
去年の夏、10年落ちではあるけれど、走行距離16000キロしか走っていない、
程度抜群のアルファロメオ145クワドリフォリオ前期型を、
アルファ大好き人間のイタリアチョイ悪風Y氏のネットワークを駆使していただき、
ディーラー経由で格安で入手する事が出来た。
車好きの多くの友人は、20世紀最後の問題車と言われているとか言って、
恐ろしげな事例を列挙して、私の夢を壊そうとした者もいたけれど、屈することなくチョイスし、
私は若かりし頃から憧れいたアルファロメオとの蜜月の日々を現在楽しんでおります。
この車に搭載する2000cc直列4気筒DOHCツインスパーク16バブルエンジンは、
快感と緊張を60キロ走行時にも提供してくれる、感情を伝える傑作エンジン。
高速コーナーでは、フロントガラスをピシッ、ピシッと不安にさせるきしみ音をさせながら、
緊張感は十分あるけれど、心地良いドライブフィールで高速コーナーを疾走する。
車庫入れの時は、4WDより最小回転半径が大きくて難儀する車だのに、
高速になればなるほど、ハンドルから敏感に路面状況を伝達し、鈍感にはドライブ出来ない、
ファミリーカーのエクステリアを持ったスポーツカーであります。
今回1年目の定期点検のために、アルファロメオ芦屋に持ち込みました。
今まで乗り継いだ車たちは、定期点検したことのなかった私ですが、
なにせ悪名高きアルファロメオですから、用心するにこしたことはないと思い、持ち込みました。
ABSの警告ランプが消えません。つまりABSが利いていないのです。
それでもそれまで載っていた68年式ビートルのビーちゃんよりブレーキは断然効くので、
気にせず乗っていたのですが、直さないといけないようであります。

修理に時間が要るため、代車を借りました。代車はトヨタのカムリ。
アルファかフィアットの車を用意してくれるかと思ったら、カムリです。
私は愛するアル君を入院させて、代車のトヨタのカムリでアルファロメオ芦屋を後にしました。
トヨタの車は素晴らしいです。
20万キロは飽きなければ壊れずに安心して載れる驚異の耐久性。
比類なき中速域までの直進安定性。
アクセルレスポンスもアルファのように唐突には反応せず、
驚くほど無感動に加速し、メーターを見ると思ったよりスピードが出ている事に気付く。
室内もゆったりしていて、運転していると眠くなりそうになるほどです。
疲れずに安心してA地点からB地点に移動するための道具として考えた場合、
まさにこれ以外の選択の余地がないのではないかと思うほどの優等生です。
ル・ボナーのお客様は、ラテンの車に乗っている人の割合が多い。
でも仕事ではトヨタの車を使う人が多い。これは正しい選択。
アルファに昔載っていて、年齢を重ねたので、
今はエグザンティア以前のシトロエンらしいシトロエンに載っているという人も何人かいる。
これはまさに私ごとき者が踏み込んではいけない、泥沼エンスーの世界。
小さなプジョーに載って、雨漏りとエンジントラブルと戦い続けながら載り続ける人。
その小さなプジョーに載る別の若者は、何回目かの車検で30万円かかった。
その2年後の車検では、見積もってもらったら50万円かかると言われ、泣く泣く手放した。
ランチャ・デルタのインテグラーレは、1年の大部分を修理工場で過ごすと聞く。
優等生のルノーですら、私的服飾アドバイザーM氏の携帯に奥様から
「運転していて煙が出ている」と悲痛なメールが届いた。
多くの問題を抱えたラテンの車ではあるけれど、面白いのだ。
鈍感な車より、感情を豊かに表現する車を楽しいと思う人たちが、少数だけどいるのです。
私のアルファロメオ145クワドリフォリオ前期型は、
今のところ大きな問題もなく、快感を提供してくれています。
ボンジョルノ松本にピッタシの車です。
ここまでは、昨夜書いて未公開で保存していた部分。
今日アルファロメオ芦屋から電話があった。
ABSの警告ランプが消えない(ABSが効いていない)問題点は、
コンピューター部分の基盤の不具合が原因で、交換しないといけないようです。
ABSが効かなくてもかまわないとごねたのだけど、
今交換しなくても、車検の時には交換しないといけないらしく、問答無用です。
で部品交換の修理代を聞いて驚き桃の木山椒の木。
マイナートラブルの修理代でこの金額は、国産車だと絶対有り得ない。
アル君との蜜月の日々を継続するには、この理不尽さも受け入れないといけないのか~。
皆さんが忠告した泥沼への一歩を踏み入れたような。貯金通帳を見ながらトホホ・・・・。
アウロラのレッドが余裕で入手できるよなぁ~。悲しい現実。
でもこの程度の事ではま~だまだ。アル君への愛は続く。
伊太利亜に惚れた運命です。
割り高感は万年筆より、車に感じます。ランクル80は22万キロになりますが、消耗品の交換を定期的に行っていればノントラブルの頼もしい相棒です。
しかしスリリングなカーライフを楽しんでいるボンジョルノ、羨ましいです。小市民の私に真似できないことです。
しかし燃費は辛い・・・