ル・ボナーの一日

美女とランドセルを背負ったオヤジたちのイタリア珍道中(4)

2007年09月27日

9月18日早朝 いつものように早起きしてしまった。キッチンに行くとH女史がビスッケットをかじってた。 夜の雨も上がり、街散歩には絶好の日。フィレンツェの空気は気持ち良い。 %E3%82%B7%E3%83%8B%E3%83%A7%E3%83%BC%E3%83%AA%E3%82%AA%E5%BA%83%E5%A0%B4.jpg 9月は欧米の観光シーズン。東洋系の人たちは少ないけれど、英語やドイツ語があちこちから聞こえてくる。まずはウフィッチです。人類の宝のような絵画目白押しであります。その中でもボッチチェリの「ビーナス誕生」と「プリマベーラ」は特別な存在感を発しています。大作でありながらその精緻な書き込みは天才職人画家の究極の作品であるように思いました。当然画伯はその前で動かなくなってしまいました。 しかしこれだけ沢山の絵画を一つ一つ真剣に見入っていると大変であります。私は要所要所を見て、お先に美術館を出て一服。前を通る人たちのバッグを見ていて、日本と違って高級ブランドのバッグを発見することは少ない。エルメスのバッグは旅行中1度も見なかった。それに比べ日本では、地方都市神戸ですら元町の大丸界隈を歩くと必ず目にする。日本は豊かなのか、価値観の貧困なためなのか。 %E3%82%AA%E3%83%BC%E3%83%97%E3%83%B3%E3%82%AB%E3%83%95%E3%82%A7.jpg 昼食は私が去年来た時も食べたポンテ・ベッキオが間近に見えるレストランに。ここは時計ライターのN氏お勧めのお店で、「スパゲティー・アラ・ボイア」が絶旨のお店です。観光マップに載っていないので、今年もアジア系のお客は私たちだけでした。窓を開け放ち、アルノ川の川面をながれる風を感じながら少しお洒落なイタリアンを食しました。みんな大満足。 %E3%82%B5%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%9E%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%BB%E3%83%8E%E3%83%B4%E3%82%A7%E3%83%83%E3%83%A9%E8%96%AC%E5%B1%80%E5%89%8D.jpg 午後からは美術館めぐりをする画伯一行とは別行動することにしたでべそ氏とタクヤ君と私は街並み散策。小さなショップの奥が工房になっている個人店舗が多く目につきます。そんなお店お店がフィレンツェを魅力的なワンダーランドにする。 私はサンタマリア・ノッヴェラ薬局で加齢臭を消すための「キューバ」というオーデコロンを買わないといけません。中世の時代から続くお店で、店内の内装は見事なルネサンス。フィレンツェを訪れた時は、買わなくてもこのインテリアは必見です。でべそ氏も私もTAKUYAのグリマルディーをぶら下げている変なオジサン。 %E3%82%BF%E3%83%87%E3%82%A3%E3%83%BC%E3%81%AE%E9%9D%A9%E5%B0%8F%E7%89%A9.jpg その後フィレンツェの伝統的な革工芸品である、木型にヌメ革を張り込んで後染めする革小物を作って売っている「タディー」へ。去年は探し出すのに相当手こずった迷路のような場所にお店はあるのですが、今回は住所も控えておかなかったのにスムーズに探しあてられました。フィレンツェの道案内なら私にお任せあれ。 3代続くタディーさんは奥の工房で作りながら売っている革小物職人。個人で伝統的な革小物を作る工房はフィレンツェで他に見つけられない。継続すること、それが大事。また私がフィレンツェに訪れる時も作り続けていて欲しい。そして4代目が一緒に工房で作っていたら、素敵です。 %E3%81%84%E3%81%84%E5%A5%B3%E9%80%9A%E3%82%8A.jpg %E3%81%84%E3%81%84%E5%A5%B3%E9%80%9A%E3%82%8A%E3%81%AE%E3%83%AC%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%A9%E3%83%B3.jpg 夜日本語に訳すと「いい女通り」という通りにあるレストランで食事。みんな昼夜の飽食続きで、食欲少し減退。そんな中、画伯だけは食べる気充分。食事制限しないといけない身体なのに、少しだけ心配。 今夜は野菜を中心にしたメニューにしました。いい女通りは良い感じ。フィレンツェの夜は更けてゆきました。 %E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%83%84%E3%82%A7%E3%81%AE%E6%88%91%E3%81%8C%E5%AE%B6.jpg 明日夕方までフィレンツェを散策し、ローマです。玄関のドアのカギを開けるのに手こずっているところです。今日もよく歩いた。

Le Bonheur (17:33) | コメント(6)

Comments

  1. もうすぐ翼を拡げる予定のO より:

    うらやましい。僕も早く行きたい。
     「いい女通り」のイタリア語と場所を教えて下さい。ぜひ行ってみたいので。
     カメラ変わってもやっぱり右に傾いてますよ。

  2. もうすぐ翼を拡げる予定のO さん
    Osteria delle Belle Donne
    住所
    Belle Donne 16 R,Firenze
    TEL
    055-2382609
    であります。フォーマルな服装でと言われて、ネクタイ、ブレザーで行ったのですがとんでもなくカジュアルなレストランでありました。

  3. 花月 より:

    はじめまして。万年筆関連のブログにときどき出没する者です。「ビーナス誕生」、今も分厚いガラスで守られているのでしょうか?触れようとする人が後を絶たないからだとか。学生だった15年前に、あまりの美しさに立ち尽くしてしまった記憶があります。
    フィレンツェは海外で最も思い入れのある都市です、明日の旅記も楽しみにしております。

  4. 花月さん
    分厚いガラスはなかったですよ。人間って凄いですね。あそこまで精緻に描けるものなのですね。ルネサンス文化は強烈過ぎます。なんて豊かなのでしょう。

  5. azzurro より:

    はじめまして。
    いつも楽しく拝見させていただいております。今度フィレンツェに行くとき是非「タディー」さんに行ってみたいのですが、住所を教えていただけないでしょうか。イタリアの革製品って本当に色気があって素敵ですよね。

  6. ル・ボナー松本 より:

    azzurroさん
    住所がわからないまま、去年辿り着いた時の感を頼りに今回は行ったので、ごめんなさい分かりません。サンタクローチェ・レザースクールでも同じタイプのものが購入できますよ。こちらはネットですぐ検索できます。

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