ル・ボナーの一日

美女とランドセルを背負ったオヤジたちのイタリア珍道中(2)

2007年09月26日

9.16%E3%83%9B%E3%83%86%E3%83%AB%E3%81%8B%E3%82%89.jpg 9月16日08:00 inミラノ H女史が8時半にダビンチの「最後の晩餐」が見れるよう予約していていただいたので、8時にホテル・アウロラを出発して見に行きました。それにしても私たちのミラノでの宿、一つ星ホテルのアウロラという名前、どこかでよく聞く名前。万年筆好きにはお馴染みの名前であります。レッド安く売っていれば私は購入しまぁ~す。 9%2C16%E3%83%A1%E3%83%88%E3%83%AD%E3%81%AB%E3%81%A6.jpg ミラノでは地下鉄での移動が多かった。おじさんたちだけであればメトロにのるだけでドギマギしてしてしまうけれど、H女史がいるから大丈夫。東京で地下鉄に乗るみたいにスムーズであります。 地下鉄でスリの若い女性にも遭遇しました。まず最初に古山画伯に接近。画伯に異常接近する女性がいて、もの好きな女性もいるものだなぁ~と思っていたらそれはミラノ式スリだそうで、すぐにそのスリは画伯はお金はそんなに持っていないと悟り、次に狙ったのが世界の樫本、それが正解ですが幼稚なそのスリの技法では百戦錬磨の樫本氏の財布をかすめ取ることはできません。諦めて次の駅でおりてゆきました。私は全然狙われませんでした。 でべそ会長の今回の旅のお供は、総手縫いのヌメのショルダーバッグです。松本の山奥で木こりをしながら鞄を作り続けている鞄仙人の作った品であります。好き嫌いは個人差あるけれど、作った人の迫力を感じるカバンです。そんな鞄作りもありかな、間違いなく無二のモノです。 %E6%9C%80%E5%BE%8C%E3%81%AE%E6%99%A9%E9%A4%90%E3%82%B9%E3%83%88.jpg 予約していた8時半きっかりに「最後の晩餐」のある建物の前に行くと、ドアは閉まっていて何か張り紙がしてある。H女史に読んで貰うと、ストライキで今日は閉館と書いてあるそうです。予約しているのに、そんなぁ~!みんな大変落胆、特に画家の古山画伯の落胆はいかばかりか。後で知ったのですが、文化庁管轄レベルの美術館はその日全土でストライキで閉じていたそうで、フィレンツェのウフィッチもその日はやっていなかったそうです。ツアーできた観光客の人たちとツアー会社は、私たち以上にイタリア全土で大変なことになっていたでしょう。 9%2C16%E3%83%90%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%81%A7%E6%9C%9D%E9%A3%9F.jpg 気持ちを落ち着けるため、バールでカウンター越しに立って朝食。カウンターで食べると日本より安い値段でコーヒーが飲めるのだけれど、テーブルを利用すると同じコーヒーが何倍にもなってしまう。それがイタリア式。考えてみれば合理的な方法です。 私たちはこの旅で何度もバールを利用した。食後の2口クイッ、クイッで飲み終わってしまうエスプレッソは美味しい胃薬、トイレに行きたくなったら1~2ユーロで飲めるカウンター越しで飲むカプチーノを頼みトイレに一目散。バールは午前7時前からやってます。イタリアの大衆文化です。 %E6%9C%80%E5%8F%A4%E3%81%AE%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%82%B1%E3%83%BC%E3%83%89.jpg その後、管轄が違うので開いていた、アンブロジアーナ絵画館に行くことに。 世界最古の公共図書館として作られた建物は現在も図書館としても使われています。ダビンチの「楽師の肖像」やラファエッロの「アテネの学堂」のカルトーネもありますが、注目はカラヴァァッジオの小品「果物籠」。ルネサンス期の画家の絵とは思えない、リアリティーを持った絵を描く不思議な魅力を持っています。 その後どうしても見ておきたかったプラダ本店に立ち寄った。30年前のプラダのカバンには興味があるけれど、今の現行のプラダのバッグには全然興味はないのだけれど、内装が見たかったのです。特に写真で見た、螺旋の階段から地下道のような部分を通りぬけて地下の店舗部分に続く場所のイタリアのクラシカルな風情は1度実際に見ておきたかった。階段は私の予想していた通り良い感じだったけれど、地下道のような部分はポップに装飾されていて、私の期待を裏切った。脳裏に刻んでいるクラシカルな風情に塗り替えてその場所を眺めている私です。 しかしこのアーケードは素晴らしい。ここに店舗を構えるお店は誇りであります。 %E3%83%9F%E3%83%A9%E3%83%8E%E3%81%AE%E8%B7%AF%E9%9D%A2%E9%9B%BB%E8%BB%8A.jpg 午後からは路面電車に乗って、ミラノの昔の風情が残っていると観光マップに書いてある地域に行くことに。日陰は良い感じなのだけれど、日の当たるところは強烈な日差し。普段エアコンの効いた仕事場で座って鞄を作っている私には、この直射日光直撃の中での街散策は体力を消耗する。その上エスコートしてくださるH女史は歩調が速い。私はしばしばバールでの休憩をお願いする。日陰の外の席は気持ち良い。外だと煙草が吸えるのでシガリロ吸ってカプチーノ飲んで充電完了。隣で68歳世界の樫本氏はアメリカの取引先と国際電話。その流暢な英語が心地良い。樫本氏は英語は当然、フランス語とポルトガル語もペラペラ。その上このハードな街歩きツアーも苦にしない(瘦せ我慢かもしれないけれど)。 日曜日で多くの個人店舗は休みの日。大手ブランドショップより、そんな町の小さなお店の方に強い興味を持つ私たちは少し残念。観光客が誰も行かないような教会などを中心に見ておりました。画伯は名もないフレスコ画に興味がおありのようです。忘れていた。画伯は万年筆と鞄が好きなただの酔っ払いのおじさんではなくて、画家だったのだ。バールやベンチに座って休憩するとき、スケッチの筆を走らせている。 %E5%90%8C%E5%9E%8B%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%83%95%E3%82%A1%E3%81%A8%E7%A7%81.jpg ミラノはアルファロメオの街です。アルファロメオ博物館もありますが、私以外は全然興味はありません。 私は私の愛車と同型同色のアルファロメオを見つけてご満悦。 9%2C16%E5%A4%95%E6%96%B9%E3%81%AE%E3%83%9B%E3%83%86%E3%83%AB%E5%89%8D.jpg ホテル・アウロラ前の通り 夕方一度ホテルに戻り、その後イタリアでの最初のディナー。H女史いわく、宿は最安値で面白そうなところをチョイスし、食事はお金の事は考えずにベストなチョイスを選択したそうです。その通り、その後も毎夜飽食の日々が続きました。途中お茶漬けが食べたくなった私でありました。ただそんな飽食の日々ではありましたが、エスプレッソが功を奏し胃もたれも起こさず、過度な街歩きという有酸素運動がエネルギーを消費し、我が家に帰って体重計に乗ってみたら1,5キロ減っていた。 ディナーには鞄も含めたアパレル系の仕事を、ミラノ拠点にしている大手商社マンの日本人の若者が加わり会話がはずみます。ホテルに戻ってもその商社マンも来て話が盛り上がったようですが、私はお先におやすみなさい。明日はイタリアの中堅バッグメーカーのイ・サンティー社を訪問してバッグのコレクションと工房を拝見させていただきます。その後大好きなフィレンツェまで列車で移動です。おやすみなさい。 私は今頃になって時差ボケがおきております。昼間眠くて夜中起きてしまいます。そのためこんな時間にブログ書いております。早く元に戻さないと。

Le Bonheur (02:03) | コメント(2)

Comments

  1. めだか より:

    随分歩いたとは聞いておりましたが、1.5㎏も減ったとは!
    それにしても楽しそう。こちらまで伝わってきます。

  2. めだかさん
    石畳は足に負担をかけます。ミラノよりフィレンツェ、フィレンツェよりローマ、石畳の石の大きさが小さくなり、足への負担が増えます。イタリアはウォーキングシューズで歩くことをお勧めします。

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