此処のところ、秋に大々的に登場させたいと思っている革小物シリーズのサンプル作りに集中しています。バウハウス的デザイン思考で作る革小物と言っていたアレです。しかし私の描き出すフォルムやラインは、バウハウス的なエッジが効いたシャープなイメージとは相容れない事に作り始めて気が付いた。だからこれからはバウバウ言わない事にした。そして出来上がったファーストサンプルは、バウハウスではなくてボンジョルノ的?革小物として、創造出来たのではと自画自賛。
私はこの頃流行の金具ジャラジャラいっぱい付いたバッグや、多機能と銘打ったポケットいっぱい付いた革製品に抵抗を感じております。ある大手通販会社に金具ジャラジャラのバッグを作ってもらえないかと頼まれた事がありましたが、それを私に頼むなんてお門違い甚だしい。私の標榜する革製品のカタチはシンプルでありながら必要十分な機能を満たし、丁寧な職人仕事が感じられる品を作りたいと願っています。、耐久性においても革の質感を楽しむ上でも、装飾のためだけの付属品は無い方が良いと思っています。

良い革の魅力を最大限伝えるには、料理しすぎない事。美味しいお鮨のような革小物作れたらと思った。職人の包丁の切り方でも味が変わる。手を加えていないようで下仕事をきっちりしていないと生まれないナチュラルな美味しいお鮨。そんな革小物を作り出せたら最高にハッピー。今そんな思い持ってサンプル作っています。

革の質感を最大限生かす工夫してシンプルに仕上げる。それでいて機能的にも十分な革小物。ル・ボナーの新しいカタチ生まれそうな予感感じて、いつもと違って?夢中で仕事しているボンジョルノです。
秋には堂々10~15型のアイテムをトータルに登場させる事が出来ればと思っています。現在7型のファーストサンプルが出来ました。お客様に出来上がった品の感想を聞きながら改良加えてカタチを詰めているところです。作り手側の視点だけで作ると間違った思考に陥りやすい。使い手側の視点は刺激受けます。ご意見を選択しながら完成形までの工程の中に加味していこうと思っています。今回は出来上がるまでブログでは公開しないぞと思っていましたが、一点だけファーストサンプルを公開~。

筆記具を巻いて収納するタイプのペンケース。
これは前々から頼まれていたタイプのペンケースなのですが、革の質感を十分感じれながら機能も犠牲にしないこのタイプのペンケースを創造出来なかった。でもこのバウハウス的デザイン思考の革小物シリーズをと考え始めて、お鮨のような革小物シリーズとして完結したこのトータルデザインを考えていたら出来ちゃった。まだまだ部分的には改良しなければいけない部分多々あるけれど、良いのではないでしょうか。海苔巻きなんて単略的な感想を言った人もいたけれど、革の質感感じられて上質感あるロールタイプペンケースが発想出来きたのではないでしょうか。

このロールタイプのペンケースがこの小物群の中でも一番異端。でもコンセプトとしては共通している。この革小物群の名前は一応決まっている。「ZANSHIN(残心)」いかがですか?。「ZANSHIN」とアルファベットだと「斬新」を思い浮かべる。「残心」だと「私馬鹿よね、おバカさんよね~」と歌ってしまう「心残り」が思い浮かぶ。しかしどちらもかけている部分は無きにしも非ずではあるけれど違う。ウィキペディアで「残心」を調べるとその言葉の深い意味に感動する。まさに日本の美意識。私が今回の革小物群を創造する上で表現したいのは正にこの「残心」。バウハウスよりこっちだった。オーバーなぁ~なんて言われればまったくその通り。でも名に恥じぬシリーズにしていく所存であります。その自信あります。
やはりル・ボナーさんが作ると一味も二味も違いますね。
使っている革の量の多さに、思わずこちらがワクワクしてしまう。
Re: Y.HORII さん
革の量はたしかにいっぱい使っています。特に内側に使う予定の、フランスのデュ・プイ社のソフトカーフは表の3倍使ってます。その内貼りのの革の肌触りが良くて、触感も刺激すると思いますよ。まだファーストサンプルで変える部分は多くありますが、内貼りの革はこれで決定です。
ル・ボナー松本