
昨日は2週間ぶりの休みでした。
水谷時計修理工房に行ってきました。
目的はエベルのプラチナケースの極薄2針時計をメンテしてもらうため。
この時計、モノ好きの山奥のお宝寺の住職?が所有していた品を、
ル・ボナーの顧客のTさんが購入されたのですが、
現在、なぜか私の手元に。しばらくの間愛でる日々。
この時計、ケース径34ミリほどで極薄。上品な時計です。
こういった時計が本当に少なくなりました。
その時計を水谷さんの処でメンテをお願いしたいとTさん。
私は二つ返事で了承し、水谷さんの処に持ち込みました。
だって中のムーブメントを拝見できるチャンスなのですから。

水谷さんに裏蓋を開けてもらうと、水谷さん「オォォー!」と感嘆の呻き声。
早く見せてとせがむ私。見ると私も「オォォー!」。素晴らしいムーブメント!。
こんなに極薄だから、ムーブメントの部品一つづつも極薄であるはずなのに、
一つ一つの部品に質感があり、丁寧な仕上げに感動する。

あれ、もしかしてと水谷さんが取り出したパテック・フィリップのムーブメント。
見比べてみるとまるで同じムーブメントです。サイズも厚みも、そして部品の配列も形状も。
これはどういうことなのか。
それにしても、雲上のパテックのムーブメントにも劣らぬ素晴らしいエベルのムーブメントです。
良いモノ見せていただきました。

水谷時計修理工房のガラスケースをまじまじと見ていると、
なぜか気になる時計が。オレオール、聞きなれないスイスの時計メーカー。

50年ほど前の時計だのに、裏はスケルトン。
水谷さんがいたずら気分で風防を削って裏蓋にしたそうで、面白い。
チラネジが見えるムーブメントもいいではないですか。
時計修理工房で、時計を売っているお店じゃないが水谷さんの口癖。
私のブログで水谷修理工房を知り、
「時計を売ってくださぁ~い」と行った若者が、断られたらしい。
親しくなってからでないと、売ってはもらえません。
で、親しくなった私は「この時計はいくらでわけてもらえますか?」と尋ねると、
「?000円でいいよ」と水谷さん。
?000円なら買わない訳にはいかないでしょう。
私はニコニコしながら帰途につきました。
このエベルの手巻2針は、フレデリックピゲのエボーシュムーブメントを使ったものですね。
patekは、フレデリックピゲからムーブを買い取りホウの木ですべて磨きなおすはずです。
あと、テンプ周りは改造していますね。
どちらにしてもすばらしく良い機械です。