ル・ボナーの一日

アルファ・ロメオ礼賛

2007年07月14日

%E6%98%94%E3%81%AE%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%83%95%E3%82%A1.jpg 25年ほど前知人が中古のアルファロメオの4ドアセダンを購入した時試乗させてもらった。その時が初めてのアルファとの出会いでした。この車の吹け上がりの良い加速感とカラヤンが木管楽器の音色のようだといったエキドーストノートは今でも私の脳裏に残っている。当時DOHCエンジンの車はまだ少なくアルファのツインカムは特別な魅力を持っていました。 その後そのアルファは多くの問題を抱え、資金を多く投入することが適わなかった知人はすぐに手放すことになってしまいました。その頃のアルファの部品は異常に高かった。 それ以来私はアルファ・ロメオという自動車メーカーの作る車に対して憧れと不安の両方を感じておりました。そして時は経ち50歳を過ぎた私が、私らしく移動手段として楽しく乗れる車を思案している時に、多くの癖の強い車を乗り継ぎ、今や自他共に認めるアルファ好きのイタリアちょい悪風おやじのY氏と出会ってしまいました。Y氏の偏った車に対する考えは、自身のアイデンティーティーに沿った車選びを標榜する私には共感する部分が多くて、アルファしか見えなくなってきてしまいました。 面白けれど問題を多く抱えた車、それが多く人たちのアルファ・ロメオに対する一般的な意見です。そうだとしても、それには目をつぶる事のできる強い魅力をアルファは持っていると確信している私です。 私は10年間1968年式フォルクスワーゲン・タイプ1(通称ビートル)を日々の足として乗り続けました。 しかし遠出の時はレンタカーを借りておりました。高速道路を長い時間巡航する時68年式ビートルはドライバーと同乗者に多くの苦痛(騒音、異臭、振動etc)を絶えず与え続けます。一時乗り換えようかと真剣に考えたこともありましたが、この愛くるしいエクステリアと別れる事は出来ないと悟りました。 私は2台の車を所有する蛮行を模索する道を選ぶことにしました。 アンティークなアルファは大好きですが、それでは本来の目的からは逸脱してしまいます。あくまで普段ストレスなく楽しく乗れる移動手段としてのアルファ・ロメオ。国産車やドイツ車の方が無難で安心なのは私も分かっております。しかし私のへそ曲がりなアイデンティーティーを満たす車がアルファ・ロメオでした。私にとってフェラーリやポルシェより魅力を感じるブランドです。あのエンブレム、車ブランドの中で唯一カッコイイと思っているミーハーな私であります。 %E3%82%A2%E3%83%AB%E3%83%95%E3%82%A1%EF%BC%91%EF%BC%94%EF%BC%95%E5%89%8D%E6%9C%9F%E5%9E%8B.jpg そしてY氏の助言を参考に最終決定したのが10年ほど前新車であったアルファ・ロメオ145クワドリフォリオ前期型。現行のアルファはドイツ車的になり本来のアルファ的車趣味を満喫できないとY氏はおっしゃる。スポーツする心を忘れないアルファの車作りの思想を堪能できる最後のアルファであるとY氏は断言され、私はその気になってしまいました。 初めて見た時、アンティーク趣味の私には全然魅力を感じなかったエクステリアとインテリアでしたが、この車のことを知れば知るほど、見れば見るほどこの車しかないという思いに変わってきました。 10年前のこの車のエクステリアデザインの一部を真似た現行の国産車がいっぱい走っています。 ファミリーカー然とした3ドアハッチバックのこの10年前の車が特別な魅力満載のスペシャルな車に思えてきました。 評判の悪いナポリ近郊の工場で作られた10年前のこの車。程度の良い車は少ないと思う。 しかし走行20000キロ以下、屋根つき車庫保管でディーラーで整備した素性がしっかり把握できるデッドストック品のようなアルファロメオ145前期型をY氏のアルファネットワークを頼りに探してもらっております。60歳に私がなった時にビートルとこのアルファで迎える姿を思い描きながら。 アルファはスポーツする心を大事に思う車作りをしているため、ヨーロッパの排ガス規制がきびしくなる10年ほど前までのエンジンは能力いっぱいに研ぎ澄まされております。そのためウォーターポンプとタイミングベルトは30000キロに1回交換しなければならない面倒のかかる車です。長く乗らなくてもその他多くの問題が発生するでしょう。しかしそれも楽しめる車のように思える私です。 車が本来持っている五感を刺激する魅力とドライブする楽しさ、それと安楽に移動する道具としての私にとってのバランスを考えた時、このアルファ145が良い按配だと思ったわけであります。 希望を満たすアルファロメオ145クワドリフォリオ前期型。見つかる事を心待ちにしています。でもそんな程度の良い10年前のアルファなんて現存してないよなぁ~。私がアルフィスタのお仲間に入ることの出来る日はいつ来るのだろうか。

Le Bonheur (01:20) | コメント(2)

Comments

  1. orenge より:

    クルマが2台あると便利で気分もいいですが,面倒なことも2倍になります。でも,2台所有していると2台あるのが今ではあたりまえになってきてます。

  2. ル・ボナー松本 より:

    orengeさん
    ハミが68年式ビートルを手放さないならいいよと承諾してくれました。面倒も喜びも倍です。頑張って働かないと。

Leave a Comment

入力エリアすべてが必須項目です。メールアドレスが公開されることはありません。

内容をご確認の上、送信してください。

アーカイブ