ル・ボナーの一日

いつか再び「なが坂」さん

2025年09月14日

ショックな連絡が1週間ほど前にありました。心も身体も癒される私たちの大好きな懐石割烹「なが坂」さんが10月中頃にお店を閉めるとご主人からハミに電話があった。私たちは年に数度しか行けないけれど、その空間でお料理を介して3時間ほどの時間がかけがえなく幸せでした。

私が初めて懐石割烹「なが坂」に行ったのは、食通の日本鞄協会理事長ご夫婦が神戸来訪時にお連れしたのが最初でした。いいお店はないかなぁ?と神戸のグルメに詳しい友人に相談したら、それなら「なが坂」さんが良いと予約の電話を入れてもらった。友人が言うには、ご主人が気難しい人でミシュランの一つ星取ってるお店なのだけど、最初ミシュランの審査員の予約を断ったという。だから心して対峙するように言われ、ドギマギしながら日本鞄業組合理事長ご夫婦をお連れした事を覚えている。その時食した鯖の刺身は忘れられない。それまで鯖は好んで食した事がなかったボンジョルノでしたが、それ以来鯖は大好物になったなぁ〜お店はカウンター5席と奥に個室の小さなお店で、ご主人とチャーミングな女将さんの基本二人の完全予約制のお店。きっとミシュランの星あるお店で最小規模なんじゃないでしょうか。お連れした御夫婦には「神戸のいい思い出になりました」と大変喜んで頂けた。

その時はまだ初対面で料理を撮らしてもらっていいですかなんて言えなくて、この入口の写真のみ。2009年11月の事でした。

その後贅沢だからと躊躇していたハミを連れて行ったら、私以上にハミが料理もさる事ながらお二人の人柄が癒されるとファンになり、年に数度お伺いするようになった。本当は月に一度ぐらいは行けたらいいなと思いますが、そうは行けません。

その翌年2010年から限定30組のお節料理のお仲間には加えてもらえて、その後14年我が家は「なが坂」さんのおせち料理楽しむ正月です。

決して華やかで瀟洒なお節ではありませんが、本当にどの料理も美味しいんです。

その「なが坂」さんのお節が今年は頼めない。大好きな御夫婦が作り出すあの空間と優しく美味しいあの料理たちと会えなくなる。これからも私的な繋がりは続き、ル・ボナーに御夫婦で遊びには来てくれるだろうけれど。これは閉じる前に行かないと、あの空間と料理を思い出にしっかり残す為に。今回は私の最も好きなクラシックレンズのALPA KERV-MACRO-SWITAR 50mmF1,8ARで撮りました。

胡麻豆腐の絶妙なコンビネーションは深い味わい。

8寸はアップで

どの料理も丁寧で優しい。長坂さんのお料理のキーワードは「優しさ」ではないでしょうか。

次 刺身ですが、この塩特別なんですよね。何度も聞いてますが何と混ぜて炒っているのか忘れちゃう。

鯛、撮るの忘れて2切れ食べちゃったぁ〜後

椀物はハイライト、最後の晩餐に頼めるならこれです。

滞在時間3時間、ゆっくり頂くのでこの品数を少食なハミでも完食しちゃう。

神戸が好きです。でも魅力あるお店が消えてゆくのが寂しい。

いつかまた別の場所で長坂さんの料理を味わえることを切に願ってます。

Le Bonheur (09:45) | コメント(0)

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