
デブ・ペンケースの定番中の定番革の、イタリア・ワルピエ社のブッテーロでも、
黒、チョコ、茶、ワイン、オレンジ、グリーン、赤の7色が店頭に登場です。
今回からこのデブ・ペンケースは「Pen and message.」さんと「分度器.com」さんの
仲良しトライアングル?各店舗でも販売しています。

私は使っているタンニンなめしの革の中でこのブッテーロという革が一番好きです。
このピュアタンニン100%のイタリアンオイルレザーは大変小規模なタンナーで作られていて、
使い手の愛情に比例して良くもなるし、悲惨な状態にもなる革です。
同じイタリアの同じ村にあるバタラッシー社が作るバケッタ製法のミネルバ革は、
気にかけなくとも魅力なエージングを約束してくれる革ですが、ブッテーロはそうはいかない。
何もしないで使っていると爪キズいっぱいつくし、雨粒のシミも残ってしまう革です。
でも時間をみては細かな目の生地(ハンカチetc)で磨き続けてあげると、
清潔感のあるエージングをしてゆき、爪キズも収まってくるし雨粒のシミも残らない。
そんな風に使う人の愛情に比例して、その能力を発揮する革です。

ル・ボナーがタンニンなめしの革の場合イタリア革を中心に使うのには訳があります。好きな質感というのが最大理由ですが、それに加えて100%ピュアタンニンであることを認定する機関がある唯一の国なのです。認定されるとこのラベルが付きます。
なめしとは本来腐ってゆく皮という素材を腐らない革にしてゆく工程です。
タンニンでなめす場合は本来持っている生の部分をより長く保つ為、
クロームなめしの場合はその生を断って、別の新しい生に生まれ変わらせる為、
それぞれのなめし技法があるのだと私は思っています。
なのでタンニン(シブ)なめしの場合は相反するクロームが含まれた革は、
それぞれのなめしの良さを相殺してしまう革になると思うのです。
なのでル・ボナーでは100%ピュアタンニン革が確認できる革を使うようにしています。

使う人の接し方次第で大きく表情変わる革です。
本来この革が持っている生命力と復元力は素晴らしい。
育て愛して接してあげた時にこのブッテーロという革は活きます。
そんなブッテーロでデブ・ペンケース作りました。
ル・ボナーで使用する革の中で、ブッテーロが一番好きです。「生きている」と感じる部分が最も多い気がするのがその理由ですが、持つ人の思いが反映される面白い素材だと思います。そんなわけで、私のデブペンケースもブッテーロですが、中にはカンダミサコさんのペンシースが5本はいっており、意味もなくファスナーを開け閉めしてニヤニヤしています。このデブペンケース、使ってみて初めて分かる良さを秘めた、実は中々のワザモノだと実感しています。
Re: pretty-punchan さん
プンちゃんの好きなブッテーロの黒に赤ステッチも作ったので、それもいいかがでしょうか?。
これからカンダさんとル・ボナーに注文した品々が続々出来上がってきますので大変ですね。少しの間ライターと万年筆はお休みですか?
余計なお世話でありました。
ル・ボナー松本