
六甲アイランドの木々も紅葉し、落ち葉多い季節になりました。
この人工の島の木々は当然植林された木々ですが、
16年前ここに来た頃に比べて緑深くなりました。
そして私たちもこの街にしっかり根付いたと思う今日この頃であります。

土曜日曜はル・ボナーが一番にぎわう2日間。
だから接客と雑談?に忙しくカバン作りは進まない。
焦りと楽しさの相克?に身をまかせる二人でありましたぁ~?。
ル・ボナーに集うお客様たちは色々なモノにこだわっておられる方が多い。特に男性。
バランス良く必要なだけのモノを趣味良く持っておられる方はダンディーだ。
年齢と共に枯れて、渋く厳選して数少なくモノを愛でる紳士は大人だ。でも思うのです。
馬鹿馬鹿しく数をコレクトして常識人に呆れられるのもまた良いではないかと。
そんな連中がいた方が世の中おかしく楽しいと思う。配偶者には迷惑な話だけれど。
土曜日そんなモノ好きが集うル・ボナーに孤軍奮闘ライターコレクターのS氏が来店したぁ~。
色々なモノにこだわる人いっぱい来られるけれど、ライター500個以上はS氏だけ。

デュポン菌を感染させようと重いのにデュポンのライター色々30個ほどを持参。
もっとデュポンあるそうだけれど、今回はケースに収まる数だけ。
いやはや素敵です。でも私は感染しません。

その中でも写真の品が特別貴重なのだそうな。
前左から2つが1940年代の、デュポンがライターを作り始めた最初期の品。
後ろに控えるのが、フランスの外人部隊用の別注品。
そして右端は~聞いたけれど忘れたぁ~。
デュポンはライター作る前はカバンや馬具を作っていた事etc話して頂いて
私は少し興味いだくけれど、やはりライターはそんなにはいらなぁ~い。
S氏の新居に母上が訪問した時、運悪くS氏の部屋のドアを開けてしまった。
そこで母上が垣間見たのは予期せぬライターだらけの世界。
嫁である奥様に「なぜこんなになるまで放置していたのぉ~!」と嘆いたそうな。
奥様とんだとばっちりであります。息子のS氏はこれからもライター道まっしぐらぁ~。
S氏は10年間イタリア車のフィアット・ブントに乗っている。
1年で3000キロ弱しか走らないそうです。と言う事は車なくても困らないということなのですが、
イタリア車はあまり乗らないのが長持ちの秘訣などと言いながら維持し続けている。
その程度しか毎年乗らないのならただの道楽車じゃないですかなんていう本音を言ったら
私自信の墓穴を掘ることになるから決して言わないけれど、
私と同じように車は無くても困らない生活を送れる人種であるのは確か。でもイタ車は面白い。
そんなS氏から不安になる話を聞いた。
弟さんが私と同じアルファロメオ145に載っていて(兄弟でイタ車とは)、
私と同じように溺愛しているのだそうだけれど、
前回の車検時に56万円かかったそうです。私は相当に恐くなった。

そんなS氏がライター館への帰途に着いた後、私たちは作業しやすく変身した工房で、
ハミはティアの裁断の続きを、私はオーダーの財布風ポーチの内装部分の張り込み。
カバン作りがやはり私たち二人は一番好きだ。モノなんてなくても全然大丈夫でぇ~す・・・・・。
モンブランの146テレスコープは脳裏をよぎりはするけれどまだまだ。
仕事、シゴトと自分に言い聞かせる晩秋の夕方のボンジョルノ。

ところで来春 ル・ボナーの財布が雑誌の「サライ」で販売する予定です。
その折り紙財布のサンプルが出来ました。
シュランケンカーフの質感がシンプルに表現出来た財布に仕上がりました。
でも革がいっぱいかかって表と裏とで計30デシ(1デシは10cm×10cm)。
そんなにかからないでしょうという人多いのですが事実かかってしまうのです。
ル・ボナーの作る品は見た目より革をいっぱい使ってしまうものが多い。
今の私たちはしなければならないことがいっぱいあって、焦りはいつもあるのですが、
充実した仕事生活を送れることに感謝する日々であります。

そんな私たちの傍らで迷犬チャーはマイペースで邪魔ばかりしています。
フワフワのベットで寝ていればいいものを、仕事する私たちにの傍に来て大股開き。
緩んだ皮膚は後から見るとムササビのようで、空を滑空出来そう。
でも駄目だぁ~。20キロオーバーの体重では飛べない。
もしかしたら、私も世の中を面白くしている一人かもしれません。迷惑を感じている配偶者へ素敵なプレゼントができることに感謝です。製作過程の様子を写真で見るだけでワクワクします。
Re:ノブ さん
たしかに万年筆の増殖スピードには驚かされます。
でも楽しい方が良いと思いまぁ~す。また増えた万年筆も含めた写真送ってください。ブログで面白可笑しく紹介したいです。
現在ティアは注文分をまとめて裁断中で、その後個別に作ります。また途中経過撮ってブログに公開しますね。
それでは楽しみにお待ちください。
ル・ボナー松本