ル・ボナーの一日

「アルファロメオ145クワドリフォリオ前期型」がやはり良い。

2016年05月30日

親しくしているシステムエンジニアの友人が、乗用車は最終的にベンツ、フェラーリ、ポルシェ、ポンコツに分類されるという屁理屈をさも正しいかのように論理的?にプレゼンした。そしてアルファはその中でポンコツに属すると。まったくもってこれは納得できない論理ではあるけれど、ある意味納得してしまって反論できなかった。でもこれだけは言える、そのポンコツが愛しい。

この所、最新の車を運転する機会が多くある。そして愛車の「アルファロメオ145クワドリフォリオ前期型」をドライブすると、この方が楽しいと改めて思うのだった。車を愛おしく思えるキャプターは人それぞれ違う。私はこのポンコツが楽しい。

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本当はイタリアで多く見かける一度も洗った事のない車たちと同じコンデションなのに、写真写りはすこぶる綺麗に見える。

現行の車たちはどんなパワフルなスポーツカーでも重い鎧のような厚みがあるけれどそれがない。その上車とドライバーの間にコンピューターが介在するワンクッションが現行車にはあり、それが五感を鈍らせる。それに比べこのアルファロメオ145クワドリフォリオ前期型は手足にストレートに路面状況を伝達するので緊張感という危機管理意識が働き安全だ・・・?。そしてエンジンは非力だが精一杯回って健気さに涙する私だった。

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20世紀に作られた車の中で最も美しい2ドアハッチバック(縛りが狭いが)だと思う。ただ薄い安い塗装なのでアルファレッドは屋根部分はピンクに変色している。でもそれもイタリアらしくてエージングするものだと私は思うようにして許せる。

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このテールラインの美しさは見惚れる。

もう全然下取り価格なんて付かない一般的にはポンコツ車ではあるけれど、この車を運転していると本当に楽しい。信号で横にポルシェが並んでも私の場合は全然劣等感なんて感じない、というよりプライスレスな価値を見出せる自分を褒めたく思える。

移動手段として考えると疲れます。競うと負けます。タダでも入手可能ですが維持はそれなりにかかります。ビンテージとしての価値は全然ありません。でも乗るたび思う、こんな面白い有機的(ここが肝)な車は私の場合他に知らない。ただ年間走行距離が3000キロ以下だからそう思えるのだろうなぁ〜。

Le Bonheur (18:45) | コメント(0)

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