ル・ボナーの一日

革靴の魅力に嵌る

2021年09月12日


久々バッグ以外の趣味ブログ記事。私は人生の大半をスニーカーで過ごした人間です。革靴は冠婚葬祭用にあるぐらいで5年ほど前までは〜そんな私の転機はフランスに行った時に購入したJMウエストンのゴルフ。私の足サイズにぴったし一緒の靴マニアな友人がいて、その彼がウエストンのゴルフ良いよと言うのでフランス行った記念に購入(免税入れて日本で買う7割ぐらい)。靴マニアな彼が何足かゴルフを購入して導き出したベストサイズだという6,5Eで。

パリで購入したJMウエストンのゴルフがこれ。サイズはぴったしだったが実際に長時間履いていると圧迫感が半端なしで、その上 踵は水ぶくれが生じた。ただその苦行を我慢して半年を過ぎた頃から驚くほど足にフィットして苦行から快感へ〜半年我慢して履き続けたゆえ生まれたグッドイヤーウエルトの底沈み込みと圧迫感を耐えた足がこのフィットするが痛くない至福の履き心地を生み出した。

その時革好きの私は知ったぁ〜革の魅力は私が関わる鞄や革小物より革靴の方がより楽しめる事を。アッパーの革の良し悪しはよりシビアで、日々のお手入れの差が如実に影響する。それを知って革靴が面白くなってきた革マニアなボンジョルノでありました。

今最も履いているのはこれ、エドワードグリーンのフロスウイック。エドワードグリーンでは珍しいカジュアルな靴。この靴も JMウエストンのゴルフ並みに圧迫感と踵の水ぶくれを経験。履き続けて半年の苦行を越えれば至福の履き心地が訪れる予感〜ただ半年の苦行は避けたいので考え出したのがシューズストレッチャーで矯正。軟化剤スプレーを内側に吹きかけてストレッチャーで広げる。この靴アッパーの厚みが結構あり頑強なのでその程度ではなかなか伸びない。そこでアッパーに使われているユタカーフという革を調べてみた。この革初期なめしがクロームでその後タンニンなめしも加え型押ししてオイルを含ませてロシアンカーフ風に仕上げたカーフ革。タンニンでなめしたのだったら水を染み込ませれば伸びるはずだと、水道から直接靴中満タンになるまで水を注ぎ数分放置、その後水を抜いてシューズストレッチャー入れて広げて固定し一昼夜放置。翌日履いてみるとオォ〜!短時間で至福の履き心地を得る事に成功〜フルタンニンじゃなくてもタンニン含んでいればこれは効果的。これで底が履き込んで沈めばゴルフ以上の履き心地になるかも。

指先が緩いラストの靴ならその工夫は必要ないけれど、それだと履き込んだ時の指先の緩さが楽しくないと感じる私。フィットして歩きやすくて痛くなくアッパーの革が魅力的な靴が好き。

そんな最初きつくても後から履き心地が良くなるであろう予測から入手する革靴選びとは相反する靴がこの靴の皇帝と呼ばれるドイツ靴「ハインリッヒデッケラッカー」。ミュンヘンでこの靴底見た時びっくりした。ハンドソーントリプルソール化粧釘打ち過ぎの過剰な仕様に仰天。そして念願叶って入手するに至った。履いてみてこれまるで木靴、指先は最初からゆるくてくるぶし紐で絞れば踵は浮かない。ただトリプルソールの硬さは頑強で柔軟さが出るまで何年かかるだろうかという気配。その上過剰な釘がよく滑る。なので通勤時にはまだ恐ろしくて履いていなくて、出来るだけ仕事中に履いて、時々屈伸運動して馴染ませるようにしているが先は見えない。でもこのやり過ぎ靴は天下無敵。

革靴がこんなに楽しめるとは思っていなかった、工夫するのも楽し。パラブーツのシャンボードは普段履くのにベストチョイスな革靴。ただモカ割れが最大のストレス。私の場合革に関わる仕事をしているのでそのストレスも解消できる。履くと開いてしまうモカの開口部分に顔料で埋めて熱処理。それを繰り返す事で開いてしまうサイクルは徐々に長くなる。これが面倒ではなくて楽しく思う私なのです。そして特別プライベートな一足となる。

もう十分だとは思うけれど、パカパカしないフィットするローファーを一足入手したいとは思ってる。足サイズぴったし一緒の靴マニアな友人に次回会った時相談してみよう。

 

 

Le Bonheur (23:41) | コメント(0)

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