ル・ボナーの一日

若き鞄職人たちの明日

2006年05月28日

http://www.flathority.com/about.htm 猪瀬.jpg 猪瀬さんは三代つづく老舗の鞄メーカーです。 ル・ボナーは通販の仕事でお世話になり、2年近くお付き合いをさせてもらっています。 東京出張の時は、必ずといっていいほど顔を出しています。 社屋は下町の綾瀬にあり、昔懐かしい木造校舎のような建物で、気の良いベテラン職人と鞄作りに夢をもった若者が働く、居心地の良い職場です。 日本の多くの鞄メーカーは、鞄問屋の企画をどう効率良くこなしてゆくかを考え、鞄作りの本来の楽しさに目をつぶって、商売の部分ばかりが目に付く会社が多いように思います。海外に工場を作って、国内に若い鞄職人が育ち難い環境を作っているメーカーも多くなりました。 そんな中、猪瀬さんは若い人の感性と、ベテラン職人の技術を合体させて、オリジナルブランドを立ち上げました。それがFlathorityです。 いくつかの鞄メーカーで、オリジナルのブランドを作っていますが、特にメンズ系の鞄メーカーは既存の縫製方法と型紙を使って、素材を変え、目先を変えただけのものを多く見ます。 猪瀬さんのFiathorityは違います。型紙の段階から工夫と努力が見えてきます。若い感性が感じられます。商売ではない、鞄作りの楽しさがFlathorityの鞄たちにはあります。 営業部分を持たない鞄メーカーがオリジナルブランドを始め育てるのは、実りが目の前には見えない、五里霧中を歩むようなもの。でも、希望の光を信じて、投資を続ける。 独立系鞄職人と違って、鞄業界の中枢である鞄メーカーは背負っているものが大きいから 保守的な部分も守らなければならない。 Flathorityのプロジェクトはワクワクします。 一度は諦めた一つの夢が、この企てのせいで、私の中にフツフツとわいてきました。 デザインする人が、実際に作ることで生まれる鞄には一貫性があり、製造の現場では老いも若きも対等のデスカッションがなされて鞄が生まれる。 文化祭のようなそんな現場が羨ましい。 お金ではない、夢を紡ぐそんな共同作業のお仲間に入れて欲しいな。

Le Bonheur (21:21) | コメント(2)

Comments

  1. ノブ より:

    Flathorityもよいデザインですね。ル、ボナーさんよりは対象が若いと感じます。写真のショルダーはラフな服装用に購入してもよいかと感じます。
    仲間は大切ですよね。

  2. ル・ボナー松本 より:

    私は刺激を受けています。Flathorityは確かに対象が、ル、ボナーに比べて若いと思います。デザインする者の年齢は隠せません。私も年をとったんだなあ。

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