ル・ボナーの一日

完成形「マエストロ」

2025年12月12日

前回から仕様変更した「マエストロ」ブリーフケースの2度目の登場です。大きな変更点はまず内装素材をピッグシルキーからリモンタナイロン素材に変更して豪華さより、軽さと汚れにくさと丈夫さを選択。

それと、後ろ側を外縫いにしてマチトップをフィッシングバッグでよく使われる襟のような部分を加えた。この変更で外縫いのコバが骨のような役目をして、柔らかなのにしっかり感が増した。

かぶせを閉じるとこのようになり、マエストロの問題点だったマチのトップがかぶせよりはみ出し雨の侵入が心配という方々の不安を解消〜マエストロ完成形ではないでしょうか?

今回もシュランケンカーフに加えまだ革棚にあったソフトスノーカーフでも作りました。

シュランケンカーフの黒、ビジネスシーンでは絶大な人気の黒

そしてシュランケンカーフでは日本国内ル・ボナー限定カラーのアントラジス。

前回に引き続き、オイルが滲み出て粉雪のような白い粉がふくという事で名付けられたぺリンガー社のソフトスノーカーフのダークブラウン。シュランケンカーフより腰がない柔らかな革ですが仕様変更した事で置いても立つようになりました。

マエストロは部分的に芯材入れてますが、全体的には芯材を入れていません。これは大きな革のバッグの量産では希少な縫製方法で、革の本来の質感を楽しめます。革の伸び方向を考えながらの裁断となる為、コンピューター裁断機とかは使えません。

前回製作したシュランケンカーフのアポロだけはまだあります。ここの所コンサバな色に人気が集中して、綺麗な色は残ってしまう傾向が特に強くなっています。神戸にお店兼工房を構えた30年ほど前、東京では黒、チョコ、茶しか売れなかったけれど、カラフルな革色の方が好まれた神戸が新鮮だったなぁ〜そんな神戸でもカラフルな色が厳しい今日この頃です。

税込203,500円。値上げ後の3月からは税込242,000円での販売となります。

まだオーダーでの注文をお受けしていた頃、有名な指揮者の方のベルリンフィル客員指揮記念で親しい友人の方々に頼まれて作ったのが始まり。そのオーダー製作の初期サンプルはル・ボナーにあります。指揮者の方の希望で、大きな楽譜が収まり蓋裏に指揮棒ケースが収まるサイズで作りました。その後このプロジェクト?に加わった方々の了承を得て、サイズダウン、各部分の仕様変更して登場したのが「マエストロ」。そのマエストロも前回の仕様変更により完成形となったのではないでしょうか?

 

 

Le Bonheur (12:21) | コメント(0)

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