ル・ボナーの一日

スケルトンの快感

2009年10月15日

ダイアリーノートのトリプルネーム革カバーの大量の裁断がようやく終わり、 昨日割漉き職人の西成の山西さんのところに送り出した。 高齢の裁断機が途中2度も動かなくなり謎解きのような修理をイイノさんにして頂いたり、 突然大和出版印刷でもオリジナルで作ると言いだしたりで、てんやわんやしたけれど、 後はスムーズにいくはずだ。 %EF%BC%91%EF%BC%90%EF%BC%91%EF%BC%94%E3%83%A2%E3%83%B3%E3%83%86%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%82%B6.JPG そんな水曜日の夜届いたPIXを撮っていた。 このPIXは珍しいモンテローザのPIXだ。 箱と説明書付きでオランダから届いた。 私はネットオークションはしない、出来ない。海外はなおさら。 でも来店する万年筆愛好家経由で入って来る。このPIXもそんな入手経路で来た。 ネットオークションは中毒症状を悪化させるのと、ハズレをひく危険性がある。 それを肩代わりして頂ける心優しき愛好家の皆様が私の周りには多くいてくださる。 そんな愛好家の皆様に感謝ぁ~。 %EF%BC%91%EF%BC%90%EF%BC%91%EF%BC%94%EF%BC%B0%EF%BC%A9%EF%BC%B8.JPG PIXはメカニカルペンシルの中で突出していると私は思っている。 半世紀使われ続けてもぐらつきのある不安定な書き味は発生せず、 芯を送り出す時のカチカチと気持ち良いしっかりしたプッシュ感は、 他のメカニカルペンシルでは味わえない精度の高さを実感出来る。 しかし私はまだこのモンテローザのPIXで2本目です。 まだメカニカルペンシル菌に感染しているとまではいっていないけれど、 PIXはシンプルな風貌でありながら、持つ事で豊かな心持ちに誘うメカニカルペンシルだ。 モンテローザのPIXの写真撮り終えて帰宅準備しようかと思っていたら、 大和出版印刷株式会社の営業のTさんが来た。見て欲しいモノがあるからと。 107%E3%82%B9%E3%82%B1%E3%83%AB%E3%83%88%E3%83%B3%EF%BC%91.JPG イタリア・ボルギーニ社のオールスケルトン万年筆だ。これは素晴らしい~!。 スケルトン万年筆数多くあるけれど、キャップしてペン先見えるスケルトン万年筆は珍しい。 それも分度器.comさんで945円で売っている。高価な万年筆も良いけれど、945円で十分楽しめるのだと私に伝えたかったのだろう。確かにこれは面白い。 そんな満面の笑みで自慢げなTさん。 そんなTさんに冷水をぶっかけるつもりではなかったけれど、 私の所有するあるモノをTさんに見せた。 1014%E4%BA%8C%E6%9C%AC%E3%81%AE%E3%82%B9%E3%82%B1%E3%83%AB%E3%83%88%E3%83%B3.JPG それは私の持っている同じボルギーニの万年筆。 前が私ので、後ろがTさんのです。透けている本体部分が違うと思うのですが。 実は私もこのオールスケルトンの格安万年筆を所有していた。 その上カートリッジだとそのスケルトンの魅力が半減すると考え、 ヨーロッパタイプのコンバーターを取り付けたスペシャルメカニカルバージョン。 軸の細いこのボルギーニに収まる細いコンバーターがなかなか見つからず、 唯一収まったのがロットリングのコンバーターだった。 唯一の問題は本体よりコンバーターの方が高価だった事。 107%E3%82%B9%E3%82%B1%E3%83%AB%E3%83%88%E3%83%B3%EF%BC%92.JPG Tさんの悔しがる顔見て、ボンジョルノ満面の笑み。 低価格帯の面白万年筆も守備範囲のボンジョルノに恐れ入るTさんであった。 そして私は気分良く家路の途についた。

Le Bonheur (08:53) | コメント(1)

Comments

  1. たがみ たけし より:

    モンテローザ無事に着いて何よりです〜うちで開封もせずにそのままの状態で回送しましたので中身はどんな感じかな〜〜と思っていました!
    写真を見るになかなか良さそうな……可愛いですね〜しかも箱付き説明書付きだったとは……
    またお伺いしますので、その時に見せて下さい!
    Re: たがみ たけし さん
    ありがとうございました。良い佇まいです。
    50年代を思い描きながら、モンブランの偉大な時代に感慨をめぐらしております。素敵です。
                            ル・ボナー松本

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