ル・ボナーの一日

アルファロメオと私

2013年10月18日

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私の愛するアルファロメオ145クワドリフォリオ前期型はやはり楽しい。加古川の母の入院している病院まで、私の運転するロメオ君だと危険と拒否していたハミが、私の度重なる説得によってやっと了承してくれたので、このところ走行距離が伸びている。運転するたびに、この緊張感と快感が背中合わせに共存する魅力に惚れ直す。どこまでも伸びる傑作ツインスパークエンジンのレスポンスは素晴らしい。ハンドルやアクセルなどからこんなにダイレクトに路面状況を感じ取れる車は、現行の普通車ではまず味わえないだろう。水温計だって外気温と走行シチュエーションによって60〜100度を上下する敏感さ。それらが相まってドライバーに緊張感と快感を提供してくれる。安心を与えないこのドライブフィールが、どんな安全装置よりも優れているはず。私はこの車を運転していて眠気を感じた事が未だかつてない。スーパースポーツカーで時速250キロで味わう興奮を時速100キロで味わう事が出来る。

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このテールラインの美しさは秀逸と思っている。

ヘッドライトの光軸を毎回の車検で交換しなくて済むように改善した事で、ヘッドライト点灯と上向きしか選べず、スモールランプだけをつける事は出来なくなった。エアコンは最大風量以外は動かない問題が発生している。内装材の生地があちこち剥がれ始めている。ウインドウの開け閉めが渋くて危うさ感じる。と言った事は大した事ではない。横にベンツが来ようがポルシェが来ようが臆さない。本当に。母が入院する病院の駐車場にこの15年落ちのアルファレッドの愛車を止めて周りを見渡した時、私としては完全自己満足ではあるだろうけれど「勝った」と思うのだった。売れば逆に廃車費用を請求されるこのアルファロメオ145クワドリフォリオ前期型が私には愛おしい。

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車の中で最も美しいと私は思っているアルファロメオのエンブレム。フロントの楯だって現行のアルファと違い小さめで奥ゆかしさがあると私は思っている。

そんな風に愛しているアルファロメオ145クワドリフォリオ前期型ではあるけれど、実際にはあまり乗っていないボンジョルノです。なくても実質生活には何も悪影響を及ぼしません。デリケートな私のハートには大きな穴が空く事になるとは思いますが。

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そんなアルフェスタな私の事をご存知のお客様から、このミニチュアカーを頂いた。イタリア出張時に立ち寄られたトリノの自動車博物館でボンジョルノが喜ぶだろうからと。実は歴代のアルファロメオの中でも、この時代のジュリエッタスパイダーが最も好きなエクステリアデザイン。フェデリコフェリーニの映画の中でマルチェロマストロヤンニが乗っていたあのアルファ。

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そんなに実生活で車を必要としないボンジョルノ。であればこの本物のアンティークカーを所有するというのも良いかも。移動には主にレンタカー借りて、六甲アイランドの周回道路を楽しんで走るぐらいで維持するなんて。でもってネットで調べてみたらびっくり仰天のお値段。これはいくらなんでも。その夢はあっけなく潰えてこのミニチュアカーで満足する事にしようっと。

私はアルファロメオという車に移動する為の道具以外の何かを感じている。私が感情移入出来る唯一の車ブランド。魅力が価格に比例しない心地良さ。ただその魅力を楽しむ為には、溺愛と過保護で接しないといけない。それも楽しい。

Le Bonheur (22:05) | コメント(0)

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