ル・ボナーの一日

いつもゴチャゴチャの仕事机

2007年03月13日

07・3・13仕事机.jpg 私はいつも出歩いているわけではありません。多くの時間をこの仕事机の前で過ごしています。従業員は二人だけの製造直売の零細企業のかばん屋なので、カバン作りがメインであるのは当たり前なのだけれど、接客や事務処理など雑多な仕事も多くて、工房はいつもゴチャゴチャ。出したものは使った後はすぐかたづければいいのだけれど、几帳面ではない私たち二人の仕事場、特に仕事机は積み上げられた書類や革でいっぱい。 でもそんな仕事場だけれど、一番居心地の良い場所。 夜になるとル・ボナーのショップの灯りだけがポツンと目立つ、野中の一軒家のような状態になってしまっているショッピングモールで人影も少なく、時々不安にはなるのだけれど、居心地良いからまあいいかぁ~。 日曜日は記録的にお客様が来店されて、伝票を見ると10人以上のお客様に買っていただいて、ル・ボナーとしては凄いことです。ほんとうにありがたい接客三昧の日曜日でした。 平日はカバン作り頑張らないと。今シャークスキンのブリーフケースを作っています。 年に一個必ずオーダーしてゆく10年以上のお付き合いになる顧客の方の注文品ですが、半年以上納期が遅れちゃっています。頑張らねば。あっ、その前に太ダレスの修理をしなくてはいけません。14年もこの地でカバン作りを続けていると、修理のない月はありません。今回はダレスのトップの枠に巻いた革が擦れて破れたので、その交換です。 トップは手縫いしているので、交換修理も時間を要します。本体の革が死んじゃわなければ、あとは修理可能です。少しお金はかかるけれど。 プレーン・シャーク.jpg シャークという革は、エレファントに似た経年変化をする革です。エレファントが一時ワシントン条約の関係で使えなくなって、その代替として使い始めました。 シャークの問題点は幅がなくてブリーフなどのサイズの場合、縫い繋がないと本体の盤面をとる事ができません。その上暴れん坊のシャークなので傷が多い革で、非常に無駄が出ます。一つのブリーフケースを作るのに約3倍のシャーク革が必要になります。 シャーク革は、表皮を擦ってヌバック状態にしたものを使う事が多いのですが、今回は擦らずに吟面を残したままのシャーク革を使って作ります。薄い革なので、質感を出す工夫が必要です。結構好きな革です。良いカバンに仕上げないと。 もう時効だと思うので言ってしまいますが、2週間ほど前の39度の熱で仕事を三日間休んだ病名はインフルエンザだったのです。お客様にうつってはいけないからと、自宅で軟禁状態。家族やお客様でインフルエンザになった人はいなかったようで良かった、良かった。 今話題のタミフルを飲んで早期に回復しましたが、異常行動はしなかったと思いま~す。

Le Bonheur (21:33) | コメント(2)

Comments

  1. こむぎ より:

    昨日は長い間お邪魔しお仕事の手を止めてしまいました。バックの話、革の話はもちろんのこと、なによりお二人のお人柄にふれることができ、とても幸せなひとときを過ごすことができました。帰りの車中で、袋の中のバックと名刺入れを何度も覗き込み、その度に、ニンマリと笑みがこぼれてしまいました。ありがとうございました。来年、店頭にキューブが並ぶといいなあ・・と心密かに願っております。まだまだ寒いので、お身体ご自愛ください。

  2. ル・ボナー松本 より:

    こむぎさん
    遠路来て頂いて、見て触って買っていただけてて、ありがとうございます。これからも新作を作った時は、まず一番にブログで紹介しますので、時々チェックしてください。キューブも今年は作れそうにありませんが、必ず作ります。次回作るその時にパープルのシュランケンカーフでも作れれば良いですね。

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