ル・ボナーの一日

「ゴローズ」はあの頃特別だった。

2013年05月20日

IMG_7642.jpg NHKの朝ドラ「あまちゃん」は家族でかかさず見ている。 「じぇじぇ」とつい言ってしまう。 その1シーンに登場した使い古した革のショルダーバッグが目に止まった。 それは間違いなく「ゴローズ」が30年以上前に作っていた品。 このバッグは記憶にある。 内縫いの玉ブチを、コバだしの一枚革で作る仕様は他に見た事がない。 サイドポケットのホック部分のデザインがその当時のゴローズらしさ。 一枚仕立てのラフなショルダーバッグだのに、 丁寧なコバ磨きとネン処理がされていて、 あの頃魅力を感じた「ゴローズ」のバッグに間違いない。 IMG_7641.jpg 国産のタンニン革だけど、 あの頃は原皮もなめしも良かったから、 時を経ても現役でいられる。 バックルは真鍮金具で定評のある柳場製。 「ゴーロズ」は原宿の表参道で今も特別なオーラを放つ インディアンジュエリーショップとして存在している。 イエローイーグル高橋吾郎さんの人生は破天荒で、 隙間のない現代社会では存在し得なかったであろう希有な昭和人。 今とは違って30年以上前の「ゴローズ」は、 革製品のウエートが高い商品構成で、 職人集団として素敵な製品を生み出していた。 手作りブームだったその時代(70年代後半)に、 そのゴローズが作り出す品々は数ランク上を行っていた。 しかし事業拡大が裏目に出てその組織としてのゴローズは終焉を迎えた。 私も「ゴローズ」に本当は入りたかった。 でもヒッピー風の迫力あるその職人集団に怖じ気づいて、 もう少し優しそうなところで鞄職人人生を始めてしまった。 その後何年か経った後、メンバーだった数人の方々と縁あって親好を深めた。 秀出た才能から不器用な職人である私は多くの事を学んだ。 この時代のゴローズ製のバッグを熟知している?私は、 手抜きではないラフさを持った丁寧な作りのバッグを、 復刻させたいという思いを持ち続けている。 今そいったタイプのバッグは皆無だと思う。 今でもあの頃見た「ゴローズ」のバッグは色褪せていない。 少し現代風にアレンジすれば、失われた夢をカタチに出来る予感。

Le Bonheur (19:20) | コメント(4)

Comments

  1. しげお より:

    良い話を読ませて貰いました。
    僕世代では革よりインディアンジュエリーのイメージが強く正直、ゴローズはウォレットかジュエリーって感じでしたから。
    是非、良き時代のモノを作って下さい。
    Re: ボンジョルノ より
    今のゴローズの革製品は確かタケウチさんが作っているはずです。あのインディアン系でない時代のゴローズのバッグたちに思い入れがあります。是非復刻させたいと思っています。

  2. タケシ より:

    はじめまして、こんにちは!
    私はゴローズが好きでいろいろ調べてこちらのブログに辿り着きました。
    ゴローズは創業当時の革製品に定評があったと何かに書いてあり、どういったものだったのか知りたかったので、今回画像が見れて嬉しいです。
    写真で見る限り今のゴローズの雰囲気とは違う革鞄ですね!
    そして一目見ただけで当時のゴローズの鞄とわかるなんてビックリです!
    今までのブログを見返してみてもこだわりのある鞄についての内容が載っていて非常に勉強になります!!
    今のゴローズの革製品にも興味があります!
    ゴローズの革製品を作っているタケウチさんについて差し支えなければどちらに工房があるかなど教えて頂きたくコメントさせて頂きました。
    ル・ボナーについての質問では無く大変失礼ではありますが、ゴローズの革製品を作っている人をずっと調べていてやっとこちらに辿り着いたので、メールで構いませんのでお答え頂ければと思います。
    よろしくお願いします。

  3. EAGLE より:

    はじめまして。とても興味深く記事を拝読いたしました。本当に詳しく、正確な、読んでいる相手に信頼させる素晴らしい内容でした。90年代によくゴローズへ伺いましたが70年代は全く私の知らない世界でした。私も色んな革職人さんに会いました。ここは開かれたインターネットの世界なので個人的なお話は控えます。
    記事をよみル・ボナーのディプロマ・ショルダーに興味を持たせて頂きましたが色は一色ですか?あと東京なので実際見れませんがもう少し画像など詳しく見ることはできますか?

  4. Le Bonheur より:

    ブログ内検索(右上)にディプロマと入れって頂くと色々な色でで作ったディプロマが見れますよ。近々ホームページの作品欄にも登場させます。

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