
雑誌NAVIの付録で付いていたDVDを見た。
少し興味のあるアルファロメオMiToの情報は知りたい。
知っても仕方ない事は分かっているけれど知りたい。300万は高ぁ~い。
そのDVDの最初の部分でイタリアのもの作りについて話していた。
イタリアモノは独創的なデザインや発想で世に衝撃を与えるのだけれど、それが単発的で持続性とかが希薄なので、他の国のしっかりした論理的な裏づけを持ったモノ作りが世の中の主流になってしまう。
オリベッティー社のタイプライター「バレンタイン」は衝撃的であった。
あの色使いとフォルムはバウハウスデザインに始まるデザインすることで量産工業製品を特別なモノに変える手法に色気というものを与えた。エットーレ・ソットサスはイタリアをデザインの国にした偉大な工業デザイナーだ。ただ実際に使ってみるとキーが重くて日々のオフィスワークで使うには指が疲れた。それを修正しないのもイタリア気質なのか。
鞄業界においても画期的なフレキシブルポストミシンをイタリアのミシンメーカーは考え出し、
その事で一時そのミシンでないと縫えない形状のハンドバッグが数年間イタリアから多く登場したことがあった。ただそのミシンは複雑な機構と唯一一社だけが作れたので滅茶苦茶に高価で、その上精度がすこぶる悪くてフレキシブルポストミシンでしか縫う事の出来ない形のハンドバッグは最近見なくなった。
特許権が消滅した頃ドイツか日本のミシンメーカーからもっと丈夫で精度が安定しているフレキシブルポストミシンが登場する時、また独特の形のハンドバッグのブームが訪れるでしょう。イタリアのミシンメーカーに精度を期待するのは酷な話し。
そんなイタリアのもの作りではあるけれど私は大好きだ。
いい加減と自由な発想とセンスの混沌の中から独特の色気を発散させる。
お金持ちより庶民の方が人生楽しめるようなイタリアが生み出すモノは面白い。
車は特にそれを感じる。
コンパクトカーは快感最優先で修理する事も楽しむように作り?、
高級車は作る側が楽しむことが最優先のように思えるのは私だけか。

帰途にこのアルファロメオSZが止まっていたぁ~。
この20年ほど前にイタリアで700万円ほどの販売価格が日本ではなぜか2000万円ほどで売られていた1000台限定生産のスーパーカー。
部品を寄せ集めて好きなように組み上げてみたらこうなっちゃったみたいな、スーパーカーというにはあまりに未完成な破綻したデザイン。
ただこのSZのような未完成風で市販するなんてイタリア以外では考えられない。
しかしこの暴走族好みの雰囲気を持った角ばったエクステリアは、後に角ばった中にも優美な曲線を描く傑作エクステリアの私の所有するアルファロメオ145へと昇華したぁ~!と私だけは思っている。
間接的に聞いた話ですが、フィアットのバルケッタと私と同じアルファ145を所有している人がいるのですが、このSZも入手したそうです。決して資産家でもない家族もいる普通のサラリーマン。昨年145の車検時に56万円かかって奥様が嘆いていたというのに、安く入手できたからとこのSZも入手するという暴挙。もし飾りでなく日々動かす場合は毎年買ったのと同じぐらいはオーバーだけど修理代がかかることは承知の上で買ったのだろうか。そんな愚行を誘発する魔力をイタ車は持っている。
その後21世紀になりオリジナルな方向性を持ったアルファのエクステリアデザインは日本を含め多くの自動車メーカーのエクステリアデザインに影響を与えた頃には、そのデザインを推し進めることなく温故知新風デザインへと方向転換してしまった。打ち上げ花火のようで、そのこだわりのなさは天才がなせる技。そして今度はMiToの丸みを帯びた多国籍風。
同じなのはアルファのエンブレムと走りの楽しさ。

近くのスーパーマーケットの前にランチャの旧イプシロンが止まっていた。
10年以上経っているイタ車。それもイプシロンです。乗り続けているだけでオーナーは偉ぁ~い。
それにしても軽サイズの車だのに存在感のあるエクステリアです。
私は高級な車よりこの車を乗り続けているご婦人の方がカッコ良いと思う。
車封建社会の中でイタ車は唯一の下克上。フェラーリよりこの旧イプシロン。

そして私はアルファロメオ145クワドリフォリオ前期型を乗りつづけられるものなら乗り続けたい。
イタリアバンザァ~イ。混沌の中にモノ作りのヒントを伝え続ける。
7月には恐怖の車検が待ち受けている。
こんばんは。今日のお昼に初めて妻と二人でお店に行きました。チャーくんに歓迎?してもらいました。私は20数年前にモンブランの149を安く手に入れて以来、万年筆が大好きです。この正月にネットでPen and messageさんを発見して5日の初営業日にお邪魔しました。すぐにこちらのお店も知るところとなりました。私は初めての車はAlfaのスパイダーでしたし、神戸堂の帽子も革製品もオーディオも時計も好きで、少しですが身の回りに置いています。今は古い柱時計を探しています。今日は3本差しのペンケースがあいにく品切れとか。パパスのショルダーは妻の顔色を見ながら今日は我慢しました。お店では私の好きなニューシネマパラダイスがかかっていましたね。このように色々と自分と同じものがお好きな御店主にお会いしにまた近いうちに参ります。
Re:たけのぶ さん
私たちはお客様の顔を覚えられない名人なので、今までに来られた事のあるお客様かなぁ~と半信半疑で応対しておりました。そのような事情だった訳ですね。
次回来店された時は万年筆その他共通する趣向についてお話いたしましょう。
仕事場の中央に掛かっていた掛け時計いかがでしたか。100年前のアメリカ製のもので良い音で時間を教えてくれますよ。
ル・ボナー松本