなり得ていない。何だろう?と考えていたら「良質な軽さ」というのが頭をよぎった。革だと相反する部分が多く有り大変難しいファクターではあるけれど、ル・ボナーのユーザーがこれから増々高齢化していくだろうから考える余地は十分ある。時計の世界でも、創業してまだ10年たらずの複雑時計の軽さに価値を求めたリシャール・ミルという超高級なブランドが人気を博したのは予想外だった。革鞄の場合、実際の重さだけではなくて、持ったり提げた時に軽く感じられるバランスとパターンという考え方もある。少し考えてみる事にした。

2014年10月27日

再び「モノ作り」の情熱を

マイナスの力が背中を押してくれないと、歩みを止めてしまうのか。此の所、過去の遺産である定番品の売れ方が順調に推移していて、作り出すという事への強い欲求が薄らいでいた。経済的にも納期的にも追いつめられていた頃の方がカタチを出せた。モノを生み出すという地球上で唯一人間だけが持つプリミティブな喜びを、再び享受出来る日々の復活を望みつつ自分に甘くなってしまうジレンマをここ数年続けていた。その上、趣味と実益が合致した販促に役立つと始め全くその通りだったこのブログ「ル・ボナーの一日」も、更新回数がFacebookを始めてからめっきり減った。間違いなくFacebookよりブログの方が販促として効果的であるのに、楽に更新出来る方を優先してしまう。そんなこんなで、ボンジョルノ松本は停滞していた。そんな自分が歯痒かった。再び復活するには、自分で自分の背中に火をつけないと走れない。鞄職人としてまだまだやり残した事はいっぱいあるはずだのにもどかしい。

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そんな時、昔からのお客様が銀座の「ORTAS」の小松さんにオーダーしたショルダーバッグを提げて来られた。デザインはオーソドックスなハンティング系のショルダーバッグですが、オール手縫いの一点モノの迫力は別格で、それだけでなく見れば見るほど精魂込めた職人のモノ作りへの情熱に感じいった。私が失いかけていた光を、この鞄が伝えてくれた。

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私はもう昔には戻れない。しかし、七転八倒しながら続けた鞄職人としての39年の経験を糧に得た方法論を武器に、まだ輝けるはず、まだ新しいカタチを生み出せるはず。

まず手始めに、中途で挫折していたビジネスリュックの再構築。今の時代に必要とされているバッグを世に問う。スーツでも違和感無く持てる大容量のリュック&ブリーフケース。ビジネス街を歩くと、スーツのズボンの端をバンドで閉めて自転車で通勤する姿を見る事が何度かある。移動時はリュックが楽だけれど、オフィスではリュックに見えないブリーフに変身するフォーマルに持てるバッグを待ち望む声も多く聞いている。纏め作りは頼むとしても、サンプルまでは私が作り上げないとル・ボナーらしさは生まれない。

過去にこのブログで私が記した下記の文章が身に沁みる。

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この時代に生きた証を残したいと思う。

それぞれ皆持っている資質や環境が違うから、

表現するカタチはそれぞれ違う。

しかしこの時代に小さな記憶として残せたら素敵だな。

隙間少ない息が詰まりそうになる現代社会において、

個が輝きを持ってモノ作り出来る価値。

芸術作品でも工芸品でもないモノ作りという仕事においてそれが出来るなら、

私達は心から自分たちの人生に満足できるはず。

 

 

2014年10月11日

ル・ボナーで最古参の「プティ・トート」

基本の型紙は変えず(仕様は変えてきました)に作り続けているル・ボナー製品の中で、35年ほど作り続けている「プティ・トート」が最古参の定番品。小さく見えて実際は相当いっぱい入るトートバッグ。書類が入るサイズバランスではないけれど、真正面からは見えない幅広のマチが功を奏している。新品時は幅広のマチの跳ね返りが強くて納まりが悪く見えるけれど、荷物を入れて使い始めるとその重さで口元は収まる。使い続けると革が馴染み、荷物を入れていなくても口元は閉じてくる。着物でも良い感じと色違いで再び購入される事も多々ある、35年経っても作り続けたいル・ボナーのカタチです。

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バイオレットとトープは、絶大な支持を受けているシュランケンカーフの人気色。

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発色が素敵なジーンブルーとオレンジ。

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スカイと関東方面で多くご要望があって黒でも。

この6色で今回は作りました。税込み50,760円。

2014年10月 7日

「太ダレス」はやっぱし「ドクターバッグ」

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丹波、篠山、三田と、広い範囲で往診医療を精力的にこなすお客様が久し振りに来店された。まだ若いそのドクターが開業当初購入されたクリスペルカーフの黒を使って赤ステッチのオーダーで作った「太ダレス」を抱きかかえて来店。ハンドルを繋ぎ止める金属カンが折れてその交換修理。今はこのカンとオサエの間にエレファント革をクッション材として入れているので摩耗しないけれど、その当時は金属と金属が擦れ合って摩耗する事を予期していなかった。でもその交換はすぐ出来る。しかしこの際預かってメンテナンスをしっかりする事になった。

それにしてもこれほどマチ限界幅まで太ったル・ボナーの「太ダレス」は見た事がない。医療道具一式を入れて使われているのですが、中を覗き込むとその多さにびっくり。こんなに「太ダレス」は収納力がある事に、作った本人だのに驚いた。その分色々な部分に負担がかかっているのでメンテは相当大がかりになりそうだけれど、革は全然健康状態なので新品時と一緒とはいかないけれど相当復活するはず。

先生は医者らしくないバイカーズファンションのとっぽい?外観。でもこの太ダレスが功を奏して、おじいちゃんおばんちゃんの人気者。お年寄りにはこの形のバッグを持っている事でお医者さんと思ってもらえるのだとか。正に「ドクターバッグ」はこの形。だから先生には太ダレスなしの往診は有り得ない。という事で新たに2つ目の「太ダレス」購入へと誘導する私でありました。枠錠タイプの太ダレスの方が便利ですよと勧めたけれど、やはり前錠タイプでないとドクターバッグイメージでないと〜

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この黒の前錠タイプを選択された。そして今まで入れていた医療道具一式を移し入れました。全部納める事が出来た。当たり前ですよね、同じサイズなんだから。上の画像がその収めた状態。これだけいっぱい常時入れる事になるのだから、使い込んでいくと今まで使っていたダレスと同じような形に収まってゆくのだろう。でも、メンテ終えた後は2個のバッグを交互に使って頂けるようになれば、この2個のバックで往診はずーっと大丈夫だ。

これからもル・ボナーの「太ダレス」をトレードマークに、広ぉ〜い丹波、篠山、三田地域を往診する先生がんばって〜。愛車のタントに乗って六甲山越えして帰っていかれました。

2014年10月 6日

30年ほど作り続けているんだなぁ〜「デブ・ペン」

繰り返し作り続けているデブ・ケースが出来上がり店頭に並んでいます。卸し先のPen and message.さん、分度器ドットコムさん、ペンランドカフェさん、サークルさんには出荷済みです。ル・ボナーのアイテムの中で、最も生産数の多い製品です。今回はオーソドックスにブッテーロ色々とシュランケンカーフで少し作りました。税込み12,960円で好評発売継続中。

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ブッテーロは左から、ワイン、赤、チョコ、茶(キャメル)、オレンジ。

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黒はグレーステッチと赤ステッチで今回作ってみました。それとネイビー。あとデブ・ペン一番人気のブッテーロ/グリーン。

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シュランケンカーフでは左から、ジーンブルー、ライムグリーン、オレンジ。ただオレンジは早々ル・ボナー店頭在庫は0に。シュランケンのオレンジをご希望の方は卸し先各店舗にお問い合わせください。それ以外はまだあります。

(追伸)

先日一夜だけ息子が帰神した。小学校高学年から25年ほどずーっと使っているデブペンはもう革が悲惨な状況。その当時はまだ国産のタンニン革を使っていた。現在使用している革だと25年を経てもこうはならいと確信する。ただ思い出もいっぱい詰まっているペンケースなので新しくするのを躊躇していたけれど、ル・ボナーのイメージを損なうからと新しいのと交換させて、この化石のような25年前に作ったデブペンはル・ボナー博物館所蔵とした。

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右端が息子が25年間使い続けたデブペンの化石。真ん中が私が5年ほど手入れせずに使っている品。左端は参考に新品時のブッテーロ/オレンジ。使っていてその人の思い出も詰め込めるペンケースはそう無いと思う。素敵なル・ボナーのカタチだと思っています。

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