ル・ボナーの一日

シェーファーのタルガ

2007年01月14日

シェーファー・タルガ.jpg 私はお客様がお持ちだったシェーファーのタルガという万年筆を見てしまってから、私も手に入れたいと強く思いました。胴と一体になったペン先の流れるようなラインに惚れこんで、特にペン先の反り上がった感じに魅了されました。これは1本手に入れないと絶対後悔すると思い、調べてみると製造をやめってしまった形なのです。 ヤフオクしか方法は残っていません。見てみると何本かのタルガが出品されています。その中で特に気になったのが胴がスターリングシルバーでペン先が14金のタイプ。落札日に入札開始。私の予想を大きく超える額まで最高落札額が上がってしまったので、私は今回は残念せざるおえない。次回がんばろう。がその後、私の希望するタイプのタルガは出品されない。長期戦を覚悟しました。 突然、愛知のK氏から小荷物。何だろう?と開いてみると中には2本のシェーファーのタルガ。一緒に入っていた手紙は、達筆ゆえ一部解読不明なれど、お二人で使ってくださいと書いてある部分は読めた、、、、、。え?えー!ほんとに。そんな困ってしまいますと言いながらも、返してなんて後で言われても返さないと思いながら、もう有頂天。 万年筆コレクターのK氏に年末に、注文されたカバンのことで電話したとき、今タルガを探していることを確かに話したけれど、プレゼントしていただけるなんて下心は全然なかった。 それだけにこの2本のタルガは喜び100倍。それも夫婦ケンカにならないよう2本のタルガの心遣い。2本とも私の大好きな未使用デッドストック品。それに加えてなんとそのうち一本は私が恋焦がれていた胴がシルバーのタルガ。 ペン先.JPGphoto by F氏 コンバータが装着されていなかったので、早速ハミが吉宗さんがいるナガサワ本店の5階万年筆売り場に。ついでにナガサワで購入した万年筆ではないのに丁寧にペン先を吉宗さんに調整していただいて、天にも昇る書き心地。K氏の手紙のインクと同じチョコレート色のインクを入れました。 吉宗さんがいるナガサワ本店の5階は繁華街の中にあるにもかかわらず、静かに時間が流れる特別な場所。吉宗さんに調整していただきながらの会話は、モノを買う売るだけでない豊かな時間をいただきます。私達夫婦はお客様の顔をすぐ忘れてしまう(鞄を見れば思い出すのですが)のですが、吉宗さんは覚えておられる。半年ほど前、一度しか会っていないハミを、それもマスクをして怪しげなおばさんを覚えておられる。お客様とお話することで、沢山のことを教えていただけると吉宗さんはいつも謙虚。 吉宗さん、最近ブログを始められたようです。 当然私達夫婦はシルバーのタルガの奪い合いになりました。私は屁理屈3段論法にて勝利し、私のモノに。ハミはステンレスタイプを渋々。ペン先は同じ14金なのにシルバータイプの方がしっくりするのです。良い方のタルガを使うのだから、もう少し綺麗な字を書いたらとハミ。万年筆好きは個性的?な字を書くお人が意外と多いのであります。ペン習字でも習おうかな。 万年筆という魅力的な筆記具を知ったことで、私達夫婦は多くの人たちと知り合うことができました。 万年筆は私達に豊かな時間と新しい出会いをプレゼントしてくれます。ありがとう。

Le Bonheur (20:34) | コメント(2)

Comments

  1. オカザキ より:

    お世話になっております。
     “タルガ”を拝借させていただいた時は、すごく書きやすいペン先だな、と思いました。
     私はファーバー・カステル“ペルナンブコ”をいつか買います。
     それと…
     お名前は存じませんが…
     昨日お見かけいたしました、ブライトリング“モンブリラン”をご所有なさっているお客様へ…
     次回、私がお伺いした際に(不要となったモノで申し訳ございませんが…)フォールディング・バックルを、ジャン・クロード・ペランのストラップと合わせて、松本様に託けておきます。
     機会がございましたら、お店にお伺いください。差し上げます(ただし、私の所有する“ナビタイマー”と“クロノマット”はサテン仕上げであるがゆえ、バックルもサテン仕上げです。あしからず、ご了承ください。)。
     加えて、そのバックルを取り扱ってるサイトのURLを下記に記しておきます。
     BELTZ
     http://www.beltz.co.jp/

  2. ル・ボナー松本 より:

    オカザキさん
    タルガ大気に入りの書き味です。
    ファーバーカステルの万年筆は書き味が固いですが、フルハルターの森山さんのお勧めの一本だそうですよ。
    ル・ボナーを通じてお客様同士がつながりが出来ることって、すごく素敵に思います。

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