ル・ボナーの一日

ブッテーロという革には今でも驚かされる

2011年06月21日

ブッテーロのエージングは驚くほど清潔感を持った変化をする。そのブッテーロ革のお手入れにおいてル・ボナーのお客様の中で名人級は何人かいて、ハンカチ使った磨きにおいては、グリーンのブッテーロ大好きのFさんが最高峰。ハンカチで磨き続けると革が締まり艶やかな深みを増して行く。昨日雨の中お友達ち連れて来店頂いたYさんは、ブラッシングによるお手入れ名人。初めて見るタイプのブッテーロのエージングをした、ワイン色のフラボナの3本挿しのペンケースの変化具合に驚いた。ブッテーロという革のエージングは、使い手によって千差万別。その潜在能力にはまだまだ新しい驚きを感じる。











左がYさんがブラッシングし続けている三本挿しで右が新品。あきらかに違う。その上初めて見るエージング。ブラッシングだと表面をあまり締めつけないで、気孔から内側に含まれているオイル分が染み出て不均一に表面を飾り、不思議な光沢を生み出している。











このエージングは今まで見た事がなかった。ハンカチの乾拭きにしろブラッシングにしろ、その刺激によって内部からオイルが出て来て表面をカバーした状態を生み出した場合は、水拭きはしない方が無難なようです。この地道なお手入れは私には出来ないので、私は水拭きしながらほどほどのお手入れでブッテーロ革使った製品は楽しんでいる。それでも十分楽しめる。でもそのレベルでは満足出来ない方はFさんのハンカチ磨きやYさんのブラッシングのようにブッテーロの潜在能力を引き出して楽しんでください。でもこれは相当根気が必要です。でも間違いなく特別です。











革小物の場合は磨く面積がまだ少ないので満遍なく摩擦を加える事はまだ可能だ(私は出来ないけれど)。カバンサイズになると相当大変。でもそのサイズでもお手入れに励んでいる方たちが何人かおられる。ブッテーロのカバンを美しくエージングさせる事に成功した人は、お手入れ名人より凄いからお手入れの達人だ。それにしても手間暇かけたお手入れしたブッテーロの製品のエージングは美しいなぁ〜。

そのYさんが持参していたマーレの初めて見た万年筆が良かった。上2枚の写真の中央に鎮座する万年筆。カーボンとシルバーのコンビネーションなんて驚いてしまう。さすがイタリア万年筆の仁義なき美意識。この万年筆いいなぁ〜。




Le Bonheur (22:00) | コメント(2)

Comments

  1. Apple より:

    素晴らしいエージングですね。
    ブラッシングには、どのようなもの(道具)を使うとよいのでしょうか。教えて下さい。
    Re:ボンジョルノより
    靴用のブラシで良いと思いますよ。柔らかい方が大変ですが今回紹介したペンケースの様なエージングをします。硬い毛先の方が楽でマットなエージングをします。どちらにしても摩擦をかける事で内部のオイル分が表面に出て来て覆います。そうなるまで磨き上げてください。

  2. orenge より:

    いい感じですね。育て方によって育ちが変わるなんてやはり生き物です。それにしても凄いですね。
    Re:ボンジョルノより
    良くなめされたタンニン革はまさに生き物ですね。
    特にブッテーロには驚かされます。

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