
運転において、ドライバーの五感に伝える感覚が研ぎ澄まされている車が最大のセーフティーだと思っていた。その感覚を感じさせる車として「1998年式アルファロメオ145クワドリフォリオ前期型」はボンジョルノに最高にフィットした。しかし70歳間近になって、そのボンジョルノの人間セーフティー機能の鈍化を感じるようになった。古い車は現行の車が備える電動セーフティー機能など何もないし、後付けも出来ない。
20年ほど維持所有していた「1998年式アルファロメオ145クワドリフォリオ前期型」とお別れする事にしました。私の車遍歴の中で最も長い年月一緒に過ごした車でした。早くないけれど走りが気持ち良くて人馬一帯感が別格で、加えてブリジットバルドー的な可愛い悪女感が特別でした。ラテン車は壊れやすい、その中でも特にアルファロメオは特別と言われ、走行2万キロ以下の中古車を入手しディーラーに持ち込み、不安な部品は全部交換してと頼んで(購入価格の倍以上の修理代)スタート。

長野と新潟の県境付近の黒姫山まで深夜長距離走行した時は一睡も眠気に襲われなかった。それほどアクセル、ハンドル等に路面状況をシビアに伝え、ドライバーに緊張を強いる手足五感連動型車、。バイクに近いかもしれない、いやパトレーバーやな。アルファロメオとBMWは裏表と言われているらしい。BMWが表でアルファロメオが裏。若い頃アルファロメオで走りの楽しさを知って、年齢を重ねた後BMWオーナーに。その逆はない。走りの楽しさは似ているけれどBMWは三つ星レストランのシェフが特別な食材で作った一品で、アルファロメオはイタリアの料理自慢のマンマが自宅の冷蔵庫の残り物使って腕を奮って作った一品。さあどっちが美味しい?

購入時にディラーでパーツはいっぱい交換したのに、その後そんなに走っていないのに修理パーツ交換の履歴は数えたらキリがない。そのままディーラーでの修理頼んでいたら部品の価格と修理代が高すぎるのでとっくの昔に手放していたと思う。街の修理屋さんの「エルサンク」の濱本さんと知り合えて中古部品や代用が効き純正より丈夫な部品を安く見つけて直してもらったから20年維持出来たと思っています。本当にありがとうございました!!!。

決してスペック的には速くない。でも気持ち良く吹け上がるアクセルフィールとそれに伴ったエキゾストノートの快感が公道での法定速度内で楽しめる。非力だけれどレッドゾーンまで気持ち良く吹け上がるツインスパークエンジンは本当に素晴らしい。スーパーカーでは味わえない快感。

安っぽいインテリア。でもこのハンドルとギアノブの革は最高。ドレッシーな革手袋によく使われているラムナッパレザーだと思うけれど、これ以上にしっとりフィットして滑らな触感のハンドルとギアノブに出会った事がない。他は安っぽいインテリアでもいつも触れるこの部分のフィット感が良ければ走る楽しみが増幅される。

私は免許取得から11台乗り継いだ。どの車も思い出いっぱいだけど、その中でこの車が一番好きだったかも。

アルファロメオスパイダー一筋で30年30万キロのアルフィスタ界の猛者とも知り合えた。他にも多くの一癖ある愛すべきアルフィスタの人たちとも出会えた。私はその舞台から降ります。しかしアルファロメオというお金だけでは維持出来ない車に愛を感じる人たちを応援する気持ちは持ち続けています。
20年間本当にありがとうございました。ボンジョルノはこれからも似非ですがアルフィスタで居続けます。




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