ル・ボナーの一日

テイカというタンナーがありました。

2005年10月21日

テイカのヌバックカーフ革で作ったトートバック テイカ革トートウエブ.JPG ル、ボナーは輸入皮革だけを使いたいわけではありません。 ほんとは日本の革を使って鞄をつくりたいのです。 本来、日本のタンナーは世界トップレベルの技術力を持っています。 しかしコストを最優先に考えるため、なめしの甘い革を作り続けて私たちの希望する革を見つけることがなかなかできません。 なめしとはそのままにしていると腐ってしまう皮を、腐らない革に変える工程のことをいいます。 なめしが甘いと革が早く死んでしまいます。 しっかりなめされた革=時間をかける、時間=コストなのでその部分をはぶいてしまいがちなのです。 なめしの良し悪しはプロでも判別しにくい部分なのですが、長く使い続けるうえで一番大事なことです。 日本でいい革を探すのをあきらめかけていたとき、テイカの革に出会いました。 テイカの作る革に触れた時、その繊細で緻密な感触に驚かされ、そしてなにより日本の香りを感じました。 私たちはテイカのカーフ革がいきる鞄の試作を繰り返し、ようやく定番の革として使えるめどが立った矢先、テイカは解散しました。 理由は同じ値段ならブランド力のある輸入皮革を選ぶ日本の市場。 ごめんなさい。私たちのような小さな鞄製造業者には、良い革を作ろうとがんばっているタンナーを支える力がありません。とても残念です。

Le Bonheur (09:10) | コメント(2)

Comments

  1. たこ焼き太郎 より:

    以前、ショルダーバッグを購入した者です。ここのホームページをちょくちょく覗いてはまた鞄を欲しいなと、思ってます。このトートの他のカラーはだんなのがあるんでしょう?それとカジュアルな感じのボストンバッグなど新作でないでしょうか?またそのうちお店に行ってみたいと思います。

  2. ル、ボナー松本 より:

    テイカが解散になったためこのトートは試作のみで、他の色も作っていません。
    ボストンバックは出来れば今年中に何点かつくりたいとおもってます。
    出来次第ブログに載せますのでお楽しみに。

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