ル・ボナーの一日

ティアの里帰り

2010年09月14日

IMG_8274.jpg ル・ボナーのレディースバッグを代表するカタチ「ティア」です。 このカタチの原型はフランス・H社のガオGaoというバッグですが、 まるで別物へと昇華出来ている思っています。 ハミの鞄職人としての技量が遺憾無く発揮されたカタチです。 内縫いが生み出すふくよかなボリューム感と、 強度を必要とする部分の優美な頑強さが合間って、 特別なフォルムが生まれる。 こういった表情ある内縫いはハミの真骨頂。 私はこのカタチ造り出せない。 ハミが「ティア」を作り始めて、もう7年ほど経っています。 5年ほど前に購入された「ティア」がメンテナンスで戻ってきました。 IMG_8261.jpg 革は年月経つと痩せてきます。 少し不安を持ちながら包みを開けました。 包みから解放されたティアは、5年使い続けられたとは思えないほど凛としたカタチ。 革の表面の汚れが気になるとの理由でのメンテナンス依頼。 内縫いのバッグの問題点である角の擦り切れも発生していなくて、 それ意外に手を入れる部分はない状態だ。 ネイビーのシュランケンカーフも水拭き乾拭きを繰り返して、 少しデリケートクリームをすり込んであげれば、 購入時の状態に限りなく近づくはず。 IMG_8263.jpg 革は5年も経つと少し痩せているはずです。 でもショルダーの付け根のボリューム感も、 玉ブチより本体がせり出すふくよかなフォルムも変わらない。 贅沢な裁断、楽しない縫製がそれを可能にしているのだと思う。 それと使う人の愛情が加味して特別であり続ける。 作った品がこういった形で里帰りし、 しばらくの休息の日々を過ごした後、 また一緒に思い出共有する御主人の元へ。 それを見届けられる作り手は幸せだ。

Le Bonheur (22:05) | コメント(0)

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