「楔」の永田さんは木が大好きな木工職人です。味わいのある木が生かせるなら家具から筆記具まで色々な木工製品を作っている。自宅のキャビネットを作っていただいた家具職人の難波君の紹介で知り合った。そしてpen and massege.の吉宗さんに紹介し3人で夕食でも食べましょうと実際に会ったのが3月の末。
家具の本場、岐阜(飛騨ではないけれど)で家具を作っている職人なんて聞くと、無口で強いこだわりを持った厳しい若者なのかもしれないと思いながら、人見知りする内気な私?はドキドキしながらその日が来た。でも会ってみるとポップな若者。木が大好きだから、木が生きるモノだったら何でも作りたいと思いつつ、楽しくモノ作りしている若者。
そんなスタンスが私は好きです。人生楽しんで、仕事も楽しんで一生懸命モノ作りする生き方出来れば何より。
3月の末の雨降る夜、吉宗さんと私は、木の魅力について楽しそうに語る永田さんの話を聞いていた。
私が少しお金に余裕が出来るとヨーロッパ皮革を使う予定がないのに買ってしまうように、永田さんも魅力的な木を買ってしまうようです。そんな木の中でも特別貴重なスネークウッドを使って万年筆を作ってもらうことになりました。
そのスネークウッド軸の万年筆が昨日届いたぁ~!。

独特の木の表情が素晴らしい。
スネークウッドは別名レターウッド。
文字を羅列したような文様が特徴的で、
それが蛇の鱗のようにも見えます。
硬質で加工しにくい銘木です。
この万年筆は、役得を最大限利用して無理言って作ってもらったのではありません。
永田さんが作ってみましょうかと提案し、作っていただけるならスネークウッド(レターウッド)でとお願いしました。スネークウッドは月日が経つと木に割れ目が広がるので勧められないという永田さん。割れてもそれは味と思う私はお願いした。

私の万年筆に、初めて木軸の万年筆が仲間に加わったぁ~。嬉しいなぁ~。
それもコーティングしていないでオイルフィニッシュで仕上げているので、エージングが楽しみです。
永田さんの使いこんだスネークウッド軸のボールペンを見ると、素晴らしく深い艶が出ている。
革で言うと、まるでミネルバリスシオなどのバケッタ製法で仕上げたイタリアンタンニンなめしの革のような経年変化。楽しみであります。

これで木を愛でながら作る木工職人・永田篤史さんの品が2点。
カッターナイフに使っている木は、カリンの木の茎の部分だそうで、味わい深い。
万年筆の書き味はあえて書きません。
だって軸の味わいが重要な万年筆で、スネークウッドの軸であることが第一義。
永田さんとコラボして、外は銘木使って内側の内装はシットリ革貼りの、万年筆ケースや時計ケースも作れたらいいなぁ~と思っています。
異業種交流で、楽しい物作り現在進行形。
最近のルボナーさんは万年筆ファんでも人気のあるブログになっているようです、こんなすごいスネークウッドの万年筆を造ってしまうんですから当然でしょう・鞄のお話も聞きたいし万年筆のお話も興味深いし本当に鞄好きや万年筆病の人達にとって松本様は罪なお人です。これからも素晴らしい鞄と素敵な万年筆のお話を楽しみにさせて頂きます。