ル・ボナーの一日

フラスキーニ社の「パペーテ」

2020年04月21日

「ペーパームーン・リュック」に量産時にデッドストックしているフランス・デュプイ社のデュプイカーフを使おうと革棚から引張り出した。デュプイカーフも今回使ったらもう完璧に消えます。その時デュプイで最後に仕入れた2色のアテナというディプイカーフより表面マットで同じ厚みと柔らかさを持った革も発見。これも使おっと。革小物の裏に使う半端革以外はこれで本当にデュプイ社のソフトカーフは完全に使い切る事になります。

革棚の前でこんな作業していると、手で触って「この触感は何?」とついつい巻きを解いて見てしまう。そうするとその革たちと出会った時が走馬灯のように思い出される。そしてもう半端の切れ端しか無いと思ってた革の感触。

イタリア・フラスキー社の「パペーテ」じゃないですか!入手したのは約30年ほど前、まだそれぞれの国の個性を革が伝えていた時代のイタリアらしさ極めつけの革です。120デシの全裁という事は原皮は生後3ヶ月のベビーカーフですから肌目細やか、フラシスキー社の革は必ずBRENTAに丸囲みの判が裏に押してあります。問屋のこのパペーテが積まれている革棚の前に立った時クラクラとしたのを覚えてる。アンモニア臭メンイに色々な異臭が強烈に漂っていた。質感最優先なので色止め加工もしていないだろう。でもこの革はイタリアの革に対する美意識が詰まっていた。そんなパペーテが30年以上革棚で熟成されてより魅力的な質感に。

もうそんな個性的で魅力的な革と出会う事はなくなったぁ〜でも革好きボンジョルノはまだもう少し革鞄作り続けます。デッドストックしていた30年前後前のデュプイやボルゲやフラスキーニの革はもうちょっとで底をつくけれど。

Le Bonheur (16:02) | コメント(1)

Comments

  1. たかたか より:

    何ができるのか、楽しみです。願わくば、、、(なにがいいかな。。)

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