ル・ボナーの一日

オリジナル金具

2006年01月29日

オリジナル金具ウエブ.jpg 鞄を作る時金具類で悩まされます。独立系鞄職人の場合、資金力がないひとが多いので特に制約を受けやすいのです。既成のカバン用の金具の多くがダイキャストにメッキをしたものが多く、鞄好きの好む真鍮を使った金具は少ないのです。 バックルやカンなどは探せば日本製でみつかるのですが、錠前となると海外のものしかないのが現状です。独立系鞄職人の場合、日本で手に入る海外の真鍮錠前を使うことになり、その種類が少ないため錠前で個性をだすのが難しくなります。 ル、ボナーでは出来る限りオリジナルの金具を作るようにしています。写真の金具はオリジナルで作った金具たちです。錠前は図面を私が書いて、真鍮を削り出して作ってもらいました。ムーブメントの部分をオリジナルにしようとすると、型代だけで数百万円すると聞き、それは当然あきらめて既成のものを使い、表部分のみがオリジナルです。今後も、オリジナルの金具を作ってゆこうと思ってますが、頼む時ある程度のロット数が必要なため、新しく錠前を作るのは年に一種類がやっとです。それでも錠前は鞄の顔なので、大事なのです。 シルバー色はニッケルメッキをするのですが、ル、ボナーでは特別にそれを焼付けでやってもらっています。お店のある場所が海に囲まれているという金具には最悪の条件のため、一般のメッキだと鈍くなるのが早いため、特別にしてもらいます。 バレクストラのブリーフケースに使われているシャーロックホームズロックは錠前だけでオリジナリティーを演出しています。そんな錠前が作れたらいいなー。 今日、古山さんという陽気な鞄好きのお客さんが来店されました。前々からその脈絡のない鞄コレクターぶりには驚愕し関心していたのですが、その古山画伯が来られたのです。 その鞄好きには思わず拍手を送りたくなるほどこだわりのないおおらかなものでした。 古山さんのホームページは面白いですよ。  町工場二階空目薬煙突工房http://www.entotsu.net/

Le Bonheur (22:16) | コメント(1)

Comments

  1. ノブ より:

    町工場二階空目薬煙突工房を早速訪問しました。サライの記事で興味を持っていましたが、本当にすごいですね。オーダー鞄からおまけ鞄まで幅広いコレクションに脱帽です。エネルギー、キャパシティーがでっかいのでしょうね。羨ましいです。鞄の小さな「えくぼ」を気にしている自分が嫌になります。でもお返事頂いて安心して使えます。ありがとうございました。

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