
去年の12月完成予定のオーダーの太ダレスが1か月遅れで出来上がりました。
お待ち頂いていたお客様の皆様ごめんなさい。
今回は定番の色では作っていないブッテーロのネイビー色が2本。
確かににネイビー色なのだけれど、ブッテーロのネイビーは限りなくブラック。
写真でネイビーを伝えられませ~ん。カメラは奥が深ぁ~い。
太ダレスはル・ボナーのメンズバッグの定番中の定番バッグ。
正面から見た時正方形に近いバランスと幅細のフレームが特徴的なル・ボナーの幅広ダレス。
12ミリの細いフレームでも変形をしないのは、角を直角に曲げて手縫いしている事が大事。
大きな曲線で曲げるとミシンでも縫えるけれど、この細さのフレームだと徐々に変形してゆく。
基本的なフォルムは変えずに作るたびに少しづつ変更を加え続けています。
今回は内部を仕切る部分の厚みを増やし、フレームを包む革も今までより0・2ミリ厚くしてみました。それと内側のファスナー付きポケットのファスナーを面取りのエクセラにしてみました。
作り始めた頃より重くなっていますがそれでも市販のダレスバッグより軽くて丈夫なル・ボナーの太ダレスです。興味のある方は店頭にも並んでいますので来店して持ってみてください。

(外光だとネイビー色が表現出来たぁ~!やったぁ~)
このダレスの基本的なディテールが決定したのは、25年ほど前にイギリスの個人の職人さんが作ったブライドルレザーを使って作ったダレスバッグを見た時でした。
その頃も今も一般的なダレスバッグの場合太い幅のダレスになるとフレームの幅があり、
そのフレームのコーナーが大きくカーブしていて堂々とはしているのですが若々しいシャープさを感じないのが好みではありませんでした。
その25年前見た太マチのダレスはシャープな印象を受けました。フレームが12ミリ幅の細さで角が直角というのがシャープな印象を与える要因だと感じ、その部分を生かし本体のバランスを工夫してル・ボナーの太ダレスは生まれました。そのイギリスのダレスも相当重かったので軽くても質感損なわない工夫が一番の課題でした。
フレームのトップが曲線描くダレスバッグはル・ボナーでは作りません。
開口部のフレームが直線フレームに比べて半分しか開かないので出し入れし難いという理由と、12ミリ幅のフレームだといくら手縫いで強度を高めたとしても変形する最大の要因になるためです。これからもこのディテール守りながらル・ボナーの太ダレス作っていこうと思っています。
ネイビーのダレス、カッチョイイ!!
いつか、こんな鞄を持ちたいです。
夢に終わるかなぁ…。(^^;
Re:okamoto さん
okamotoさんには太ダレス学手風ブリーフケースの方が似合うようにおもいますよ。今年作りますのでネイビーで是非~。
ル・ボナー松本